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都道府県サッカー協会取り組み紹介‐障がい者サッカーの取り組み(千葉県サッカー協会)
2016年05月02日
各都道府県サッカー協会の方針や活動内容を、「シニア」「第1種」「第2種」「第3種」「第4種」「キッズ」「女子」「フットサル」「ビーチサッカー」「審判委員会」「施設委員会(環境整備)」「技術委員会」「障がい者サッカー」の13テーマの下、紹介しています。全国各地でどのような活動が行われているのか、この機会にぜひご一読ください。
今回から4回、障がい者サッカーの取り組みをご紹介いたします。
※以下の寄稿記事は、JFAnews2016年4月情報号「REGIONAL NEWS」コーナーにも掲載されています。
障がい者サッカーの取り組み~千葉県サッカー協会
牛尾眞一郎 千葉県知的障がい者サッカー連盟 副理事長
「県内サッカーファミリーのサポートで障がい者サッカーのさらなる発展へ」
千葉県知的障がい者サッカー連盟は2006年、4年後の2010年に千葉県で開催される「第10回全国障害者スポーツ大会」に向けて設立されました。設立時より、本連盟と千葉県サッカー協会は協調しながら、県内の知的障がい者サッカーへの普及、育成を推し進めています。本連盟では、「つながり、かかわり」を大切にしています。人と人、障がい者と健常者、組織と組織など、いろいろな組み合わせでつながったり、かかわったりしながら、サッカー教室やスクール、交流大会を開催、県選抜の活動などを行っています。
サッカー教室は県内各地で年に14回程度実施。鬼ごっこやドリブル競争といったボール遊びを中心に、ミニゲームを盛り込んだ約1時間半の内容です。特徴は、「ユースリーダー」と呼ばれる高校生や大学生のボランティアが、参加者にマンツーマンで付き添う点です。千葉県協会ではキッズを対象にした活動が盛んで、JFAキッズプログラムをベースとした事業「キッズコミット」での指導にも多くの大学生や高校生が参加しています。こうした蓄積を生かし、「学生や生徒と知的障がい者が触れ合える場をつくりたい」と、ユースリーダーを導入しました。
千葉県特別支援学校体育連盟などの協力を得て、学校やクラブチーム、施設のチームなどが集まる交流大会等も実施しています。県内Jクラブのジェフユナイテッド市原・千葉と柏レイソルは、インストラクターとしてサッカー教室に参加する以外にも、本連盟の技術委員として関わっています。理事長の山中謙太郎は、「知的障がい者サッカーの普及には、県内のサッカーファミリーの協力が欠かせない。(自分の)種別・専門委員会でないにもかかわらず、他のカテゴリーと変わらない対応をしていただいている。細やかな配慮には頭が下がる」と感謝を込めて話しています。
千葉県協会では、ホームページ上でのサッカー教室や大会等の告知、グラウンド申請の支援、審判員の派遣や補助金などのサポートを行っています。また、過去に開催した千葉県フットボールカンファレンスでも、山中が県協会の技術委員でもあることから、障がい者サッカーについて講演する機会を得られています。
山中は、「本連盟は県協会のサポートによって普及、育成を充実させ、さらに関東、国内と活動の幅を広げることができている。より活動が認められれば、県内の小学校、中学校、高校や大学などで、健常者と障がい者のサッカー活動の幅も今後さらに広めていける。このつながり、かかわりを大切にし、千葉県全体でまとまるさらなる契機にしたい。また、障がい種の枠を超えて、力を合わせて障がい者サッカーのさらなる発展に努めていきたい」と意気込みを新たにしています。
千葉県サッカー協会は、第2回精神障がい者フットサルオープンリーグ、精神障がい者フットサル関東大会など、精神障がい者のサッカーにも取り組み始めています。