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関東勢対決を制した前橋育英、前回準優勝の大津が準々決勝進出 第101回全国高校サッカー選手権大会
2023年01月03日
第101回全国高校サッカー選手権大会の3回戦8試合が、1月2日(月・祝)に各会場で行われました。
ピックアップマッチ1
昌平高校 1-2(前半1-1、後半0-1) 前橋育英高校
浦和駒場スタジアムで行われた昌平高校(埼玉)と前橋育英高校(群馬)の一戦は、開始早々にスコアが動きました。3分、昌平が自陣でボールをつなぎ、土谷飛雅選手のロングパスに反応した上野旭陽選手が相手ディフェンスラインの裏に抜け出します。シュートは前に出てきた相手GKに阻まれましたが、こぼれ球に反応した荒井悠汰選手が左足で直接シュートを放ち、先制点を挙げました。
序盤から追い掛ける展開となった前橋育英ですが、「失点は開始早々だったので、まだまだ大丈夫だと思っていた」(山田耕介監督)と、焦りは見られません。13分、相手陣内に攻め入ると、ボールを受けた山本颯太選手が小池直矢選手とのパス交換でペナルティーエリア内に進入し、左足で同点ゴールを決めました。
同点となってからは、攻守の切り替えの速さで昌平を上回る前橋育英が主導権を握ります。「昌平は狭いエリアでプレーしてくるので、そこで奪ってピッチを広く使えば、自分たちのペースになる」(徳永涼選手)と、前橋育英はボールを奪うと空いた逆サイドのスペースに展開してチャンスをつくっていきます。50分、左サイドでボールを持った根津元輝選手が逆サイドにロングパスを送ると、井上駿也真選手がワンタッチで前方に展開。これを受けた小池選手のクロスボールを青柳龍次郎選手が右足で合わせて逆転に成功します。このまま1点のリードを守り切った前橋育英が勝利し、準々決勝に駒を進めました。
ピックアップマッチ2
日本文理高校 0-3(前半0-1、後半0-2) 大津高校
浦和駒場スタジアムでの第2試合は、前回大会準優勝の大津高校(熊本)が立ち上がりからパスをつないで流れをつかみました。28分、田原瑠衣選手のパスを小林俊瑛選手がつなぎ、山下基成選手がシュートを放ちますが、これはGKの正面を突きました。その2分後には、田原選手のパスを受けた坂本翼選手が右サイドを駆け上がってクロスボールを送り、GKがはじいたところに浅野力愛選手が詰めて先制点を挙げました。大津はその後、再三サイドから好機をつくりますが、追加点を奪えずに前半を終えました。
後半に入ると「後ろを3人にして勝負に出た」(駒沢隆一監督)日本文理高校(新潟)が攻勢に出ます。42分、ロングスローから杉本晴生選手がつないで大塚泰河選手がシュートを放ちますが、ボールはクロスバーの上へ。43分には、FKのボールが流れたところを曾根大輝選手が右足で狙いますが、ここは相手GKに阻まれます。
「あそこでやられていたら危なかったと思う」と、山城朋大監督が振り返ったピンチを乗り切った大津は、再び攻勢をかけます。62分、田辺幸久選手がペナルティーエリアの外からシュートを放つと、ゴール前で待ち構えていた小林俊瑛選手がボールに触れてコースを変え、リードを2点に広げます。試合終了間際の80+3分には、稲田翼選手が倒されて得たPKを岩崎大翔選手が決め、3-0で大津が勝利しました。
監督・選手コメント
小池直矢 選手(前橋育英高校)
昌平高校のドリブルへの対応を試合前のミーティングで話し合いましたが、実際に対戦すると想像以上にうまいと感じました。ただ、(徳永)涼を中心に全員で修正し、うまく守備から攻撃につなげることができました。また、相手はワンサイドでドリブルを仕掛けてくると分析していたので、ボールを奪われた後に取り返す部分と切り替えの速さを意識していました。ボールを奪った後にサイドを変えて攻撃するのが今日の僕らのスタイルでした。チーム全体が一つになって勝利をつかむことができたので良かったです。
藤島崇之 監督(昌平高校)
前橋育英高校のプレスの速さや局面での粘り強さは非常に素晴らしかったです。われわれに足りないものを全て見せてもらった、そういうゲームになってしまったのは残念ですが、学びながら成長していかなければなりません。キャプテンの津久井(佳祐)を中心によく頑張り、(高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ昇格という)新たな歴史をつくってくれたことに感謝しています。1、2年生は今回の敗戦の悔しさを感じなければなりません。選手たちの今後の成長に期待しています。
小林俊瑛 選手(大津高校)
今日は初戦(2回戦)と比べてボールを保持する時間が多かったので、自分たちのペースで試合を進めることができました。序盤に相手チームにチャンスがあったとしても、得点を許さないことが大事です。今日は我慢して無失点で抑えられましたが、後半の入りの部分で甘さもあったので、そこはしっかりしなければいけないところです。個人的には今大会初ゴールを決められたので良かったですが、もちろん、満足はしていません。
駒沢隆一 監督(日本文理高校)
相手は格上のチームですが、われわれは相手によって戦い方を変えるわけではありません。自分たちのスタイルを貫き、縦に速い攻撃と前進する姿勢を崩さずに戦いました。プランとしては、前半を無失点で終えたかった。必ず良い時間帯が来ると信じて、セットプレーも含めてチャンスをうかがっていたのですが、なかなか思い通りにはなりません。しかし、力のある相手と対戦できる大会で真剣勝負ができたことは、今後、選手たちの財産になるはずです。
第101回全国高校サッカー選手権大会
大会期間:2022/12/28(水)~2023/1/9(月・祝)
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