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JFA U-18フットサルタレント育成普及事業(U-18フットサルトレセン)を夢フィールドで開催
2023年10月30日
昨年より立ち上がったJFA U-18フットサルタレント育成普及事業の2023年1回目を高円宮記念JFA夢フィールドにて10月28日、29日の2日間で開催しました。本活動は将来、フットサル日本代表でプレーする可能性を秘めた18歳以下の選手に参加してもらい、フットサル日本代表や年代別代表でプレーする選手のようなトップアスリートの基準(プレー強度やピッチ内外の習慣)に触れ、今後の選手生活の新しい習慣へのヒントを見つけ、所属チームに戻ってからも更に研鑽してもらうことを目標にしています。活動に際し、今年8月に開催された全日本U-18フットサル選手権の本戦及び各地区大会の事前視察を行い、全国から総勢19名の選手が招集されました。今回は中学3年生から高校2年生と年代的にはU-16世代の選手たちが多く参加しての開催となりました。スタッフには本プロジェクトのリーダーを務めるフットサル日本代表及びU-20フットサル日本代表のナショナルコーチングスタッフである高橋健介コーチを筆頭に、フットサル委員会傘下のJFAフットサルインストラクターである鈴村拓也コーチ、西野宏太郎コーチ、GKコーチにはJFAフットサルGKプロジェクトの山田マルコス勇慈コーチ、そしてフィジカルコーチにはJFAフットサルフィジカルフィットネスプロジェクトより内部亮コーチが参加しました。
冒頭のミーティングでは前川義信フットサル育成ダイレクターが選手たちに本活動の目的を説明し、その上でJFAフットサル委員会が目標として定めている「2036年のFIFAフットサルワールドカップでフットサル日本代表が優勝する」ことを伝え、今回参加している選手たちが同大会開催時には27-29歳であり、チームの核となる可能性が非常に高い年代であり、選手たちが競争力を持って今後プレーしていくことが重要になってくることが伝えられました。その後、高橋コーチからはこの2日間で世界の舞台で活躍する選手に求められる基準を肌で感じ、日常の習慣・基準を変えるだけでなく、上げるきっかけにしてほしいと伝え、フットサルアリーナへと移っていきました。
初日のトレーニングは10:00と16:00からそれぞれ2時間弱のセッションとなりました。午前のセッションでは全選手を対象にフィットネステストからスタートし、その後は守備をテーマにしたメニューに取り組み、1対1で相手と対峙した際の身体の面の作り方や身体の使い方など、ひとつひとつの細かい部分までこだわりながら実践に向けたトレーニングとなりました。午後のセッションでは内部フィジカルコーチによるステップワークを含むウォーミングアップを行ってから、鈴村コーチ・西野コーチのもとでボールを使った実践的な内容のメニューへと移っていきました。全日本選手権ではライバルとして対峙していた選手たちでしたが限られた時間の中で積極的にコミュニケーションを取り、互いのストロングポイントを理解しながら呼吸を合わせて初日のトレーニングセッションを終えました。その後選手たちはフットサル日本代表も国内トレーニングキャンプの際に使用している施設内のロッカーとバスルームを利用し、翌日の紅白戦に向けたリカバリーを目的に交代浴を行いました。夕食後には1時間のミーティングを実施。前半はチームに帯同したアスレティックトレーナーによる「トップアスリートになるための身体作りを意識した食事と休養」をテーマにした講義と内部フィジカルコーチによる「アスリートのフィジカル」をテーマにした講義を受講しました。後半は翌日の紅白戦のメンバーが発表され、チームごとに別れてホワイトボードを使いながら翌日のセットプレーや作戦会議を実施して就寝となりました。
翌日は全体でウォーミングアップを行ってから、2チームに分けて2本の紅白戦を行いました。ここまで過ごしてきた時間は僅かではあるものの、勝利に向けて本気でプレーし、ベンチでもコミュニケーションを取り続ける選手たち。両チームが互いに持ち味を発揮し、最後まで全力でプレーする姿が見られる試合展開となりました。紅白戦後のミーティングでは、高橋コーチより「強くなるため、より良くなるための良い習慣を続ける」ことの重要性が再度伝えられました。また最後に2日間の活動をFリーグ視察の合間を縫って視察を実施していたフットサル日本代表の木暮賢一郎監督からも選手たちに激励のメッセージが送られて全プログラムを終えました。
日本サッカー協会では未来のフットサル日本代表選手の発掘や育成活動を継続して実施していきます。
コーチコメント
高橋健介 プロジェクトリーダー(日本サッカー協会)
多くの方のご協力とサポートにより今年度第1回目のU-18フットサルタレント育成普及事業を実施することができました。今回はU-16年代の選手を招集し2日間で2回のトレーニングと紅白戦を行いました。「日常の基準や習慣を変える!」をテーマとしてこれがピッチ内外で具体的にどのような言動を意味するのか考えてもらいながらプログラムを進めていきました。ピッチでのトレーニングでは高い強度で連続で動く中で早く決断すること。時間、スペースがない中で個々が持っている技術を発揮することを求めました。
