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第95回天皇杯 10人の柏が延長戦の末に甲府を振り切る
2015年11月16日
マッチレポート
柏レイソル(J1) 2-1(前半0-0、後半1-1、延長前半0-0、延長後半1-0) ヴァンフォーレ甲府(J1)
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会は11月15日(日)に4回戦を開催しました。千葉県の日立柏サッカー場では、AFCチャンピオンズリーグの出場でシード権を得ていた柏レイソル(J1)が初戦を迎え、ヴァンフォーレ甲府(J1)と対戦しました。
今シーズンの明治安田生命J1リーグの対戦では1stステージ、2ndステージとも引き分けに終わった両チーム。その2試合同様、甲府は自陣に堅い守備ブロックをつくり、パスをつないで攻撃を組み立てる柏に応戦します。一発勝負のトーナメントということもあり、J1リーグの対戦時よりも慎重な戦い方に終始し、前半は互いに大きなチャンスはなく両チームとも無得点で終了しました。
しかし後半に入ると、甲府守備陣の背後を突く意識を高めた柏が決定的なチャンスをつくります。53分、2列目から前線のスペースへ飛び出した大谷秀和選手が甲府の守備陣を引きつけ、パスを受けた工藤壮人選手が決めて柏が先制しました。ただ、それまで守勢に回り、カウンター狙いだった甲府も反撃を開始し、72分に阿部拓馬選手がドリブル突破から左足のファインゴールを突き刺して同点に追いつきました。
1-1で迎えた後半アディショナルタイム、柏にアクシデントが発生。DFの鈴木大輔選手がこの試合2枚目のイエローカードを受け、柏は10人での戦いを強いられます。試合は延長戦へ突入しますが、数的有利を得た甲府も疲労の色合いが濃くなったのか出足が鈍くなり、1人多いアドバンテージを効果的に生かせないまま時間が過ぎていきました。
PK戦突入かと思われた延長後半のアディショナルタイム、柏にビッグチャンスが訪れます。甲府のパスミスからカウンターへ転じると、オーバーラップを仕掛けた今井智基選手が折り返し、クリスティアーノ選手の狙いすましたダイレクトシュートがGK河田晃兵選手の指先を抜けてサイドネットを揺らしました。
最後は甲府もロングボールを使って同点を狙いましたが、反撃の時間はほとんど残されてはおらず2-1のまま試合終了。劇的な形で勝利を収めた柏が準々決勝進出を果たしました。
監督・選手コメント
吉田達磨 監督(柏レイソル)
この試合は「より戦術的に、より賢く、120分で勝つんだというゆとりと余裕を持って入らなければいけない」と話しました。甲府のパワーとスピードを奪うために時間を有効に使わなくてはいけないということを選手がよく実践してくれたと思います。年末の天皇杯3連戦へ向けて、もっと良いものをお見せしたいですし、天皇杯で優勝して、選手たちにはこのチームでACLに出てほしいと思っています。それを腹に据えて、よく最後まで走ってくれたと思います。
クリスティアーノ 選手(柏レイソル)
甲府と対戦するときにはいつも難しい試合になります。攻撃も技術のある3人が前線にいて、後ろには5人、6人と人数をかけて守る。今回の試合も難しく、とてもマークが激しい中、最後の最後で自分がゴールを決めて勝利できたことは本当に幸せです。退場者が出た後も、しっかりボールを持てていましたし、ゴールに向かうことができました。延長戦に入って体力面が落ちてしまいましたが、その中で自分たちのサッカーは10人になっても続けられたと思います。
佐久間悟 監督(ヴァンフォーレ甲府)
一言で言って力負けでした。柏はゲームコントロールをして簡単にボールを失わないし、私たちは阿部拓馬がゴールを決めましたが、90分を通してチャンスらしいチャンスをつくることができませんでした。延長戦は数的有利になりましたが、うちの選手たちがボールを取りにいくと柏にパスで剥がされて疲弊してしまう。そこで最後に広大なスペースをクリスティアーノ選手に使われることを警戒していましたが、その通りになったのは残念です。
阿部拓馬 選手(ヴァンフォーレ甲府)
今日に限らず、僕のところや(伊東)純也がドリブルで運べれば他の選手が空いてくるというイメージを持っていました。得点はたまたまですが、柏の守備はゾーンなので選手の間で受ければチャンスになるとは思っていました。守備では何本か危ない場面はありましたが、そこまでやられている感じはしなかったので、そのままでいいとは思っていました。柏との差は、単純に結果を出せなかったというところです。
第95回天皇杯全日本サッカー選手権大会
2015/8/29(土)~2016/1/1(金・祝)
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