女子サッカー発展のためのマスタープラン

1. サッカーを女性の身近なスポーツにする。
2. なでしこジャパンが世界のトップクラスであり続ける。
3. 世界基準の「個」を育成する。
■ 2024⁻2025マスタープラン:前提
- 「女子サッカー」はJFAが掲げる中期計画重点領域の一つ。
- 2031年FIFA女子ワールドカップ招致を視野にいれた強化、育成、普及施策を考える。
- 選手、指導者、スタッフ、ファン、自治体、一般企業・・・サッカーに関わる女性、そして女子サッカーを支える人を増やす。
- 各地域、FAの現状、課題を把握し、実情にあったゲーム環境・普及事業・指導者養成事業のサポートを継続して行う。
- WEリーグと協働し、強化、育成、普及等あらゆる側面における女子サッカーの発展を目指す。
■ 普及
- 女性の登録数は2023年度末で52,083人。全登録選手数のわずか6.2%。
 ● グロース(未登録者、初心者へのアプローチ)からリテンション(継続)への橋渡し。女子サッカーが身近にある日常を創り出す。
 ⇨ JFAユニクロサッカーキッズ
 ⇨ マジカルフィールド
 ⇨ なでしこひろば
 ⇨ ガールズゲーム
 ⇨ FA、自治体独自の取り組み
 ● 代表戦、WEリーグの試合を利用した取り組み
 ● WEクラブ、Jクラブとの連携
- 普及コーディネーターの活用
 ● 地域の実情を詳細に理解し、地域特性に応じた活動を丁寧にサポート
 ● イベントとの組み合わせと連動性を重視し、必要な情報提供・発信を行う
- 中学生年代へのアプローチ
 ● 国体少年女子創設の効果を調査、各FAに好事例を共有し環境整備をサポート
 ● MIXの環境でサッカーを続ける選手の把握、サポート
 ● 女子のみでプレーできる機会をどのように創出できるか並行して検討
 ● HER TEAMプロジェクトの推進
- 高校生年代へのアプローチ
 ● 女子サッカー選手権47FA代表制への移行
 ⇨ 大会方式変更を浸透させる分かりやすいプロモーション
 ⇨ 新規女子チーム創設、高校から始める選手を増やすための情報発信
 ⇨ 効果検証
 ● 全国各地におけるU-18クラブチームの実態調査



■ 代表強化
- 強化活動の充実
 ● 常に変動要因となるAFCカレンダーの把握に努める
 ● 早期の活動計画立案により代表活動とWEリーグの共存共栄を目指す
 ● 代表チームの環境改善、サポート体制の充実、情報の利活用を図る
 ● 現場の意向、各大陸連盟カレンダーを踏まえたうえでの効果的なマッチメイク
- プレー環境のレベルアップ
 ● リーグ、カップ戦のレベルアップ及び国内カレンダーの最適化
 ● 若手を中心に国内外トップリーグでの出場機会創出サポート
 ● WEリーグへの海外選手獲得補助
- 情報戦略
 ● 男女連携、代表スタッフ、JFAコーチ、所属チームの指導者との連携
 ● 各国FAにおける代表強化に関する取り組みのリサーチ
 ● テクニカルハウス、JFA欧州拠点の積極活用
- 女子国際大会の活用
 ● 2031年FIFAワールドカップに向けた、ターゲットエイジへのアプローチ(活動の確保、マッチメイク)
 ● FIFA U-17女子ワールドカップ毎年開催に向けたタレント発掘・育成の促進
 ● 強化に繋がる国際大会創設の検討
■ 育成
- 世界基準の個の育成
 ● JFAコーチのさらなるレベルアップおよび地域の現場担当者との連携
 ⇨ 情報発信、情報共有の機会の拡大(オンラインの活用)
 ⇨ タレント発掘・育成(情報のシステム化、発掘のための情報網の確立及びフォローアップ)
 ● フィジカル関連プログラムの情報発信
 ● 個の特長を持った選手の育成
- ゲーム環境のさらなる整備
 ● リーグ戦及びカップ戦の整備による拮抗したゲーム環境(育成・普及効果拡大)
 ● FA及び地域事情に合わせた柔軟なリーグ整備、全国リーグ創設検討
 ● ブランクの無い育成を目指す
 ⇨ 中体連のトレーニングおよび試合の機会の確保
 ⇨ 国体少年女子によりFA内の連携、一貫指導、拮抗したゲーム環境に繋げる
- JFAアカデミーの活用
 ● リフレッシュ研修会の実施
 ● 取り組みの情報発信(トレーニング映像、フィジカルプロジェクト関連など)
 ● アカデミー生を絡めたエリートプログラムの開催
■ 指導者養成
- 全指導者登録数のうち、女性指導者は現在3.6%
- 女子サッカーの普及を推進する上でも、女性指導者を増やしたい。
 → 選手本人の心強さ、保護者の安心、多様な視点が入ることによる健全性の確保
- 女性指導者増加促進のためには、チャレンジしやすい環境作り、活躍する場の創出が必須。
- これまでの取り組み(今後も継続)
 ● マジカルフィールド、フェスティバル等での指導への関わり導入 :女性指導者増加
 ● 若手へのアプローチ(18歳から16歳へD・C級受講年齢の引き下げ) :女性指導者増加
 ● WEリーガーC級(2024年度全12クラブ終了) :女性指導者増加
 ● JFA_C級/B級女性コース開催 :女性指導者増加、環境づくり
 ● 女性リフレッシュ研修等におけるメンタリングサポート :女性指導者スキルアップ
 ● 女性スキルアップ研修等で上位級チャレンジサポート :女性指導者スキルアップ
 ● 女性チューター積極登用(現在40名/100名を目指す) :女性活躍推進、環境づくり
 
- 新たな取り組み
 ● 大学・高校チームにおけるキッズリーダー、D級、C級取得推進
 ● 各地でのフェスティバルに絡めた女性を対象とした指導者養成事業開催(キッズリーダー、D級)
 ● 女性指導者養成のためのプロモーション
■ 女性活躍促進
- 女性活躍促進の重要性
 ● 日本のグローバルジェンダーギャップ指数が146カ国中118位の現状認識 *2024年
 ● 多様性、女性が参加していくことの意義と重要性の理解
 ● スポーツ団体ガバナンスコードの遵守
- 取り組み
 ● 女性エンパワーメント原則への署名(2020年10月 JFAとWEリーグ)
 ● WEPs年次レポート作成(2021年より)
 ● 女性リーダーシッププログラムの実施(2020年10月より毎年実施)
 ● 都道府県FAの役員、理事、評議員数の増加(47FAにおける3役での女性7名) *2024年5月現在
 ● 様々な分野への関わり促進
 ⇨ プロモーション冊子『サッカー×キャリア×未来〜Your Life with Football〜』
 ⇨ ロールモデルの積極的な活用(2011年WCメンバーの女子委員就任、ロールモデルコーチなど)
- WEリーグと共に
 ● Women EmpowermentリーグとしてのWEリーグと共に


