2016年に行われたアジア最終予選前半戦の5試合を終えて、SAMURAI BLUE(日本代表)は3勝1分1敗で、勝点10を獲得。同勝点のサウジアラビア代表に得失点差で後塵を拝すものの、ロシア行きの条件となるグループ2位を確保した。残り5試合で、この順位を保てれば6大会連続となる本大会出場が決定する。
2017年の初戦は3月23日(木)のUAE代表戦。初戦で1-2と敗れた相手とのリベンジマッチとなる。この敗戦がアジア最終予選の戦いを厳しくしただけに、アウェイでの再戦に並々ならぬ想いで臨むだろう。
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「UAEに敗れたことは今もフラストレーションを覚えますが、3月にはその借りを返したい」と、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も闘志を隠さないでいる。中東での過酷な試合となることが予想されるが、指揮官が求めるスピードをベースとしたサッカーを徹底し、敵地でリベンジを果たしたい。
5日後の3月28日(火)にはタイ代表をホームに迎える。前半戦を終えてグループ最下位に沈むタイに、日本は第2戦での対戦で2-0と快勝を収めている。原口元気選手、浅野拓磨選手とスピードに長けた選手が結果を残しており、ホームでの戦いでも彼らの特長を生かしたサッカーを展開できるかがポイントとなりそうだ。
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6月13日(火)にはアウェイでイラク代表と対戦する。タイ同様にここまで苦戦を強いられているイラクだが、日本はホームでの対戦で大いに苦しんだ。アディショナルタイムに生まれた山口蛍選手のゴールで何とか振り切ったものの、引き分けに終わってもおかしくない展開だった。アウェイでの一戦では、さらに厳しい戦いが待ち受けるだろう。
もっとも試合を重ねる中で戦術的な選択肢を増やしている日本は、相手の状況や環境に応じた臨機応変な戦い方が可能に。攻撃性を示すだけでなく、守備に比重を置きつつ素早い攻撃で隙を突く戦略を打ち出すかもしれない。
そして8月31日(木)のオーストラリア代表戦、9月5日(火)のサウジアラビア代表戦は、日本の運命を決する重要な連戦となる。現時点で3位のオーストラリアと首位のサウジアラビアは、日本がワールドカップ進出を成し遂げるために撃破しなければいけない相手なのは間違いない。
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オーストラリアには前回、アウェイで1-1と引き分けた。守備を重視した戦術で確実に勝点1を持ち帰ったが、今回はホームでの対戦となる。日本らしいアグレッシブな戦いを示すのか、あるいは再び手堅い戦いを展開するのか。ハリルホジッチ監督の手腕が、大きなカギを握りそうだ。
最終戦の相手となるサウジアラビアには、11月の対戦で2-1と勝利。スコアこそ1点差ながら常に主導権を握る危なげない戦いぶりだった。ただし、今度は過酷な環境が想像されるアウェイでの一戦となる。日本の持ち味が出せない可能性もあるだけに、その際の対応力が求められてくるだろう。新シーズンの開幕のタイミングと重なる欧州組のコンディションも勝敗を分かつ重要なファクターとなるはず。周到な準備と、勝利に対する強いメンタルを備えて、この大一番を迎えたい。