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第23回全日本フットサル選手権大会 全国3会場で熱戦が幕を開ける
2018年03月03日
第23回全日本フットサル選手権大会が3月2日(金)、幕を開けました。1次ラウンドの会場となるのは、エコパアリーナ(静岡県)、岸和田市総合体育館(大阪府)、グリーンアリーナ神戸(兵庫県)の3会場。2017/2018シーズンのFリーグで3位から12位となった10クラブと全国各地域の予選を勝ち抜いた14チームの計24チームが参戦し、3月9日(金)から駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で行われる決勝ラウンド進出を目指します。
前回大会ではFリーグ勢が強さを見せつけ、20試合全勝という結果を残しました。しかし、エコパアリーナで開催されたグループAとグルーブBの計4試合では、すべての試合で地域リーグのクラブが先制点を挙げており、その健闘ぶりが光っています。
グループAの第1試合では、ヴォスクオーレ仙台(Fリーグ)は来シーズンから2部制となるFリーグに参入することが決まっているボルク北九州(九州2/福岡)と対戦しました。北九州は、8分に小林謙太選手のゴールで先制します。しかし、9分にPKを与えてしまうと、これをマルロン選手に決められて同点に追いつかれてしまいました。このゴールで硬さの取れた仙台は、前半のうちにマルロン選手がハットトリックを達成するなど、計4得点を記録。後半にも堀内迪弥選手のゴール、三上優貴選手の2ゴールを加え、7-1で逆転勝利を収めています。
第2試合では、バルドラール浦安(Fリーグ)とPSTCロンドリーナ(関東2/神奈川)が対戦しました。Fリーグの湘南ベルマーレの下部組織でもあるロンドリーナは、6分に佐藤玲惟選手のシュートが浦安のオウンゴールを誘発し、先制します。追う展開となった浦安もディドゥダ選手の強烈なシュートで試合を振り出しに戻すと、18分には荒牧太郎選手と小野大輔選手が立て続けにゴールを決めて、前半をリードして折り返しました。後半の立ち上がりは、ロンドリーナもチャンスをつくり出しましたがシュートを決めきれません。難しい時間をしのいだ浦安は、その後も得点を重ねると、ロンドリーナの反撃をパワープレーからの1点に抑えて7-2で初戦をものにしました。
2大会ぶりとなるジャイアントキリングが起きたのは、グループBの第1試合でした。2017/2018シーズンのFリーグで最下位に沈んだバサジィ大分とカテゴリーでは3つ下になる東京都1部リーグに所属するフウガドールすみだバッファローズ(関東3)の一戦では、すみだバッファローズが開始直後からフルコートプレスを敢行。大分に攻撃の形をつくらせません。試合の主導権を握ったすみだバッファローズは、6分に廣戸大志選手のゴールで先制します。後半にも高い位置でボールを奪ったすみだバッファローズは、カウンターから追加点を決めました。試合終盤には大分もパワープレーを仕掛け、1点差に詰め寄ります。しかし、その後の反撃は得点につながりません。逆にすみだバッファローズは、GKの岸将太選手がパワープレーによって無人となっていた大分のゴールにロングシュートを決めました。このブザービーターもあり、すみだバッファローズが大分に勝利。地域クラブがFリーグクラブから白星を挙げたのは、2大会ぶりとなっています。
グループBの第2試合では、地元静岡のアグレミーナ浜松(Fリーグ)が、ミカロ仙台(東北/宮城)と対戦しました。3分にミカロ仙台は、キックインから小原謙吾選手が強烈なシュートを決めて、先手を取りました。しかし、浜松も12分にキックインから中村友亮選手が同点ゴールを決めます。1-1で迎えた22分には、ジョン・レノン選手が強烈なシュートを決めて、浜松が逆転します。後半に入るとプレッシングが機能した浜松が試合の主導権を握りましたが、なかなか追加点を挙げることができません。それでも試合終了3分前に、中村選手がこの試合2点目となるゴールを決めると、最後までミカロ仙台の反撃を抑え込み、3-1で勝利。しっかりと勝点3をつかみました。
大会は3月3日(土)、1次ラウンドの2日目を迎えて、第2節の計12試合を行います。すみだバッファローズに続き、Fリーグのクラブを撃破するチームが現れるのか。目の離せない戦いが続きます。
監督・選手コメント
末永一貴 選手(ボルク北九州)
Fリーグの仙台相手に、僕たちもチャンスをつくることはできていました。でも、決めきるか、決めきらないかという場面がお互いにあった中で、相手は決めて、僕たちは決められなかったことが、この結果になったと思います。今回、全日本フットサル選手権でFリーグのクラブと2試合戦えるのは、来季から参入するFリーグディビジョン2に向けても良い準備になります。課題、通用しない部分がすごく明確に出てくると思うので、そこをもっと煮詰めてやっていけたらなと思います。
岩本昌樹 選手(バルドラール浦安)
浦安は毎年のように、全日本選手権の初戦は噛み合わなくて苦しい試合をやっています。今回も先制されて難しい展開になりましたが、しっかり勝ち切ることができたのは良かったです。現役引退を発表して、今回が最後の全日本選手権になりますが、まだそこまで意識はしていません。今のチームは負けない雰囲気を出せていますし、全日本選手権は勝ちながら自信を深めたり、プレーの質を高めたりすることが重要です。それができれば面白い大会になると思いますし、難しい試合が続きますが、駒沢での決勝ラウンドに進みたいと思っています。
冨成弘之 監督(フウガドールすみだバッファローズ)
年齢的にも若い選手が多いですし、日ごろから強度の高い中でトレーニングをしています。ですから40分間、プレスをかけ続ける自信はありました。コンディションも良く、最後まで押し切ってくれましたが、選手たちは本当に頑張ってくれたなと思います。疲労はあるでしょうが、3試合でどれだけ走れるかを知るために、ここに来ました。Fリーグのクラブはセントラル開催のときに、この強度で2連戦をやっています。そこを目指している彼らが、どこまでできるのかが明日は試されると思います。
清水誠也 選手(フウガドールすみだバッファローズ)
どうしてもFリーグのクラブと地域リーグのクラブには差があります。その差をどれだけ自分たちの持ち味で埋めていくかに焦点を当てて、今週はトレーニングをしてきました。その成果が出たことがうれしいです。でも、まだ1勝です。明日はアグレミーナ浜松、明後日はミカロ仙台と格上の相手との試合が続きますが、今日のような雰囲気で戦えば勝てることは証明されたので、しっかり休んで良い雰囲気で頑張りたいと思います。
中村友亮 選手(アグレミーナ浜松)
苦しい試合になるという話はしていましたが、先制されても「どこかで1点は取れる」と思っていたので、あわてることなく同点にできたと思います。明日は勢いのあるすみだバッファローズとの試合ですが、3つ勝てば絶対に決勝ラウンドに進めます。とにかく明日の試合に勝ち、明後日の試合でも大分に勝って、駒沢に行けるようにしたいです。
第23回 全日本フットサル選手権大会
1次ラウンド
大会期間:2018年3月2日(金)~4日(日)
会場:静岡県/エコパアリーナ、大阪府/岸和田市総合体育館、兵庫県/グリーンアリーナ神戸
※1次ラウンド観戦無料!
決勝ラウンド
大会期間:2018年3月9日(金)~11日(日)
会場:東京都/駒沢オリンピック 公園総合運動場体育館