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十文字と日ノ本学園が準決勝へ 第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
2023年01月04日
第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会は1月3日(火)、準々決勝4試合が行われました。
ピックアップマッチ1
常磐木学園高校(東北1/宮城) 1-2(前半1-0、後半0-2) 十文字高校(関東1/東京)
三木総合防災公園第2陸上競技場での第1試合では、常盤木学園高校(東北1/宮城)と十文字高校(関東1/東京)が対戦しました。ボールを動かす十文字に対して、常盤木学園はしっかり組織を築き、焦れずに守備を続けました。するとカウンターアタックを仕掛ける機会も増えていき、少ないボールタッチでサイドへの展開などを見せました。26分、高い位置に上がっていた右サイドバックの三浦るい選手がミドルシュート。この一撃がクロスバーをかすめて決まり、常盤木学園がリードを奪いました。
一方の十文字も先制されて火がついたのか、プレーに迫力が出るようになりました。ハーフタイムを挟んでもその流れは続き、48分には野村亜未選手のミドルシュートがゴールポストをたたきました。常盤木学園も球際で懸命に戦う守備から反撃を見せ、こちらもシュートが惜しくもゴールポストに嫌われる場面がありました。
そのオープンな展開になりかけた時間帯に、ゴールが生まれます。決めたのは十文字でした。53分、右サイドへの展開から、最後はファーサイドで三宅万尋選手が押し込み、試合を振り出しに戻しました。さらに十文字は、試合をひっくり返すことに成功します。71分、交代出場していた千葉梨々花選手が相手のマークを振り切り、ゴール前の混戦になったCKを押し込みました。後半だけでシュート11本と気迫を見せた十文字が、逆転でベスト4へと駒を進めました。
ピックアップマッチ2
追手門学院高校(関西3/大阪) 1-3(前半1-3、後半0-0) 日ノ本学園高校(関西2/兵庫)
三木総合防災公園陸上競技場での第2試合では、追手門学院高校(関西3/大阪)と日ノ本学園高校(関西2/兵庫)が対戦しました。試合開始から圧力をかけたのは追手門学院でした。前線に人数をかけ、攻守にわたり相手ゴールに向かってプレッシャーをかけました。それでも、先制したのは日ノ本学園でした。開始11分、右サイドへの展開から速い攻撃を繰り出し、クロスボールはつながらなかったもののスローインを獲得。そこからのリスタートで、岡林柚葉選手がゴールを決めました。
リードも手伝ってか、日ノ本学園は余裕を持ってボールを動かせるようになりました。しっかりプレーを組み立てつつ、今度は左サイドで高城青空選手が縦に突破。ラストパスを高橋亜優選手がワンタッチで決め、日ノ本学園がリードを2点に広げました。
前半残り5分を切ってからも、試合は激しく動きました。38分、最終ラインから組み立てようとする日ノ本学園に対して、追手門学院がしっかりプレッシャーをかけてCKを奪取。このチャンスに京田七海選手が決めました。1点差に詰め寄られた日ノ本学園ですが、すぐさま反撃。またも右サイドを縦に抜け出した岡林選手がクロスを送ると、そのままゴールイン。再び2点差となりました。
後半に入り、相手陣でのプレーが増えた追手門学院ですが、崩し切るまでには至りません。一方の日ノ本学園は、新たに選手を入れてサイドの突破力を保ちつつ、前線から少しずつ選手交代を施して運動量もキープ。2点差を守り切り、準決勝へと進みました。
監督・選手コメント
千葉梨々花 選手(十文字高校)
メンバーに入っている3年生として、試合に出ていないときは日本で一番声を出してみんなを支えたい、自分が出たら絶対に結果を残したいという思いでいました。体は強い方で、ヘディングも得意なので、CKでぶつかってきた相手を跳ね返して、ボール目指して走って押し込みました。これが高校生ラストの大会ですし、私たち3年生にとっては最初で最後の選手権です。次も難しい試合になると思いますが、今日の私のゴールのように最後の1ミリを押し込んで勝てるよう、最後まで全員であきらめず、こだわっていきたいです。
高塚映奈 選手(常盤木学園高校)
先制した後に相手の流れになりましたが、絶対にまた自分たちの流れが来ると思っていました。そのタイミングが来るまでは、やってきたことが完璧にできていたのですが、最後に決め切ることができませんでした。私が1年生のときにベスト8、2年生でベスト4と来ていたので、今回は優勝したいと思っていました。負けたことは悔しいのですが、私たちがやってきたことができなかったわけではないので、この結果を受け止めて次のステップに進んでいければと思います。
岡林柚葉 選手(日ノ本学園高校)
1点目は3年生がドリブルで突破してくれて、自分は決めるだけでした。2点目は、誰かがこぼれ球を押し込んでもいいという感じで蹴ったら、シュートとして入ったので良かったです。調子が良くて、サイドからの突破も何度かできました。2点取れたことで、チームに貢献できたかなと思います。3年生にとっては最後の大会なので、全員で戦って私もその力になりたい。次の相手も簡単に崩せるチームではないと思いますが、しっかり勝って決勝につなげたいです。
丸木佐名絵 監督(追手門学院高校)
80分間、(積極的な守備を)続けるのは難しいので、試合の最初と最後だけは前からプレッシャーをかけて、自分たちらしさを出そうと話していました。それが機能した部分もありましたし、最後も頑張りました。大敗した皇后杯の関西予選のリベンジをするつもりでしたが、相手が一枚上でした。相手は前半、シュート3本で3点を決めたので、私たちにゴール前の甘さもありました。ただ、戦力的に厳しいと言われていた選手たちが、ここまで来ました。1、2年生には後悔して泣いている選手もいましたが、3年生は自分の力を出し切ったと思います。
第31回全日本高等学校女子サッカー選手権大会
大会期間:2022年12月30日(金)~2023年1月8日(日)
大会会場:三木総合防災公園(兵庫県三木市)、五色台運動公園(兵庫県洲本市)、いぶきの森球技場(兵庫県神戸市)、ノエビアスタジアム神戸(兵庫県神戸市)
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