ニュース
ナショナルトレセン女子U-14東日本/西日本で、JFA指導者研修会を開催
2016年12月13日
12月10日(土)、12月11日(日)の2日間で「ナショナルトレセン女子U-14で行っているトレーニングメニューの実技講習や講義を通じて、トレセン制度の趣旨を広く伝え、指導者のレベルアップを図る」ことを目的にとした、JFA指導者研修会を開催しました。
12月10日(土)の午前は、ナショナルトレセン女子U-14のトレーニングを見学、リオデジャネイロオリンピック Technical Study Group(以下TSG)による講義、午後は全日本女子ユース(U-15)サッカー選手権大会・全国高校総体 TSGによる講義、実技を行いました。
12月11日(日)の午前中はトレーニング見学、「育成年代の全体像」講義を受け、午後はFIFAU-17女子ワールドカップヨルダン2016 TSGの講義、指導実践を行い、指導者研修会を終えました。
受講者コメント
今田奈美 さん(西日本/高知県)
リオデジャネイロオリンピックのTSGの講義を受けて感じたことは、世界の女子サッカー傾向について4つのサッカー局面について、局面の切り替わるスピードが格段と速くなり、その切り替わるスピードをどう無意識化、習慣化しなければならないか、とても考えさせられるものがありました。ジュニアの世代からボールを奪った後の攻撃、ボールを失った後の守備の局面のスピードを要求するには、やはり守備の原則のポイントを押さえること、攻撃の目的を明確にさせること、まさに「そのプレーの先に何があるのか?」を選手に問いかけるコーチングが重要になってくると思いました。世界の女子サッカーの傾向も、全てはチームコンセプトより、組織化されているので、今回のナショナルトレセン女子U-14西日本でそのような、守備・攻撃のコンセプトも整理され、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
松原徹博 さん(東日本/千葉県:ACミランジュニアユース)
今回は指導者講習会を受け、改めてゴールを奪う、ゴールを守る(ボールを奪う)という本質の重要性を学ぶことが出来ました。その講義や実技を行う中で「ピンチとチャンスを感じる力」という点では実際に指導している現場でも役立つ内容なだと感じ、とても充実した指導者講習会でした。
内田敏史 さん(西日本/岡山県:山陽サッカークラブ)
U-15年代までに身に着けなければいけない技術や個人戦術の重要性を改めて感じることが出来ました。自分も指導者として関わる選手に対して、世界基準をトレーニングの中に取り入れ、日常をより良いものにし、素晴らしい選手を育成していけるよう、頑張らなければならないと感じました。
角田壮監 さん(東日本/東京都)
女子サッカー界でリーディングカントリーの「なでしこジャパン」の取り組みを学ぶことが出来ました。日本女子代表の成功事例と世界とのギャップを知り、指導者としてさらなる努力をする意欲がわきました。今日も素晴らしい講師や各地域で活躍される指導者から刺激を受ける事が出来たことを感謝しています。
指導コーチコメント
嶋田正照 ナショナルトレセンコーチ(西日本)
今年度は昨年までの2日間型から1日型を2日間の開催に変更しました。研修会のベースは国内及び世界大会のTSG報告とし、実技参加型と指導実践型を参加者のニーズに応じて選択できる内容としました。本研修会では、世界大会や各種大会から導き出される日本女子サッカーの課題と方向性を共有し、NTC女子U-14で発信している内容と育成年代の取り組むべき課題を伝達しました。また、NTC女子U-14で取り組んでいるテーマを体感し、指導実践を通じて指導者としてのレベルアップを図ることも目的としました。なでしこビジョンに示すように、日本の女子サッカーが世界のトップレベルを維持し、再びチャンピオンになるためには、世界基準の個を育成していくことが課題となっています。
研修会には女子チームの指導や女子選手に関わりのある指導者は半数ほどでしたが、NTC女子U-14の見学や実技・指導実践を通じて、トレーニングコンセプトを共有することができ、日本の女子サッカーを強く厚くする理解者を増やすことが出来たと感じています。参加者からは、研修会で得た情報やスキルを自チームのトレーニングにフィードバックすると共に、女子サッカーの普及発展に繋げたいとの意見も聞かれ、日本サッカーの発展に繋がる有意義な研修会になったと実感しています。
淀川知治 ナショナルトレセンコーチ(東日本)
今年は1日コース(講義×2・実技・見学)(講義×2・指導実践・見学)を2日間開催しました。2日間ともに昨年より少し多い受講生に参加いただきました。受講生の多くから1日コースになったことにより参加が容易になったと一定の評価を得られました。トレーニング見学では受講者から質疑応答できる体制を取るとともに、こちらからも積極的に話しかけるように心がけましたが、一つのテーマのみの見学になってしまったことは受講生からは2テーマの見学希望をいただきました。今後に生かしたいと思います。一日で講義を2つ、トレーニングを見学、実技か指導実践とかなりハードなスケジュールとなりましたが、参加していただいた受講生の皆さんの大変意欲的な取り組み、選手役として千葉県内のチームのサポートもあり充実した研修となりました。受講していただいた皆様に感謝しています。