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救命講習会の開催レポート(10月開催)

2023年11月14日

救命講習会の開催レポート(10月開催)

10月に開催した「救命講習会」について、写真・アセスメントをもとにご報告します。

スポーツ救命ライセンス講習会

10月1日(日) 島根県サッカー協会 29名受講

受講者コメント

竹内元規さん(島根県サッカー協会出雲支部第4種 平田フットボールクラブ)
今回、島根県内での初の開催であるスポーツ救命ライセンス講習会を受講させていただき、改めて備えておくことの大切さを再確認することができました。
講義では心肺蘇生法、スポーツ中における突然死の原因とその予防法、脳振盪やアナフィラキシーなど幅広く学ぶことが出来た他、熱中症や暑熱順化等の予防法など現場で直ぐにでも役立てる知識を習得できました。
実技では少人数グループに分かれ、それぞれにインストラクターに付いていただき実技の回数の確保と疑問点等も直ぐに質問できる環境を整えていただきました。実際にBLSアルゴリズムを確認しながらの胸骨圧迫とAEDの使用方法の習得、バックボードでの搬送ではチームワークと実際に搬送される側になってみることで搬送する際の配慮も学ぶことができました。
私は数年前に消防で普通救命講習を受けており、知識はあるつもりでおりました。実際に今回受講して、忘れている部分や抜けている部分もあり、やはり、もしもに備える為に定期的に講習を受けて技能を維持向上させていく必要性を強く感じることができました。

錦織航さん(島根大学医学部附属病院)
私も各種資格取得の際に一次救命処置に関する講習会を受講したことがありましたが、本研修会はサッカー現場に即した形での実践的な救命処置を学ぶことができました。医療スタッフとしてBLSに関する知識を再確認でき、バックボードを使用した搬送では現場に即した形で行うことで正しい技術を習得できたと感じています。
サッカー現場でプロフェッショナルとしてご活躍されている、古家信介先生や高田尚文先生にご指導いただいたことで、より実際の現場を想定でき、また応用力も高めることができ大変実りの多い講習会でした。
今後も本講習会で得た知識を日々確認・ブラッシュアップしながら、責任を持って日々の現場で活動して参ります。

10月8日(日) 日本アスリートライフサポート協会/サロンパスアリーナ(佐賀県) 10名受講

指導者コメント

中野真弥さん(看護師・日本スポーツ救護看護学会)
サッカーや他の競技に関わられている方など、2024SAGA国スポに向けて多くの方が参加されていました。
専門家の方や一般指導者の方など背景は様々で、一次救命処置は初めてという方々も同じグループで活動をしました。
積極的に実技や質問をしていただいたので、それぞれに学びが深まったと思います。
また、バックボード搬送では、体格の良い方に傷病者役をしていただき、より実践に近い経験ができました。その場の選手の状況によって、適切な判断を行う必要があるため、継続して学びや訓練を行なっていただければと思います。
今回のコースを受けたことで、自身が活動の現場ではリーダーとして動くという認識を持って、行動や啓発に取り組んでいただければと思います。スポーツに関わる人々の安心・安全のために、私も取り組んでいきたいと思います。参加させていただき、ありがとうございました。

受講者コメント

井手智輝さん(理学療法士・百武整形外科・スポーツクリニック リハビリテーション部)
私は普段、中学生年代のサッカーチームのトレーナーとして活動させて頂いています。
サッカーは、コンタクトが多く骨折や筋肉系の怪我をはじめ様々な傷害が生じ、時には生命に関わる重大な事故が発生することがあります。現場で生命に関わる重大な事故を体験したことがありませんが、そのような事態の時に対応できる能力を身につけたく、講習会を受講しました。今回の講習会で、これまでの知識をアップデート・再確認することができました。また、実際に現場で活動されているDrの体験や自分が現場で迷っていることなども含めて相談でき、有意義な時間を過ごすことができました。定期的に、講習会に参加してさらにアップデートしていきたいです。

黒田祐人さん(指導者・AVANCE U-12)
私は普段小学生のサッカーのコーチをしております。クラブで子どもたちの命を預かる立場として、万が一に備えるべく今回スポーツ救命ライセンスを受講しました。講習では座学と実技がありました。
座学では、救命処置に必要な知識を学びました。実技では、心配蘇生の中で重要な胸骨圧迫の正しいやり方やAEDの使い方等を丁寧に教えていただきました。
また実際にバックボードを用いて傷病者の運搬を行いました。今後、遠征や試合会場先でAEDがどこにあるか確認する習慣を付けることと、より安全で安心できるクラブを目指していきたいです。最後に、インストラクターの皆様丁寧なご指導ありがとうございました。

10月15日(日) 拓殖大学麗澤会体育局サッカー部 11名受講/総合相模更生病院 7名受講

コースディレクター/講師コメント

河又典文 医師(芳賀赤十字病院 循環器内科/帝京平成大学 人文社会学部)
本講習会は、高校生以上を対象とした、スポーツ現場での予期せぬ心停止・熱中症・アナフィラキシー・窒息に対する予防と対応法、および脊髄損傷が疑われる傷病者の適切な搬送方法を習得する300分の講習会となっています。
今回は拓殖大学サッカー部スタッフの皆さんに受講いただきました。会場の総合相模厚生病院の皆様の協力の下、18名の意欲的な受講生と、4名の経験豊富なインストラクターとともに、講習が進められました。現役の理学療法士から、監督コーチの方まで幅広い方に受講いただき、質疑応答や情報交換も含めて非常に有意義な講習会になりました。
強度の高い大学サッカーにおいて、対応を迫られる事象に遭遇する可能性は高く、このカテゴリーでの講習は大変有意義と思います。また、今期から関東大学サッカー連盟では本ライセンスを取得したスタッフが試合会場に両チームとも帯同することが必須となっています。本ライセンスの取得によって、フィールドの最前線で活動する指導者スタッフの皆様が、少しでも自信をもって予期せぬ急変に対応できる一助となれば幸いです。

