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第24回夏季デフリンピック競技大会(ブラジル)、デフサッカー女子日本代表が出場

2022年05月26日

第24回夏季デフリンピック競技大会(ブラジル)、デフサッカー女子日本代表が出場

5月1日から5月15日にかけて、ブラジルのカシアス・ド・スルで第24回夏季デフリンピックが開催され、デフサッカー女子日本代表が参加しました。新型コロナウイルスの影響もあり参加国は5か国(日本、アメリカ、ポーランド、ブラジル、ケニア)で、この5か国で総当たりのリーグ戦が行われ、上位2チームが決勝戦、3位と4位チームが3位決定戦を戦いました。

日本の大事な初戦はケニア戦でした。事前の情報が全くなく展開の読めない中での試合となりました。開始早々からケニアゴールに襲い掛かり、前半3分で杉本選手が先制点を奪うと、そこからは怒涛のゴールラッシュとなりました。前半を終えて7-0で大きくリードしましたが、勢いは止まらず、12-0と大勝で幸先の良いスタートをきりました。続く2戦目はヨーロッパの強豪国ポーランド戦。この試合でも杉本選手が先制ゴールを奪いましたが、ポーランドも1点を返し、その後も試合は一進一退の攻防が繰り広げられ、2-5で惜しくも敗戦となりました。3戦目の相手は、これまでの全ての大会で優勝しているアメリカとの一戦となりました。今大会でも優勝候補筆頭にあげられ、日本は序盤から堅い守りで失点を許しませんでした。前半を0-0で終え、作戦通りの試合運びが出来ました。後半も出だしは守備をかためて我慢の展開となりましたが、途中スイッチを入れ替え攻撃に転じました。アメリカも慌てる様子を見せ、日本の戦術がはまった試合展開となりましたが、アメリカも王者の意地を見せ、日本ゴールに迫ってきました。残り時間わずかでしたがアメリカのミドルシュートで均衡が破れ、0-1でそのまま試合終了となりました。悔しい敗戦となりましたが、日本が世界と戦えることを証明できた試合でもありました。

予選リーグ最終戦はブラジル戦で、これまでの戦績はお互い五分五分でした。しかしここで、日本代表選手団の中で新型コロナウイルスへの感染が認められ、全種目の棄権が決定しました。志半ばでの棄権となりましたが、選手たちから応援いただいた方々への御礼メッセージの中には「これからの人生の糧にしていきたい」と力強い言葉がありました。今後のデフサッカー女子日本代表の活躍にぜひご期待ください。

大会結果

優勝:アメリカ
2位:ポーランド
3位:ブラジル
4位:日本
5位:ケニア

大会概要

開催期間

2022年5月1日~15日

開催地

ブラジル カシアス・ド・スル

デフリンピック(ブラジル)ウェブサイト:(英語)
https://www.deaflympics2021.com/

一般社団法人日本ろう者サッカー協会ウェブサイト
https://jdfa.jp/

ろうあ連盟特設ウェブサイト
https://www.jfd.or.jp/sc/brazil2021/

選手・監督コメント

宮田夏実 キャプテン(デフサッカー女子日本代表)
世界一に向けて、チーム一丸となり一戦一戦集中してまいりました。1勝2敗で、リーグ最終戦を待たずに3位決定戦が確定しましたが、棄権となり悔しい結果になりました。結果が全てですが、今までの積み重ねが表れた大会でもありました。出場した全ての大会で優勝している絶対王者アメリカに対して、過去は大差で負けていましたが、今大会は1失点に抑えるなど、日本デフサッカー女子の世界での立ち位置は大きく変わってきています。日本デフサッカー女子にとって9年ぶりのデフリンピックとなり、選手の半数以上が国際大会を経験していませんでした。今まで以上に結果を貪欲に求め、闘う覚悟を持っていかないと、この先世界で闘っていく上で厳しいと思います。この経験に満足することなく、各々がしっかりと受け止め、経験を経験で終わらせず、必ず次に繋いでいきたいと思います。日本から多大なる支援・応援ありがとうございました。SNSを通して、皆さまの声援が私たちのパワーになりました。本当にありがとうございました。

久住呂幸一 監督(デフサッカー女子日本代表)
デフサッカー女子日本代表のデフリンピック出場は2013年のブルガリアソフィア大会以来、9年ぶり3回目となりました。日本は今までメダル獲得はなく、今大会こそメダル獲得することを目標に、監督に就任して6年半、代表合宿、海外遠征(中国)などを重ねてチームのレベルアップに努めてきました。今大会はコロナ禍の開催で、難しい大会でした。選手たちの命と安全を確保するために、予選リーグ戦の残り一戦ホームのブラジルとの対戦はかなわず、棄権となりました。選手たちにはかける言葉が見つかりませんでした。
試合を重ねるごとに選手たちが成長していき、アメリカ戦ではそれぞれ役割をしっかりとこなし、食らいついていました。今大会を通して得た経験がデフサッカー日本代表女子チームの未来につながるものだと信じています。次回の大会ではこの悔しさを糧にメダルを確実に取れるでしょう。結果からみれば、まだまだでしたが、内容を見れば、日本は成長の途中であり、優勝できる日が遠くないことを信じています。
しかし競技人口がまだまだ少ないです。難聴の少女がいましたら教えてください。そしてデフサッカー女子日本代表チームがあることも教えてあげてください。監督に就任して「世界TOP3」を掲げましたが、手が届きそうで届きませんでした。
今井元女子委員長の力添えで、なでしこジャパンの見学をさせていただいたり、メンタルトレーナーの重要性などを教えていただきました。そしてコーチの紹介、プロモーションないろいろと協力をしていただきました。
合宿でトレーニングマッチの相手を引き受けていただいたユース、高校、大学のご協力とご縁をいただき、そして応援いただいた皆様の存在なしではここまで来れませんでした。感謝の気持ちがいっぱいです。ありがとうございました。

デフサッカー日本代表女子チームの彼女たちの未来が楽しみです。引き続き、ご支援そして応援をよろしくお願いします。
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