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なでしこジャパン キャンプ前半を終えて積極的な休養
2021年03月24日
なでしこジャパンは23日(火)、トレーニングの負荷を下げて一日を積極的な休息に充てました。
活動開始から一週間が経ち、各所属チームの始動から間もない時期のキャンプということで、選手のコンディションを見極めながら調整を図ります。多くの選手がまだ試合形式のトレーニングを積んでいない中で行われた紅白戦の疲労もあり、活動を折り返すところで積極的に休息を取り、残る後半に向けてエネルギーを充填する一日となりました。
春の温かい日差しが気持ちいいピッチに出た選手たちはスパイクではなくランニングシューズを履いて、長めのウォーキングとジョギング、ストレッチでコンディションを整え、希望者は最後に各自でボールを蹴り、約1時間でピッチを後にしました。
しっかりと休んだチームは万全のコンディションでキャンプ後半に臨みます。
選手コメント
DF 宮川麻都 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
所属チームではまだ練習試合はしていませんが、昨日紅白戦をやって、徐々にゲーム感覚も戻ってきて、いい状態になっていると思います。昨年大学を卒業して今季からプロになり、練習時間が早くなった分、自主練に充てられる時間が増えました。ボールに触る機会もすごく増えて、その分練習もたくさんできるので、もっと上手くなれるかなと思います。サイドバックでプレーする時に、得点やアシストをしたことがなかったので、今季はもっとゴールにつながるプレーを増やしたいです。中盤の選手と連携してボールを奪ったり、もっと改善できる部分があると思うので、ディフェンスラインでボールを奪うことを意識したいです。自分は複数のポジションをこなせるのが強みだと思っています。4月になでしこジャパンの試合を2試合控えていますが、練習でどのポジションをやっても常に監督が求めるプレーを出していければと思います。自分は狭いエリアでのプレーが多いので、その点についてはもっとプレーの幅を広げて、大きな展開を求められています。海外でやってみたいという気持ちもありますが、まだ通用する部分がないと思うので、もっと磨いてからチャレンジしたいです。
MF 水谷有希 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
2回目の参加ということで、前回は何も知らない状況で合流したので、それに比べるとプレーのスピードや日々の生活リズム、チームのルールがわかってきて、新たな心配はなく、慣れてきた実感はあります。自分の良さはゲームを作れるところだと思うので、4月の2試合に向けてはそこを思う存分アピールしたいです。海外チームとプレーする経験は多くないので、聞いている話で「速くて強い」というイメージを持っています。ボールの扱いについては負けない自信があります。前回の活動では、「プレーエリアをもっと前にする」という課題があったので、普段の自分のポジションよりも高めの、ゴールに関わるエリアでのプレーを意識してきました。FWの選手がプレーしやすいように声で伝えながら、隣同士では距離間が本当に正しいか、ピッチ上で逐一確認しながらプレーしています。レッズの選手だと声をかけなくても多少分かる部分がありますが、普段一緒にプレーしていない選手だと感覚も違うので、自分の意見も発信しながら相手のプレースタイルを掴んでいかないといけないと感じました。実戦がすべてだとは思いますが、サッカーを観るという形で養うこともできるので、今シーズンはこれまで以上にJリーグや海外リーグの試合を観るようにしています。震災から10年というタイミングで、仙台で試合ができるチャンスがあるというのは、当時JFAアカデミー福島で中学2年生だった自分がここまで成長した姿を見せられる、恩返しできるチャンスだと思うので、元気にプレーする姿を見せたいと思います。
FW 髙瀬愛実 選手(INAC神戸レオネッサ)