受講者コメント

柱谷幸一さん(拓殖大学麗澤会体育局サッカー部 テクニカルアドバイザー)
長く指導現場に立ちながら本格的なスポーツ救命講習会を受けるのは初めてでした。午前の座学では救命蘇生法、脳振盪、熱中症、アナフィラキシー、誤飲による窒息。午後からの実習ではAEDを使った蘇生法とストレッチャーを使った搬送方法を学びました。心停止が起きたときの対応では、「状態を確認する。人を呼びAEDを持ってきてもらう。119番に通報してもらう。胸骨圧迫を行う。AEDを使う」それぞれの受講者が役割を交代しながら何度も実践を行いました。実際の現場に遭遇したときに冷静に適切に対応できるよう講習会で学んだ内容を実践し、命を救う為にリーダーシップをもった対応をしようと思います。講義をしていただいた河又先生と講師の皆様、関係者の皆様に感謝します。ありがとうございました。

角田渉さん(拓殖大学麗澤会体育局サッカー部 マネージャー)
1年次に大学主催の普通救命講習会を受講しましたが、忘れていることもあり、改めて今回のJFAスポーツ救命ライセンス講習会で学び直すことができました。本講習会は、サッカーやフットサルなど普段携わっているスポーツに関連した事例が多く、より実践的に学ぶことができました。特に搬送に関しては、用具を持っていても使い方がわからないままだった為、実際に体験して学ぶことができたことは、今後の活動にも生かしていきたいと感じました。
実際に救命処置や熱中症対策、脳振盪になった際の対応などを一歩踏み出して行う勇気が、改めて大切だと感じました。そして、この講習会が多くのサッカーファミリーに認知され、少しでも人助けができる人が増えて欲しいと感じました。

森田海斗さん(総合相模更生病院)
脳振盪や熱中症など様々な場面が予測されるスポーツの中で、焦らずに対応する自信が無かったのですが今回の講習を通して受ける前に比べて自信がついたと感じでいます。また、スポーツは今後日本でできるような環境ではなくなって来ているという話を聞き強く印象に残っています。しかし、まだそのような危険な環境でもスポーツを行われている現状がある為、自分自身が医療の面で関わる機会があればより注意をして1人でも多くの命を助けられるようにしたいと講習を通して感じることができました。そして、今回の講習はスポーツ場面だけでなく働いている病院の中であったり、街中で同じような場面に遭遇することがあるかもしれない為、その点でもとても生かしていけるのでは無いかと考えています。

田中遼さん(総合相模更生病院)
講義で心停止、脳振盪、心臓震盪、熱中症等の原因・急変対応について学び、これらはスポーツ現場で突如起こる為今まで知らなかったことや曖昧だった対応方法を確認できたことで今後スポーツ現場のピッチ上の選手が倒れた際に駆けつけて対応し1人でも多くの命を救えたらと思いました。
以前胸骨圧迫やAEDの使い方について学んだことはあったのですが、今回の講習会では様々な場面を想定した中での実技訓練でした。その場で迅速な対応をとる能力が必要とされ難しく感じたのですが、実際のスポーツ現場ではどのような場面、状況であっても冷静に且つ迅速に対応していかなければならないと思うので学んで対応方法を復習し実践で役立てていければと思います。

10月28日(土) 日本アスリートライフサポート協会/新富町フットボールセンター(宮崎県) 4名受講

コースディレクター/講師コメント

古家信介 医師(JFAスポーツ救命部会員/日本アスリートライフサポート協会)
今回は開催地の宮崎県内外から医師や看護師、トレーナーが参加し、県のフットボールセンターで、スポーツにおける救急対応について学びました。皆様非常に積極的で、特に実技では多くの質問が飛び交い、「このような場合にはどうすればいい?」といったディスカッションも盛り上がりました。
地方開催では人数も多く集まらない場合もありますが、回数を重ねることで少しずつスポーツ現場での救急を知る方が増えてきますので、そのことがスポーツへの貢献につながると信じて引き続き開催していきたいと思います。

受講者コメント

金子会里さん(看護師・長友アカデミー広報)
夏に大阪で行われたJALSA主宰スポーツメディカルラリーに参加させていただいた際に、スポーツ救命ライセンス講習会を教えて頂きました。九州には何かとご縁もあり、タイミングよく宮崎開催の講習会に今回参加させて頂けることになりました。講習会では、ロールプレイを通した実技なども体験することができ、とても有意義な時間となりました。
スポーツ現場がより安心安全になるために看護師ができることは何だろう?とずっと考えていたので、このような取り組みがあることを知ることができ、参加させていただけたことを嬉しく思います。声をかけて下さった各所スタッフの皆様、本当にありがとうございました。

日本サッカー協会は、ピッチ上の選手の安全を守ることを第一とした「スポーツ救命ライセンス講習会」と簡易救命講習会である「JFA+PUSHコース」を2017年から実施しています。「スポーツ救命ライセンス講習会」は、(公財)日本スポーツ協会(JSPO)公認アスレティックトレーナーが資格更新のために保有しなければならないBLS(Basic Life Support:一次救命処置)資格取得のための講習会として認定されています。

※AEDのご購入・リースは、「メディカル」の「AEDのご紹介」をご覧ください。
※講習会開催希望の団体は、「講習会を開催するには」の[問い合わせフォームはこちら]からお問い合わせください。

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