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競技規則改正を確認するなど女子1級審判員研修会を開催
2017年07月27日
7月15日(土)、16日(日)、JFAハウスにて女子1級審判員を対象とした研修会を開催しました。目的は、競技規則改正の確認と、ここまでの振返りおよび今後に向けてです。両日とも活発な意見交換が行われました。なでしこリーグカップは佳境を迎え、全国大会も目白押しです。今後、女子1級審判員の更なる活躍が期待されるところです。
実施内容
・研修会の目的確認
・競技規則改正
・テクニカル面(FIFAのティーチングマテリアルを使って)
・サッカー以外からの学び~お金の話、サッカー界と経済情勢など
・「的確な動き出しと良いポジショニング」からのショートスプリントの活用法
・ポジショニング(グループに分かれてチュータリング形式で)
インストラクターコメント
佐幸欣治 1級審判インストラクター(富山)
女子1級審判員全員の研修会は、どこにターゲットを置くかが難しいところがありましたが、グループ分けなどにより全員が真剣に積極的に取り組み、また、時には笑いや笑顔があり、緊張感とリラックスするバランスがとてもよく一体感のあるものでした。さらに、それぞれの目標が明確になりこれからの活動で実践されることが期待できました。私自身は、ドキドキ・ワクワクしながらでありましたが、あっという間に終わってしまった印象が強いです。しかし、女子1級審判員全員の顔がわかり、全体像が見えたのは大きな収穫でした。委員長の言葉、保守(不変なもの)と革新(チャレンジ)とのバランスを保ちながら、Keep Looking. Don’t settle.の精神のもと、世界一の審判チームを目指すことができればと実感しました。
森本洋司 1級審判インストラクター(大阪)
今回、初めて女子1級審判員の研修会に参加させていただきました。総勢200名を超え、各カテゴリーに別れて研修を行う1級審判員とはまた違った、「一体感」を感じながらの研修会でした。競技規則改正について確認した後、平成以降のバブル経済とその崩壊によるサッカー界への影響や興行としてのサッカーと審判員の役割について思うところを話させていただきました。「ステークホルダー」あってのサッカーであることを再認識してくれたものと思っています。厳しい環境が続く女子サッカー界ですが、その中で真摯に取り組む女子1級審判員の姿勢に感銘を受け、私自身が多くを得た研修会でもありました。今後のさらなるご活躍を願っています。
参加者コメント
井脇真理子 女子1級審判員(茨城)
今回の研修会では、競技規則の改正2017/2018の説明と共に、毎回ながらいくつもの工夫あるセッションから学ばせていただきました。国際サッカー評議会(IFAB)によるサッカー競技規則の理念と精神や、その実行のための挑戦(保守と革新・先進の両立)と、そこから私たちがピッチ上で表現すべきことやそのための考え方について学びました。継続して引用される「Keep looking. Don't settle.」、また今回紹介のあった「今日が人生最後の日だとしたら」、「Stay hungry.Stay foolish.」のことばは、ベテランにも中堅にも若手にも、心に響くものとなったと思います。サッカーに関わる者として、サッカーの不変であるべきことと革新していくべきことをしっかりと理解し、 また微力でも女子サッカーの発展に携わることができる立場であるという自覚と責任をもって、まだまだ続く今シーズンに臨んでいきたいと改めて強く思った研修会でした。
楠本成美 女子1級審判員(長崎)
今回の研修会を通して、一番印象に残っているのは、興行としてのサッカーと審判員についてのお話でした。普段試合や研修会を通して考えることは、判定についてのことやポジショニングなど試合の中での具体的なシーンを取り出しての反省点や改善点ですので、今回の話では新たな視点でサッカーを意識することができました。審判員として、その試合を絶対に壊してはいけない、魅力的な試合になる為にしっかりと試合をコントロールし、選手のプレーを支えなければならないことを強く感じました。もちろん選手もですが、サッカーを見ている人、関わっている人がサッカーがおもしろいと思うことが根本となり、私たち審判員の研修会や日頃のトレーニングがあるのだと改めて意識しました。今回、研修会では競技規則の改正やビデオによる判定のトレーニングなどもありましたが、これら一つ一つのことが試合へ繋がっていくので、きちんと見直し、これからの試合へしっかりと準備をしていきたいです。短い時間での研修会でしたが、とても身の引き締まる研修会となりました。