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初蹴りで感じたサッカーの魅力とスポーツの力 ~森保一監督手記「一心一意、一心一向 - MORIYASU Hajime MEMO -」vol.07~

2020年01月01日

初蹴りで感じたサッカーの魅力とスポーツの力 ~森保一監督手記「一心一意、一心一向 - MORIYASU Hajime MEMO -」vol.07~

常に試合に勝つことが目標だった自分のスタンス

新年あけましておめでとうございます。

2020年はいよいよ東京オリンピックが開催されます。
東京オリンピックを目指すチームは、1月8日からタイで開催されるAFC U-23選手権を戦うため、早々に現地へと向かいます。
アジアの大会で優勝することによって、次に、そして東京オリンピックにつなげていければと思っています。今回は、海外で活動する選手たちを呼ぶことはできませんでしたが、招集した選手たちには個人の成長につなげてもらいたいと考えています。それによって生まれる競争が、またチームの選手層を厚くし、幅広くし、日本サッカー全体のレベルアップにつながっていくからです。23歳以下の選手たちは、まだまだ伸び盛り。ひとつの大会、ひとつの経験で成長速度が飛躍する年代なので、AFC U-23選手権を通じた選手たちの活躍が楽しみでもあります。
年末年始は1年の疲れを癒やし、家族とゆっくり過ごしている方も多いのではないかと思いますが、僕自身も子どものころは家でのんびりするのが習慣でした。森保家では、家からあまり出ず、家族でおせち料理を食べ、テレビを見ながら過ごす。おそらく、みなさんとあまり変わらないお正月を送っていたように思います。
子どものときには、お年玉をもらうときに、親から1年の抱負を言わされることもありましたが、プロサッカー選手になってからは、「試合に出場すること」「試合に勝つこと」が目標になったため、新年になったからといって改めて何かを決意することはなくなりました。

少人数ではじめた初蹴りがいつしか大規模に

また、元日はテレビで天皇杯決勝を見るのが恒例でもありました。プロになってからは、その舞台に立つことが、サッカー選手として本来あるべき姿だと思っていたように記憶しています。
ちなみに、天皇杯の決勝は選手時代、監督時代を含めて5回ほど経験しています。最初は、ハンス・オフトさんが監督だった第67回大会(1987年)。このときは控えメンバーでした。次は、ビム・ヤンセンさんが率いていた第75回大会(1995年)と第76回大会(1996年)と、続けてピッチに立ちました。エディ・トムソンさんが監督をしていた第79回大会(1999年)はメンバー外ではありましたが、チームに帯同していました。
監督になってからは、旧国立競技場で試合ができる最後だった第93回大会(2013年)。サンフレッチェ広島の監督として、決勝の舞台に立つことができましたが、実はいずれの年も優勝することはできませんでした。しかも、チームとしてこの5回とも1得点もできていないんです。それだけに天皇杯決勝と言えば、悔しさのほうが強く残っています。
プロサッカー選手になってからも、お正月は地元である長崎に帰省して、実家で過ごしていました。朝起きてから、近所にある母校に行き、そこで初蹴りをする。これも自分としては、新年の恒例行事だったように思います。
当初は、自分をはじめ、近所に住む少数の人たちだけでやっていた初蹴りですが、次第にその輪が広がっていき、同級生、さらには後輩までもが集まるようになりました。気がつけば、その人数は100人、200人と増え、今ではそれなりの規模に。こうした機会でも、サッカーの持つ力やスポーツの魅力を感じます。
2020年は7月に東京オリンピックが、またA代表ではFIFAワールドカップのアジア予選が続きます。
A代表では、確実に二次予選を突破して最終予選に向けて、いい準備をし、勝利を積み重ねていく。東京オリンピックでは金メダルを取るために活動しているので、そこに向けて与えられた時間を有益かつ有効に使い、最高の状態で東京オリンピックを迎えられたらと思います。

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