サッカー選手を続けている間は、高いレベルで、代表選手としてプレーしたいという思いは変わりません。長い期間代表チームから離れていたので、忘れかけていた気持ちを思い出して、もっと上でプレーしたいとか、世界レベルで自分がどれだけできるのか試してみたいという気持ちを久しぶりに再確認できました。前体制時のチームの選手が今の自分を見たら、別人だと思うんじゃないかというくらい話していますし、年下の選手も増えて、ピッチ内外でやるべきことが増えたと感じています。クラブあっての代表ですが、所属チームでFWに戻ったタイミングでの代表招集で、監督からはサイドバックなど複数ポジションを経験したことで、やるべきことが整理できるようになったと声をかけてもらえました。前線でボールを収めることや、裏に抜ける部分、フィニッシュのところで代表のFWとして求められているものを、頭の整理を以前よりしっかりして、ピッチで表現できるように心がけています。FWとして、どんな状況でもゴール前に入っていくことでチャンスも生まれると思いますし、ゴールに向かうことが最大の役割だと思います。その最高の結果が得点だと思うので、そこは一番大事にして取り組んでいきたいです。年下の選手に対して、何を考えてプレーしているんだろうとか、普段何をしているんだろうとかを聞きたくて話したりしています。みんな好きなサッカーの話を世間話のようにするのが楽しいです。代表チームに限らず、サッカーができることが当たり前ではない状況の中で、自分たちが好きなことをやらせてもらえるのは、いろいろな人の助けや支えといった力が加わっているんだと感じています。今回の合宿も本来できたかどうか分かりませんが、支えてくれる方々のためにも、日の丸を背負うという意味でも、全力でやらなければいけないと感じています。この活動に呼んでもらえていることで、自分にもまだチャンスがあると感じていますが、代表チームで長い期間プレーしてきた選手が多くいる中で、そこに割って入るということがいかに難しいかも分かっています。もう一度世界と戦いたいという思いがあるので、今できることをしっかりやって、4月の2試合でチャンスをもらえるなら結果を出したいですし、チャンスをもらえるようにこの活動でしっかりアピールしたいです。10年前、東日本大震災の後のワールドカップで、たくさんの国の方が日本の旗を振って勇気づけてくれたシーンが今も記憶に残っていて、世界中のパワーを感じることができた大会でした。その時に自分たちが力をもらえたように、今回は自分たちが、サッカーで誰かの心を動かせるようなプレーをしたいとすごく思います。
FW 宮澤ひなた 選手(マイナビ仙台レディース)
もう一度チャレンジしたいという気持ちが強く、WEリーグ開幕や東京オリンピックもあるなかで、自分のプレーを思い出して、原点に戻って一からチャレンジしたい、アピールしたいという気持ちで移籍を決めました。自分の武器はスピードに乗ったプレーだと思うので、昨日の紅白戦でも持ち味は出せたかなと思います。旧国立競技場ではプレーしたことがありませんが、目の前にそのチャンスがあるので、今回の合宿でそのチャンスをしっかりとものにして、国立でプレーしたいです。所属チームでは始動して1か月ほどで、まだ試合形式の練習もありません。ポジションもいろいろなところをやらせてもらっていて、様々な選手の特徴を探りながらやっています。まだ自分の役割は明確ではありませんが、チームに貢献できるように、やれることはやっていこうと思っています。昨日の紅白戦は、これまでトップ下や中盤でプレーしていたので、右サイドハーフでプレーするのは久しぶりで、清水選手が右サイドバックというのも前にプレーしていた並びで懐かしくもありました。南選手からいいタイミングでパスをもらえて、浜田選手も出しやすいタイミングで呼んでくれましたし、それでしっかりとゴールも決めてくれたのでよかったです。激戦区のFWというポジションですが、まずは自分の特徴をもっと前面に出していかないといけないし、今回の合宿を大事にしたいのと、あとは周りの色々な選手と合わせること、チームの力になること、自分がチームを勝たせるくらいの気持ちで取り組んでいます。コロナ禍ということもありますし、今シーズンから仙台に移籍してきて、東日本大震災から10年という節目で被災地訪問のような経験もして、サッカーができていることに本当に感謝したいと思いますし、感染予防対策は当たり前のようにやらなければと思っています。ホームである仙台で試合の機会があるのはとても大きなことで、テレビやスタジアムで試合を見てくれる方々の前で自分のスピードに乗ったプレーや、ゴール前でのチャンス、ゴールへの道を増やしていきたいです。自分のプレーでたくさんの方に笑顔や元気や勇気を届けることができるように頑張りたいと思います。