”新しい景色”に挑み切り拓いた”新しい時代”
『ドーハの悲劇』の舞台となったカタールで開催される大会で、
『ロストフの14秒』によってあと一歩届かなかったベスト8という“新しい景色”に到達するため、
新たに日本代表監督に選ばれたのは、
そのいずれも選手、コーチという当事者として経験した森保一氏だった。
ロシア大会での善戦もあって、
目標への高い期待感を持ってスタートをしたものの、
ワールドカップ出場に至るまでの道のりは簡単なものではなかった。
ワールドカップアジア最終予選では序盤に2敗を喫して本大会出場に向けて、
道のりはさらに険しいものになっていった。
結果的に7大会連続出場を決められたものの、
目標として掲げたベスト8への挑戦もまた厳しいものになると思われた。
ワールドカップドローを終えての前評判は決して高いものではなかった。
過去にワールドカップを制した“大国”ドイツ代表とスペイン代表が同居し、
日本代表が辿り着けていないベスト8を最高成績とするコスタリカ代表も居並ぶ
グループステージの突破なんて出来るのだろうかー。
厳しい声も少なくない中で迎えたドイツ代表との初戦。
耐え凌ぎながらもチャンスを作り善戦を続けていた前半、
PKで失点をしてしまうという嫌な流れの中、
試合をひっくり返したのは、日々ドイツで闘う選手たちだった。
後半から投入された堂安律選手、
浅野拓磨選手が立て続けにゴールを奪って2−1の歴史的逆転勝利を飾る。
続く第2戦コスタリカ代表との試合を0−1と落としてしまうも、
第3戦スペイン代表を相手に再び日本が世界を驚かす。
初戦に続いて再び“大国”相手に前半失点を喫する厳しい展開にも関わらず、
またも途中出場の堂安選手が同点ゴール、
同じく途中出場の三笘薫選手の折り返しを田中碧選手が決め、
二つ目の大金星をまたも逆転勝利で奪ったのだ。
苦戦が予想されたグループステージで日本代表は史上初めて1位突破を決め、
“新しい景色”への期待感は一気に高まった。
しかし、待っていたのは再び厳しい“現実”だった。
前回大会準優勝のクロアチア代表を相手に前田大然選手のゴールで先制するも、
後半同点に追い付かれ、最後はPK戦の末に敗退。
日本代表の最終順位は“9位”となった。
ベスト8には届きそうで、届きそうで、またあと一歩のところで届かなかった。
しかし、その歩みは確実に過去のそれとは違ったと言える。
ワールドカップという舞台での逆転勝利、
過去一度も勝利したことのない優勝経験国を相手に勝利、
それらはこの20年以上の歴史の中で一度も経験したことのないことだった。
あと一歩のところでまたも届かなかった“新しい景色”だが、
挑んだからこそ切り拓くことが出来た“新しい時代”は確実に存在している。
選手一覧
PLAYERS
ユニフォーム
JERSEY
フォトギャラリー
PHOTO GALLERY
大会結果
RESULT
GROUP STAGE Group E
順位 | チーム名 | 勝点 | 勝 | 引 | 負 | 得失点 | 得点 | 失点 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 日本 | 6 | 2 | 0 | 1 | +1 | 4 | 3 |
2 | スペイン | 4 | 1 | 1 | 1 | +6 | 9 | 3 |
3 | ドイツ | 4 | 1 | 1 | 1 | +1 | 6 | 5 |
4 | コスタリカ | 3 | 1 | 0 | 2 | -8 | 3 | 11 |
グループステージ突破
大会情報
優勝: | アルゼンチン | MVP: | リオネル・メッシ(アルゼンチン) |
準優勝: | フランス | 得点王: | キリアン・エムバペ(フランス)8得点 |
3位: | クロアチア |
- 優勝
- アルゼンチン
- 準優勝
- フランス
- 3位
- クロアチア
- MVP
- リオネル・メッシ(アルゼンチン)
- 得点王
- キリアン・エムバペ(フランス)
8得点
公式試合球
アル・リフラ(AL RIHLA)
性別、年齢、人種やナショナリズムに関係なく、世界が一つになっていくことを願い、「世界をつなぐ旅が、ここからはじまる。」というコンセプトに、開催地のカタールへの旅、同大会の決勝戦までの旅という意味も込めて、アラビア語で「旅」を名称として採用。大会史上屈指の飛行速度を誇り、現代サッカーのスピーディな試合展開に対応するデザインとなっています。