プレジデンツ・ミッション
「普及」と「強化」の両輪を柱とした日本サッカーの基盤確立のため、また『JFA2005年宣言』の実現に向けて、新たな課題を付加して『プレジデンツ・ミッション』を改定する。ここに掲げたミッションは、サッカーに携わるあらゆる人々が、楽しみ、幸せになれる様、サッカーの普及に努めるために必要なものである。そして、男性も女性も、幼児からお年寄りまで、サッカーやスポーツを生涯楽しめる環境を作るため、JFAは地域/都道府県協会とともに、将来を見据えた以下のミッションを推進する。
Mission1 「JFAメンバーシップ制度」の推進
サッカーに興味を持つ人々・携わる人々全てをサッカーの“仲間”として迎え入れ、JFAからのメリットを積極的に提供することにより、JFAとリンクする人を増やし、サッカーファミリーの拡大を目指す。こうした観点で制定された「JFAメンバーシップ制度」に関し、更なる内容の充実と推進および制度の確立を図る。そして、登録する側が満足を得られ、同時にJFAにとっても有効かつ効率的な魅力あるものとし、「JFA2005年宣言」に則り、2015年までにサッカーファミリー500万人を達成するための基盤となる制度とする。
Mission2 「JFAグリーンプロジェクト」の推進
身近なところに緑の芝生がある、という日本のスポーツ環境のあるべき将来像を掲げ、多くの人々とその将来像を共有し、ともに、その実現に向けて取り組める社会環境づくりを推し進める。また、サッカー・スポーツのより一層の振興や地域の活性化等を図るための拠点施設「都道府県フットボールセンター」を整備する。
Mission3 「JFAキッズプログラム」の推進
心身、特に神経系の発育発達がめざましい幼児期や小学校低中学年代において、多くの子供達に身体を動かすことの爽快さやスポーツの素晴らしさを体感してもらいながら、サッカーの普及・浸透、更には人材の育成を図る。この年代(U-10・U-8・U-6)を「キッズ」と称することとし、都道府県にて普及・育成に関する活動を積極的に展開し、日本独自の普及・育成体制を整備、「JFAキッズプログラム」として推進する。
Mission4 中学生年代の環境充実
4種の受け皿であり、2種への貴重な準備期間である中学生年代、この年代の選手に対する「プレー機会の増加」と「環境の整備」を重点的な取り組みとして掲げ、地域の特徴を活かしながら具体的な施策を立て、都道府県協会と協働しながらこの年代の活性化を図る。
Mission5 エリート養成システムの確立
強化に重点を置いた取り組みとして、各年代に則したエリート教育の実施に向けて様々な検討を行う。特に、キッズ(U-10・U-8・U-6)年代からのタレント発掘/養成活動を都道府県で積極的に展開し、エリート教育を通じ、選手の個の強化に努める。更に、U-12以降のエリート教育も積極的に推進し、トレセン制度やJFAアカデミー福島をはじめとするJFAエリートプログラム等、日本代表の強化に直結した日本独自の一貫したエリート養成システムを確立する。また、トップレベルの選手になり得なかった場合にも、自分自身に誇りを持ち、実社会に貢献できる人間教育を行える仕組み作りを目指す。
Mission6 女子サッカーの活動推進
女子の競技人口の拡大を目指し、普及を主目的とした年代のカテゴリーである「キッズ」(10歳以下)・「ガールズ」(18歳以下)・「レディース」(18歳以上)、それぞれの女性を対象に女子サッカーの活性化を図る。現状として、登録選手数が少ない中学生年代および18歳以上の年代に着目し、普及に関する活動を積極的に展開・推進し、女性が親しみやすいサッカー環境の整備・提供およびプレーの機会創出に努め、これらの活動を通じて女子サッカー全体の発展・強化へ繋げる。
Mission7 フットサルの普及推進
未経験者から愛好者まで、レクリエーション志向から競技志向まで、広く人々がフットサルをプレーする機会・楽しむ機会を得られる様、あらゆる働きかけを行い、フットサルの普及推進に努める。また、「JFAファミリーフットサルフェスティバル」の全国各地での開催を通じて、家族の触れ合いの場、コミュニティでのスポーツ活動の機会の増加を目指す。
Mission8 リーグ戦の推進と競技会の整備・充実
多くのプレーヤーが、それぞれの年代・レベル別に応じた環境で、年間を通じてプレー機会が提供される様、「Players First」を念頭におき競技会の整備に努める。また、主として2・3種年代において積極的に推進してきた「都道府県リーグ」等を通じて、日本におけるリーグ戦文化の更なる浸透を目指す。
Mission9 地域/都道府県協会の活動推進
全ての地域/都道府県協会が、地域性・独自性を活かしながら活動を展開・事業を拡大するために、より多くのサッカーファミリーに対して、メリットを提供し、サッカーの普及に努めることができる様、協働する。JFAは、合理的に可能なものは権限を委譲しつつ組織運営を支援する等、都道府県協会組織機構改革の推進に努める。特に、JFAと地域/都道府県・支部/市区郡町村協会がお互いの立場を尊重しつつ協働できる体制を整えることを、主要テーマとして捉え、日本サッカーの発展のためのより強固な関係を構築する。
Mission10 中長期展望に立った方針策定と提言
「JFA2005年宣言」に基づき、短中長期の目標設定と具体的な方針策定等を検討・推進する。特に、中長期展望に立った上でJFAの行うべき業務を洗い出すとともに、より広くより深く検証し、既存業務の課題の抽出や新規事業等の新たな企画立案を行い、関係各所に向けた提案をする。また、該当業務の実行部署(委員会・連盟・部署・都道府県協会等)が決定された後には、具体的な提言と調整・管理を積極的に行う。こうした諸対応を通じ、継続的な日本サッカーの活性化と更なる発展に貢献する。
Mission11 スポーツマネジメントの強化
これからの日本のスポーツ文化の創造を担いうる人材の育成を目的に、スポーツマネジメントという分野における新たな資格制度を確立し、その人材育成事業を推進する。具体的には、JFAを中心に実施する「JFAスポーツマネジャーズカレッジ」や「E-learning講座」とともに、都道府県が主となって実施する「サテライト講座」等を展開し、JFAや都道府県協会・クラブ・公共スポーツ施設等のマネジメントの強化を図る。