JFA.jp

JFA.jp

EN
ホーム > 女子サッカー > 最新ニュース一覧 > なでしこジャパン、第2戦は英国に0-1で敗戦。ノックアウトステージ進出の行方は第3戦に持ち越し

ニュース

なでしこジャパン、第2戦は英国に0-1で敗戦。ノックアウトステージ進出の行方は第3戦に持ち越し

2021年07月25日

なでしこジャパン、第2戦は英国に0-1で敗戦。ノックアウトステージ進出の行方は第3戦に持ち越し

7月24日(土)、東京オリンピックのグループステージ第2戦、なでしこジャパンは札幌ドームで英国と対戦しました。英国は22人中21人がイングランドの国内トップリーグでプレーしており、マンチェスター・シティ、チェルシー、アーセナルなどビッグクラブに所属する選手たちです。
キックオフ前、両チームの選手たちは人種差別への抗議の意思を示すため、ピッチに片膝をつきました。この行動に関して試合後の会見に登壇した熊谷紗希選手は報道陣の質問に答える形で、「私たちにとっても人種差別について考えるきっかけになり、英国の選手たちのアクションへのリスペクトを示す意味で、私たちもやろう、と全員で話し合って決めました」と話しました。
日本はカナダに1-1で引き分けた初戦から先発メンバー5人を変更。GKに山下杏也加選手、左サイドバックに宮川麻都選手、ボランチに林穂之香選手。左サイドハーフに杉田妃和選手、2トップの一角に田中美南選手が入りました。英国も、チリに2-0で勝利した初戦から先発4人を入れ替えました。

日本は初戦の課題をしっかりと修正し、立ち上がりから集中した入りを見せます。前線、中盤、最終ラインが連動したコンパクトな守備で英国の攻撃を牽制。昨年のFIFA女子最優秀選手に輝いたルーシー・ブロンズ選手や、得点源であるエレン・ホワイト選手に仕事をさせません。
そして、「2チーム作っても大きな差がないのが、今のなでしこの強み」と高倉麻子監督が強調してきたことを証明するように、初先発の選手たちが光るプレーを見せました。12分、15分と杉田選手が仕掛けてセットプレーのチャンスを得ると、林選手が積極的なミドルシュートで日本に流れを引き寄せます。21分には塩越柚歩選手が仕掛けて、最後は杉田選手がボレーシュート。27分には、高い位置で奪った塩越選手を2列目から追い越した林選手がシュート。32分にもカウンターから田中選手が決定機を迎えるなど、コンビネーションからシュートチャンスを創り出していきます。しかしゴールは生まれず、スコアレスで前半を折り返します。

後半は、ギアを一段階上げた英国に対し、日本は防戦を強いられることに。高倉麻子監督は55分に籾木結花選手、67分には三浦成美選手と遠藤純選手を投入して反撃を試みますが、ボールを奪う位置が低く、攻撃の形を作ることができません。数が増えていく英国のクロスに対し、中央では熊谷紗希選手と南萌華選手を中心とした守備陣が粘り強く耐えていましたが、74分、一瞬の隙を突かれ、左サイドのクロスからホワイト選手に決められてしまいます。
80分には、5試合連続ゴール中の岩渕真奈選手を投入。最後までゴールを目指した日本でしたが、86分の籾木選手のシュートも、イングランドの硬い守備を破ることはできず、タイムアップ。
英国が2連勝でノックアウトステージ進出を決めました。また、日本戦の前に行われたカナダ対チリは、カナダが2-1で勝利して勝点を4に伸ばしており、日本のノックアウトステージ進出は、中2日で行われる第3戦、チリ戦の結果次第となりました。ここまで勝点1の日本は、引き分け以上で進出の可能性を残しています。試合は宮城スタジアムに会場を移し、27日(火)20時キックオフです。

監督・選手コメント

高倉麻子 監督
英国は素晴らしい相手で、厳しい試合になると予想していました。守備を組織して粘り強く戦う中で、前半はプラン通り無失点で終えることができました。後半は前に人数をかけながらゴール前に侵入する場面を増やしていこう、と話して入りましたが、相手の推進力に対して受けに回ってしまう時間が長くなりました。相手のストロングポイントであるクロスに対する守備はよく集中していましたが、その一発でゲームを決められてしまったのは非常に悔しいです。初戦と比べると、守備の集中度も、前に人数をかけながら攻撃的に戦っていく部分も改善されたと思うので、次に向けてさらに修正して戦っていきたいと思います。

DF #2 清水梨紗 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
立ち上がりの時間帯や、守備のコンセプトを全員で確認して臨みました。守備にかかる時間が多く、もう少し攻撃の糸口が見つけられたら、もっと攻撃的な試合ができたと思います。この負けは痛いですが、1試合目より良くなったところもあるので、切り替えて、3試合目はもっといい試合をしたいと思います。試合に出場していない選手も日頃から練習を頑張っているのを見ていますし、その中でスタメンに選ばれているので、出場したら自分が持っている100パーセントを出すつもりです。

DF #5 南萌華 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
前半はいい形があって、勝てるチャンスもあった中で勝点を落としてしまったのは残念ですし、ディフェンダーとしても1点で負けるのは悔しいです。守備は初戦から全員で話して細かいところまで修正をかけて、できたこともありましたが、失点をしないために突き詰めていきます。次の試合に勝てば上にいけるチャンスがあるので、下を向いている時間はありません。1対1で戦えるという手応えもあったので、勝つためにチームの力になりたいです。

DF #16 宮川麻都 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
英国は上手な選手が多くて、1対1は厳しいと思ったので、(杉田)妃和さんと声を掛け合って守備をしました。スペースの守り方は特に意識して入って、最初は硬くなった部分もありましたが、時間と共にスピードにも慣れました。失点の場面は一瞬集中が切れた時に裏を取られてクロスからやられてしまいました。相手の勢いが強くなった時間帯に受け身になってしまったので、そこで跳ね返して自分たちも前にいけたら良かったです。次の試合は勝つしかないので、すべてを懸けて戦いたいと思います。

MF #6 杉田妃和 選手(INAC神戸レオネッサ)
試合の入りは初戦よりも攻撃的に入れたと思います。国際大会では初めてサイドハーフでプレーしましたが、サイドの突破は持ち味ですし、相手が嫌がるだろうなと思って仕掛けました。守備はトップスピードで仕掛けられるとついていけないので、コースに体を入れたり、並走する時間をなるべく少なくしようと意識しました。2試合を通じて、前半の早い時間や流れの悪い時に失点してしまうので、はっきりと切るプレーも入れていくことが必要だと思います。切り替えて、次の試合もチャレンジしたいと思います。

MF #13 塩越柚歩 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
初戦で、もっと仕掛けられるという課題があったので、積極的なプレーを心がけました。強くて速い相手なので、守備の部分も意識して試合に入りました。対峙したローレン・ヘンプ選手は想像以上に一歩の強さがありましたが、(清水)梨紗さんが中に追い込んだところを挟み込んだり、ボランチとも連動して、前目だったらファウルも覚悟で止めよう、と声を掛け合って守りました。チームとしてはゴールが少ないですし、ゴールに絡む貪欲なプレーを増やさないと勝利が見えてこないので、狙っていきたいと思います。

第32回オリンピック競技大会(2020/東京)

サッカー競技日程:2021年7月21日(水)~2021年8月7日(土)

大会情報はこちら

アーカイブ
JFAの理念

サッカーを通じて豊かなスポーツ文化を創造し、
人々の心身の健全な発達と社会の発展に貢献する。

JFAの理念・ビジョン・バリュー