女子サッカー発展のためのマスタープラン
1. サッカーを女性の身近なスポーツにする。
2. なでしこジャパンが世界のトップクラスであり続ける。
3. 世界基準の「個」を育成する。
■ 全般
- 日本サッカー発展への位置づけ
● JFA理念、Japan’s Way実現の一環として
● JFA中期計画重点領域の一つ
● 「女子サッカー」のみでなくサッカー全体の中で - 「女子がするサッカー」、「サッカーに関わる女性」全体を視野に
- 全国の基盤を整備しトリガーの効果を最大限に、長く続くものとして
- 2021年開幕の女子プロサッカーリーグであるWEリーグを共に(強化、育成、普及等あらゆる分野の発展の核として)
■ 普及 サッカーは女子も楽しむスポーツ
- 全登録選手数のうち、女性の登録数は2022年度末6.2%、50,807人(増加継続 コロナ禍の影響)
⇨ 2030年20万人を目指す
● コロナ禍の影響からの回復
● グロース(未登録者、初心者へのアプローチ)とリテンション(橋渡し)
● 拡大と日常化 - 全国で、身近で、形になっていく必要
● 普及コーディネーターの配置
・地域の実情詳細の理解と地域に応じた丁寧なアプローチをサポート
・取り組みの組み合わせと連動 情報提供
・エリアを意識したアプローチ - 中学生年代の凹みは改善が進んだが、まだ残る
● 国体少年女子の部創設、2022年開始 ⇨ 各FAでの環境整備に期待
● MIXの環境でサッカーを続ける選手の把握、サポート 女子のみの機会を並行して提供 - 主な取り組み
● マジカルフィールドの展開:低学年、未経験者・未登録者へのアプローチ
● 「なでしこひろば」のリニューアル展開
● 中学生年代へのアプローチ 中学校フェスティバル
● レベルや指向に応じた環境の提供
■ 代表強化 SAMURAI BLUEとなでしこは両輪
- 世界一奪還、W杯・五輪で優勝を目指す
● 強化活動の充実
早期の計画により代表活動とリーグとの連携を図る
環境面、サポート体制、情報活用の充実
● プレー環境のレベルアップ
代表活動やクラブ活動において、国際試合での強化
国内リーグ、カップ戦のレベルアップ及びカレンダーの最適化
若手を中心に国内外トップリーグでの出場機会
● 情報戦略
男女連携、代表スタッフ、JFAコーチ、所属チームの指導者との連携
各国リーグや代表強化のリサーチ、情報共有
● 国際大会の変更
FIFA、AFC大会の変更、追加に適応し最大限に活かす
■ 育成 勝ち続けるために、育成のさらなる充実を
- 世界基準の個の育成
● JFAコーチのグループの強化
● 情報発信、情報共有の機会の拡張
● タレント発掘・育成(発掘のための情報網の確立およびフォローアップ) - ゲーム環境のさらなる整備
● リーグ戦およびカップ戦の整備による拮抗したゲーム環境(育成・普及効果拡大)
● FAおよび地域事情に合わせた柔軟なリーグ整備
● ブランクの無い育成を目指す
▶︎中体連のTRおよび試合の機会の確保
▶国体少年女子創設によりFA内の連携、長期一貫指導、拮抗したゲーム環境に繋げる
■ 指導者養成
- 全指導者登録数のうち、女性指導者は現在3.5% まだまだ不足している。
本来指導者養成は男女別なく進めることが望ましい。ただし、増加を促進するためには、特別な対応が必須!
世界のサッカー界でも積極的に取り組まれているトピック - 普及を進める上でも、女性指導者を増やしたい。 養成+現場へ
選手本人の心強さ、保護者の安心、多様な視点が入ることによる健全性の確保 等 - 様々な促進策
● A-Proライセンス
● メンタリングによるサポート
● スキルアップ研修等で上位級チャレンジのサポート
● 女性チューター積極登用(47FAに2名追加配置の呼びかけ)
● JFA、都道府県における女性コースの設定・開設サポート(参加しやすさ、選択肢として)
● WEリーガーC級 - 指導経験・機会の創出
● マジカルフィールド、フェスティバル等での指導への関わり導入
● 若手へのアプローチ(D・C級受講年齢引き下げ)
有資格者数【2023年4月時点】
ライセンス | 女性 | 全体 | % |
---|---|---|---|
S級 | 9 | 524 | 1.7% |
A級 | 86 | 2,645 | 3.3% |
B級 | 240 | 7,063 | 3.4% |
C級 | 1,473 | 29,491 | 5.0% |
D級 | 1,284 | 49,411 | 2.6% |
キッズリーダー | 161 | 946 | 17.0% |
合計 | 3,253 | 90,080 | 3.6% |
■ 女性活躍促進 あらゆる場に自然に
- 女性活躍促進の重要性
● グローバルジェンダーギャップ指数の126/146位の現状の認識
● 多様性、女性が参加していくことの意義と重要性の理解
● スポーツ団体ガバナンスコード - 取り組みの強化
● 女性エンパワーメント原則への署名(2020年10月 JFAとWEリーグ)
● WEPs年次レポート作成(2021より)
● 女性リーダーシッププログラムの実施(2020年10月より毎年実施)
⇒ 対応への準備と理解者増
● 都道府県協会の役員、理事、評議員数の増加 ⇨ さらに進めていく
● 様々な分野への関わりの促進
● プロモーション冊子『サッカー×キャリア×未来~Your Life with Football~』作成
● 引き続き、ロールモデルを積極的に示して行く - WEリーグと共に
● Women EmpowermentリーグとしてのWEリーグと共に
■ 今後の検討課題
-
● 女子サッカーの価値向上とブランディング
● 発信強化(国内、海外)
● フットサル:育成・普及の観点で
● 登録制度改革と大会規定の運用を最大限に活かす
● 女子選手の環境・指導に関するガイドライン作成・発信
● 託児等参加しやすさの検討
● 他競技との連携