子供の未来応援国民運動
「子供の未来応援国民運動」について
生まれ育った家庭やさまざまな事情から、健やかな成長に必要な生活環境や教育の機会が確保されていない子供がいます。それぞれの家庭にどんな事情があろうとも、 生まれ育った環境によって子供の将来が閉ざされることがあってはなりません。
このような状況を放置すると、経済的な困窮にとどまらず、 さまざまな影響を及ぼします。貧困の状況は次世代にも連鎖し、日本社会の担い手となる子供の健やかな成長を妨げ、 労働力や市場の縮小、社会保障費の増加など社会的な損失につながります。
日本財団と三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社が2015年12月に発表した推計によると、現在15歳の子供について、貧困の状況にある子供の進学率や中退率などを改善させた場合と、現状を維持した場合では、生涯所得の合計額の差分2.9兆円および政府の財政負担の差分1.1兆円の社会的損失が発生するとされています。
子供の貧困は見えにくいため、
■ 子供・家族に貧困であるという自覚がなく、自分から支援を求めない
■ 貧困の自覚があっても、 周囲の目を気にして表に出せない
■ 頼れる親戚も、近隣付き合いもなく、 地域の目が届かない
■ 国や地方自治体の情報が届かず、 社会的に孤立しやすい
といった状況となっており、非営利組織や企業・団体・地域住民が一緒になって取り組みを進めていく必要があります。
JFAにできること
JFAはこれまでも、サッカーを統括する唯一の団体としての社会的責任を踏まえ、JFAの理念・ビジョンに基づき、子供の未来を応援する様々な取り組みを積極的に行ってきました。
「貧困」や「健康」などの社会課題は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)にも掲げられている解決すべき世界の目標であり、スポーツには特に若者を結びつけ、人々に勇気や希望や感動を与え、幸せなれる環境を作る力があります。 2014年5月に行った「JFAグラスルーツ宣言」は、年齢、性別、障がいの有無、経済状況など、一人ひとりの置かれている境遇に関係なく、だれもが、いつでも、どこでも、安全に安心してサッカーを楽しめる社会を目指しています。2019年5月には「サッカーファミリー安全保護宣言」を行い、この取り組みをさらに加速させてお
り、今後も日本全国のサッカーファミリーやパートナーとともに、子供たちがスポーツを身近に感じ、夢を持てる取り組みを進めていきます。
(1) 学校でも家庭でもない居場所づくり
・キッズプログラムの推進(指導者養成、フェスティバル、巡回指導等、約50万人)
・JFAグラスルーツ推進・賛同パートナー制度(全国約200団体)
(2) 子供たちに勇気や希望や感動を与える取り組み
・JFA・キリンビッグスマイルフィールド(サッカーを通した復興支援活動)
・JFAユースプログラム(日本代表戦の試合会場で実施)
・JFAこころのプロジェクト「夢の教室」(約2,000回)
・文京区子ども宅食プロジェクトへの協力