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女子:GKコーチ研修会を静岡県で実施
2014年03月28日
3月14日(金)~16日(日)にJ-STEPにて、今回で3回目となる「女子:GKコーチ研修会」を開催しました。この研修会の目的は、①地域トレセンのGKコーチのブラッシュアップ ②新たなGKコーチの発掘 ③GKコーチのネットワーク拡充です。この3つの目的のもと、今回は地域トレセンからの9名に公募・書類選考による14名を加え、男性17名、女性7名の23名が参加しました。14日の夜から16日の昼過ぎまでほとんど休憩もないスケジュールにも関わらず、参加者のみなさんはとても集中して積極的に取り組んでくれました。
座学
15日(土)夕方
講義:女子GK育成の現状
講義:GKの一貫指導
グループディスカッション:女子GKの現状と課題
15日(土)夜
講義:Japan's Way
講義:代表活動・TSG報告(ラマンガU-23国際大会/U-19・U-16AFC女子選手権2013)
グループディスカッションでは日々現場で感じている女子GKの現状を踏まえながら、前向きな改善策やアイデアをたくさん出してくれました。
また、今年度はGKインストラクターに加えてナショナルトレセンコーチ[女子担当]チーフの大野真氏を迎え、Japan’s Wayの講義を通じて日本の方向性とそれに伴うGKの関わりについて話していただきました。
代表活動報告では全てのカテゴリーの「GK攻撃参加データ」についてとても興味深く耳を傾けていました。この部分はJapan’s Wayを具現化するための基礎となります。
参加者コメント
椿本慧太 氏(愛媛県)
各年代TSG報告の中で共通していたのは、GKのプレーの機会で守備的なプレーよりも攻撃的なプレーの機会の方が圧倒的に多いということでした。今はただゴールを守ればいいだけのGKではなく、フィールドと連携して効果的な攻撃のできるGKやハーフコート全体を守備できるくらい守備範囲の広いGKが求められ、そのためにGKもトータルフットボールプレイヤーである必要があり、GKも11人の中の1人(1/11)になることの重要性がわかりました。
また、グループディスカッションでは「女子GKの普及」というテーマで検討し、チーム全員がGKを経験する、選手へのポジティブな働きかけ、選手がトライできる環境創り、監督・コーチのGK理解などが挙がりました。私もU-12年代を指導しているので、1人でも多くの選手にGKの面白さ魅力を伝えるために努力していこうと思いました。
最後に、「一貫指導」、「クイック シンプル トゥ ザ ポイント」、「選手と共感できるコーチング」、「デモンストレーション」を忘れずに、指導していきます。
磯上まみ 氏(福島県)
講義について:資料が豊富で内容がとても分かりやすいものでした。なでしこvisionや年代別GKの課題などなんとなくでしか理解していなかった部分が、数字データや示唆によって明確になりました。私たちが地域で行うべき活動がはっきりと見えてきました。
グループディスカッションについて:各地域の各年代を指導する方と、このように意見を交わす機会がないので貴重な時間になりました。各地域によって行っている対策は様々ではありますが、資料で提示された「全員がゴールキーパーを経験する」などJFAが考える普及の手立てなどは、同じ方向性の答えになりました。このディスカッションを通して、「GKコーチのネットワーク拡充」は十分に達成できたと思います。
実技
14日(金)夜
コーチングデモンストレーション【一貫指導】
集まってすぐにナイター照明のもと、ナショナルトレセンコーチによる指導内容の落とし込み、確認が行われました。
15日(金)午前・午後
指導実践【一貫指導】
3人1組でU-12・U-15・U-18と段階的に指導します。テーマは「シュートストップ」と「ディストリビューション」守備面、攻撃面のテーマを1つずつ行いました。前日の指導計画案作成時から3人で入念にディスカッションを行い全てのグループが良い準備で実践に臨みました。
16日(金)午前
指導実践【ゲーム形式】
4:4+2GKの形で「基本姿勢」「キャッチング」「ステッピング」「ローリングダウン」「アングルプレー」「ディストリビューション(スローイング)」の6つのテーマで行いました。
GKライセンスを持っている人、持っていない人に関わらず全ての指導者がGKとフィールドプレーヤー全員を指導対象に入れながらコーチングしていきます。
ディスカッションではオープンマインドの姿勢を忘れずに活発な意見交換が行われました。
参加者コメント
安齋和之 氏(福島県)
今回のように1つのトレーニングをU-12からの一貫指導という形でアプローチしてトレーニングを考えていくやり方は、普段の指導に取り入れなければならない条件でもあると強く感じ、とても参考になりました。また、3人のコーチで連携して2人のGKをトレーニングしていくというやり方も、それぞれの年代で押さえるべきところや、年代間のつながりをどうしていくか、ということを話し合って進めることができたことがとても有意義でした。
河島佳奈 氏(新潟県)
私の指導実践のテーマは 「シュートストップ(U-15)」でした。シュートストップの中でもU-15ではアングルプレーに重点をおき指導しました。正しいポジショニング位置の目安になるものを伝えていなかったり、デモンストレーションが少なかったり、シンクロコーチングに変えれなかったりとアドバイスをいただきました。
また選手役にもなり指導を受けることで、言葉の伝わり方やデモンストレーションを見せてもらうことで理解しやすかったりと、お互いの立場を肌で感じられたことも良かったです。
今回の指導実践で学んだことをチームに持ち帰り、しっかりこれからの指導や現役選手としての選手生活に活かしていきたいと思います。
石原千晶 氏(大阪府)
春の暖かい日差しに恵まれた3日目最終日の指導実践は、地元中学校の女子選手にGKのお手伝いをしていただきながら、一人の持ち時間は10分。私のテーマは「キャッチング」でした。普段よく指導するテーマですが、実際に実践が始まるとテーマにフォーカスして指導するということがとても難しく、普段いかに自分が指導している「つもり」であったかということがとても良く分かりました。また、他地域から参加された指導者の方々や、ナショナルトレセンコーチの皆様から様々なご意見を頂き、大変勉強になりました。
まだまだ恵まれないGKのトレーニング環境ですが、一人でも多くのGKが正しい指導を受けるチャンスに恵まれるよう、微力ではありますが指導者としてこれからも努力して参りたいと思います。
永井響介 氏(愛知県)
3日目ということもあり身体的な疲労もありましたが、素晴らしい天然芝のピッチと、それぞれの受講者の個性溢れる情熱的なコーチングが私たちを走らせ、自然に囲まれたJ-stepのピッチに活気ある声が飛び交いました。
実践後のディスカッションでは、インストラクターと受講者が芝生の上で一緒に輪になって座り、明るい雰囲気の中、指導の良かった点・改善点などの話し合いが積極的に行われました。
今回の指導実践では私だけでなく、他の受講者の方も良かった点と課題点がはっきりとわかりました。それは、インストラクターの方が反省の中で、言葉や思考を上手に引き出してくれたことが理解を深める大きな要因になったと思います。今回得た経験を指導に活かして、さらに良い指導者になれるよう頑張りたいと思える良い指導実践でした。
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