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「大学サッカーに注目してほしい」紺野和也選手(法政大学)インタビュー 天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会
2019年08月09日
天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会の3回戦が、8月14日(水)に行われます。勝ち残っているのはほとんどがJリーグや社会人のクラブですが、大学勢も2チーム残っています。2回戦で東京ヴェルディ(J2)を破った法政大学の中心選手で、ユニバーシアードで日本代表として優勝を経験した紺野和也選手に天皇杯への思いを聞きました。
――ユニバーシアード日本代表の活動から戻っても練習と試合が続き、忙しい夏ですね。
紺野 そうですね。ユニバーシアードによるリーグ戦の中断期間が明ける8月2日(金)から中2日で関東大学リーグが3試合続き、さらに中3日で天皇杯があるので、楽なスケジュールではありません。
――体力的にはきつくなりますが、天皇杯で勝てている理由はどこにありますか。
紺野 去年のインカレ優勝によりシードでの本大会出場が決まっていたので、今年はJリーグチームとの練習試合を多く組んでもらい、良い試合や勝つことができて自信がついていきました。2回戦では僕や(上田)綺世はいませんでしたが、その上での東京ヴェルディとの対戦だったので、皆もあまり緊張やレベルの差を感じずに戦えたのではないかなと思います。試合のハイライト映像を見ただけでも、法政が圧倒していることが分かりました。
――ご自身は試合前には緊張するタイプですか。
紺野 皆に自分のプレーを見てもらいたいので、僕はワクワクします。観客を楽しませたいし、僕のプレーを見ることでサッカーは楽しいなと思ってもらいたいんです。天皇杯は、普段の大学の試合よりも多くの観客が入るので、ワクワクする気持ちがどんどん大きくなります。緊張して自分たちのプレーができなかったら後悔すると思います。自分たちができるプレーを120%出して負けるのならば仕方ありません。
――対戦を通して、あるいは来季加入が決まっているFC東京の練習に参加して、プロと大学生の差はどこにあると思いますか。
紺野 プレーのスピードや強度、技術ももちろんレベルが高いのですが、プロは考え続けてプレーしていると感じます。大学生はガムシャラなまでの運動量の多さで勝負する印象ですが、プロはたくさん経験を積んでいるので、どこでどういうプレーをしたらいいかがしっかり整理されていてプレーに無駄がないと感じました。
――では、なぜ大学生がプロに勝てるのでしょうか。
紺野 大学生はあらゆる場面で前線からガツガツと守備をしてくるのでやりづらいと、FC東京の選手たちが話していました。今年の天皇杯での桐蔭横浜大学戦も、やりづらかったそうです。言い換えれば、僕らがそういうところから突いていければ、相手はどんどん崩れていくと思います。前線から追いかけて守備をして、ボール保持の時間を長くするのが僕らのスタイルで、最近はさらに速攻と遅攻を使い分けられるようになってきました。そのスタイルをどんどん出せば、通用するのではないかと思います。
――ガンバ大阪(J1)が相手だからこそ、楽しみなことはありますか。
紺野 遠藤保仁選手といった日本代表クラスの選手が何人もいるし、中でもドイツから戻ってきた宇佐美貴史選手との対戦が楽しみです。同じドリブラーとして、どんなレベルの選手なのか肌で感じてみたいんです。僕とは少しタイプが違うドリブラーなので、何か盗めるものを自分に取り入れたいです。
――上田綺世選手が鹿島アントラーズ加入のために退部しましたが、影響は大きいですか。
紺野 多少のマイナスにはなりますが、綺世がいなくてもできると、皆が感じていると思います。それに2回戦の後の会見で長山(一也)監督が、僕や綺世がいない方が2人に頼らず良いサッカーができると冗談交じりで話していました。うちは良い選手が多くて選手層が厚いので、Jクラブとも互角にやり合えるという感覚を全員が持っていると思います。だから、次の試合も楽しみです。
――過去の大学チームのジャイアントキリングを、どんな思いで見ていましたか。
紺野 一昨年、筑波大学のベガルタ仙台との対戦は、僕らも皆でテレビ観戦していて、自分たちもああなりたいと、すごく刺激を受けました。僕らも、もっとできるはずだと思って見ていたし、実際にここまで来られました。どんどん自信がついてきています。あの時の筑波はすごいメンバーでしたが、僕らにもそれに劣らない選手がそろっています。次の試合に勝ったらベスト16です。できればさらに勝って、筑波を超えたいですね。
――大学サッカーのアピールにもなります。
紺野 全国高校サッカー選手権では、数万人が集まる試合もあります。大学サッカーにも良い選手はたくさんいるし、Jリーグへ進んで活躍する選手もすごく多いのに、全国大会の決勝でも5000人くらいしか入りません。もっと大学サッカーに注目してもらいたいし、そのためには僕らが活躍してJクラブを倒すことが一番です。そのためにも、この3回戦は大事な試合だと感じています。
【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)
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