普段と違う環境や強度に必死に適応しようとする姿、積極的にチャレンジする姿、トレーニングメニューを重ねるごとに成長する姿を見ることができました。ミーティングでは栄養、休養の大切さ。フィジカルについての話。ポジジョン別のミーティング。グループワークとそれぞれのプログラムを通して様々なスタッフや仲間から学びを得ることができたと思います。この活動を通じて得た学び、刺激、経験をきっかけに、ピッチ内外において日常での取り組みが変化し、所属チームに戻った後もこの年代を引っ張っていくリーダーとしてさらに成長していくことを期待しています。本事業に快く選手を派遣して頂いた所属チームの関係者の皆さん、保護者の方々、各地域の育成年代の指導者の方々にご理解、ご協力頂けたこと感謝いたします。ありがとうございました。
鈴村拓也 コーチ(JFAフットサルインストラクター/神戸ハーバーフットボールクラブ)
昨年に引き続き活動に参加させていただきました。この世代での日本を代表する選手達と、この場所でプレーすることの意味や、心構え等のミーティングから始まり、高橋プロジェクトリーダーからは代表チームでのハードかつ、コレクティブなトレーニングを共にし、選手達に短期間で浸透させられるよう取り組ませていただきました。今回の活動で経験し、学んだことを日常的に継続できるよう、そして自身の関わる地域の若い選手達や、指導者の方々にも今回の活動内容等を共有していきたいと思っています。最後になりますが、このような機会を作ってくださった関係者の皆様、選手を派遣してくださったチーム、クラブ関係者の皆様、本当にありがとうございました。
内部亮 フィジカルコーチ(JFAフットサルフィジカルフィットネスプロジェクト/アールズベイ)
今回日本の将来のフットサル界にとって貴重な選手達に携わらせて頂きました。選手の皆さんにとって非日常の今回の活動を通して、選手個々の普段の取り組みにアクセントになればと思います。わずかな時間の中で、選手達はトレーニングに必死に取り組む姿はとても逞しく感じました。今回の経験が選手自身の成長の一部として今後のフットサル人生の成長に繋がっていくことを願っています。今回の活動にご協力いただきました、チームの皆様、ご家族の皆様本当にありがとうございました。
選手コメント
中山洸大 選手(湘南ベルマーレフットサルクラブロンドリーナU-18)
初めてこの活動に参加させていただきました。この活動では、自分のできる最大限を発揮すること、そして面識のない選手が多い中で、上手くコミュニケーションを取ることを強く意識しました。自分のプレー自体は、最初のセッションでは自分の理想とするプレーは中々できませんでしたか、セッションを追うごとにプレーが良くなり、紅白戦では最初のセッションから成長したと実感できるプレーができたと思います。GKコーチの山田コーチをはじめ、GKファミリーでフィードバックを行うなど良いコミュニケーションを取ることができたのも自分の成長に繋がったと感じました。その中でも、現代のフットサルで求められるゴレイロになるにはまだ課題もたくさんあるので、クラブの活動もより強い志を持って取り組み、成長に繋げていきます。また、日常生活でも、常に「誇り」「責任」「礼節」「団結」「覚悟」を意識し、またこの場所に戻ってこれるよう精進します。最後になりましたが、今回の活動に協力してくださったJFAスタッフをはじめとするすべての方々に感謝を申し上げます。
大西塁 選手(東急SレイエスFC フットサル U-18)
今回のトレセン活動では、オンザピッチの部分だけでなく、オフザピッチの重要性を強く感じました。JFAのエンブレムを背負う者としての行動や言動、食事や睡眠など、普段の生活とは違った非日常を感じることが多々ありました。ですが、1人のアスリートとして、この非日常を日常化していかなければいけないことに気づくことができました。
オンザピッチの部分では、とてもレベルが高く、質の良い練習を体験することができました。同年代のトップレベルの選手たちと一緒に練習することによって、自分のストロングポイントやウィークポイント、他にも参考になるプレーなど、とても良い刺激を受けることができました。自分はこの刺激や体験をチームに還元し、個人としても、チームとしてもレベルアップしていきたいと思います。最後に、活動に関わってくれたスタッフの皆様、この活動に送り出してくれたチームや保護者への感謝の気持ちを忘れずに、また、このような活動に呼ばれるような選手になれるように頑張ります。
齋藤幸輝 選手(千葉サッカークラブU-15)
まずスタッフの皆さんこのような場をいただいてくださり、ありがとうございました。僕はフットサルを初めて1ヶ月とまだわからないことがいっぱいあり、そのたびに教えていただきありがとうございました。日本代表になるため誇り、覚悟、団結、礼節、責任を意識して今後やっていきたいです。ピッチ内やピッチ外のことも色々と知ることができ良かったです。またここまで支えてくれた家族、チームのみんなコーチ陣に感謝の気持ちを持ちこれからもやっていきたいです。ナショトレで学んだことを自チームのみんなに伝え日々の練習から高いレベルでやっていきたいです。2日間ありがとうございました。
新出颯太 選手(アッズーロ和歌山フットサルクラブ)
まず、このような活動に参加させて頂き、スタッフ、コーチ、チームメイト、保護者、すべての方々に感謝しています。初めての活動で、誰でも参加できることのないこの非日常の中で代表として、人としてなど多くのことを学べました。技術、テクニックなど初めてのことが多くありましたが一つのプレーにコーチが細かく教えて頂き、修正できたと思います。また課題点が見つかったので日々の練習で課題を克服していこうと思います。
ピッチ外では、日頃の食事、ケアなどオフザピッチで改善しないといけない部分が見つかり、目標のためにすごく必要なことになりました。ものすごく良い経験をさせて頂き日常に帰っても基準を高めて日々頑張っていきたいと思います。