ニュース
2018年度決算、収支ともに過去最大の規模に~2018年度定時評議員会を開催~
2019年03月25日
日本サッカー協会(JFA)の定時評議員会が3月24日、JFAハウスで開催されました。
この日、FIFA女子ワールドカップトロフィーツアー(主催:国際サッカー連盟/FIFA)が日本サッカーミュージアムで行われたことから、評議員会でもトロフィーがお披露目され、チーフウィメンズオフィサーのサライ・バラマンさん(FIFA女子ワールドカップトロフィーツアースポークスパーソン)と元なでしこジャパンのキャプテンで、FIFAレジェントを務める宮間あやさんがあいさつに立ちました。
バラマンさんは、「このトロフィーに実際に手に持つことができるのは世界でも限られた人(優勝チーム)で、その一人が宮間さん。なでしこジャパンのプレースタイルとフィロソフィーは世界の憧れ」と語り、「今年の世界大会でもまた新たなファンを獲得するだろう」と、日本の活躍に期待を示しました。
また、FIFAの女子サッカーへの取り組みにも触れ、「FIFA2.0戦略に基づき、FIFAは女子サッカーの発展と変革をリードしている。今回のトロフィーツアーも知名度を上げる大切な活動。女性がサッカーに参加することが、サッカーそのものの普及と発展につながる」と語りました。
最後に、トロフィーツアーを記念し、バルマンさんから田嶋幸三会長にFIFAのペナントが手渡されました。
評議員会では、評議員の交代と定款の変更について協議されました。また、平成30(2018)年度の事業報告と決算のほか、「JFA中期計画2019-2022」が報告されました。
平成30(2018)年度の決算は、正味財産ベースで収入が約234億円(予算比-0.6億円)、支出は224億円(予算比-12億円)となりました。この結果、損益に該当する当期正味増減額が+9.8億円で予算比+11億円となり、収支ともに過去最大の規模になりました。
収入と支出における主な変動要因は三つです。一つは、ベスト8を見込んだFIFAワールドカップロシア大会の成績がベスト16に終わったため、代表関連事業の収入が予算比減になったこと。二つ目は、第97回と第98回の2大会分の天皇杯決勝の入場料収入を計上したことから、競技会開催事業の収入が予算比で増額となったこと。三つ目に、日本代表関連の運営経費や遠征経費の削減に努めたことによって日本代表戦関連の支出が抑えられたことが挙げられます。
特定預金の主な積み立てについては、JFA夢フィールドの建設・運営資金として11億円、プレー機会の拡大や技術担当者の専任化等の推進といったグラスルーツの環境整備資金として3億円を計上しました。
次に中期計画についてですが、現在、JFAは2015年に策定した「JFA中期計画2015-2022」に基づいて運営されています。その第一半期の4年間が昨年度をもって終了したことから、今回、この4年間を総括し、それを基に次の4年に向けて重点的に取り組むべき事項等を「中期計画2019-2022」としてまとめました。
中期計画2015-2022を振り返るにあたっては、「アクションプラン2022」に掲げている①普及推進、②国内競技、③審判、④指導者、⑤育成、⑥代表強化、⑦国際競技会、⑧マーケティング、⑨トップリーグ連携、⑩地域/都道府県協会連携、⑪基盤の11の事業領域において達成できたこと、できなかったことをまとめ、これに環境分析などを加味して次期中期計画を立てることとしました。
次の4年間の計画策定に際しては、「フットボール」を最重要事業領域と位置づけ、それを組織領域とビジネス領域が支える構図を描き、それぞれの領域ごとに、テーマ、目指す方向性、重点的に取り組む事項を明記しました。加えて2022年までの重要業績評価指標(KPI)も記載しています。