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女子サッカー普及コーディネーター研修会を開催
2017年06月21日
6月18日(日)、「女子サッカー普及コーディネーター研修会」を日本サッカーミュージアム内のヴァーチャルスタジアムで開催しました。「女子サッカー普及コーディネーター」は、各都道府県のサッカー協会(FA)に配置され、今年から本格的に開始する制度です。女子サッカー普及活動の調整役として、既存の事業や行事、制度等を有効活用し、それらを更に発展させる他、女性がサッカーにより気軽にアクセスできる環境の創出や整備を様々な観点から促進させる役割を担います。今井純子JFA女子委員長から、2015年10月に改訂したなでしこvision実現のためのマスタープランと、普及コーディネーター制度の目的や背景、登録データによる女子サッカーの現状分析等の説明があり、地域ごとに分かれて行ったグループディスカッションでは、FAごとの登録状況を参照しながら、普及の現状を共有し、近隣県の取り組みや好事例の情報など、活発な意見交換を行いました。
参加者コメント
田中淳 さん(島根県担当)
なでしこvision実現のためのマスタープランと普及コーディネーター配置の目的の話があり、「各FAの実態に即した形で」「点と点を繋げる役割」など具体的な話を聞くことができました。中でも、現在の登録者数と過去からの推移をより具体的に数値やグラフ化で示され、今まで客観的に見たこともなく、説得性ある事実が明確になりました。地域間でのグループディスカッションでは、好事例として近隣県の取り組みなどを聞きました。初めて知る情報も多くあり、同じ人口、面積規模にも関わらず、その違いの先には何があるのかを考えさせられました。また、今後地域で何ができるのか、現状を踏まえその実態に即した取り組み、例えば 登録人数や在籍人数を考慮した9人制サッカーをトライアルとしてやってみようなど、弱みを強みとして変えていけるチャンスもあるのではないか?と意見を交わしました。今、目の前で一生懸命ボールを追いかける女子サッカー選手たちに目と心を向け、女子サッカーの環境を整えていきたいと強く感じました。そして、その環境は「地域らしさ」のある、工夫された取り組みこそが女子サッカーの根をより深く根付かせるものであると考えます。大変有意義な研修会で、不安は解消され、背中を押してもらい会場を後にしました。
本木可奈 さん(群馬県担当)
今回の研修に参加したことで、女子サッカーの置かれた現状についての理解を深めることができ、「普及」が最も優先度の高い課題であると改めて再認識しました。課題を改善していくためには、カテゴリーを跨ぎ、男女の垣根を越えた活動を行っていく必要もあり、「普及コーディネーター」はそのパイプ役となるべき立場であると捉えました。他県の方と意見を交わすこともでき、実施例などを知ることで具体的な取り組みのイメージを持つこともでき、非常に有意義な研修となりました。都道府県ごとに抱える課題は異なりますが、今回の研修で得た知識と繋がりを生かし、サッカーが女性にとってより身近なスポーツとなるよう、もっと気軽にサッカーに触れられる場をこれまで以上に提供できるよう、関係各所と連携を密にしながら尽力していきたいと思います。
坂巻富子 さん(長野県担当)
普及コーディネーター制度の目的や背景、現状分析に必要な各FAごとの登録人数データの詳細など、内容が盛りだくさんの研修会でした。一番有意義だったのは9地域別でディスカッションをしたことです。普段は役職や立場の違いであまり話す機会がない方々も、今回同じ普及コーディネーターという役割を得て情報交換できたことで、普段の会議では議論されない問題や現状が見えました。「今こそ、ここから、種別やカテゴリーを超えて取り組めば、普及の先には必ず夢がある。」今井女子委員長の言葉は力強く、決意に満ちていました。北信越のディスカッションの中で出された、「やるべきことはたくさんあるけれど、10年先を見た取り組みが大事。女子の指導者がいないと10年前にも言っていた」という意見が心に残りました。指導者なしに普及も、育成も、強化もない。思い切った取り組みも、この仲間とならやれるかもしれない。研修会終了後は、新たな想いでいっぱいになりました。とにかく現場に足を運んで、話を聞こうと思いました。そこから何か始まる予感がしています。
小澤亮二 さん(三重県担当)
「普及」という、日本サッカーの裾野を支えるこの言葉に秘められた限りない広がりに、どこか気持ちを昂ぶらせながら研修会に参加しました。まず会場に足を踏み入れて感じたことは、これまで指導する立場として様々な場所で出会ってきた多くの方々が各FAから選出され、とてもフレンドリーな雰囲気にあったことです。また、そこには将来に向けた日本サッカーの更なる発展のために、参加者1人1人の、責務と意欲をもって取り組んでいこうとする活気が会場内に漂っていました。パイロットFAによる事例紹介では、所属FAの実情と類似するケースの中での取り組みも発表され、今後の活動に大いに参考になったこと、また各FAによって様々な状況にある中、創意工夫を持った活動がなされていると実感しました。地域間でのディスカッションでは、それぞれのFAに置かれた現状の課題と今後の可能性について活発に話し合い、非常に有意義なものとなりました。「強化の根底には、必ず普及がある」普及・育成・強化の繋がりは、決して切り離せないもの。だからこそ、今後、各FAの普及コーディネーターが深く繋がりを持って、各地での普及活動がより一層活発化する一端を担っていけるよう尽力して取り組んでいきたいと思います。