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なでしこジャパン 聖火リレーを走る先輩の姿に「自分たちも」
2021年03月26日
なでしこジャパンは25日(木)、気温20℃にも迫る快晴の下で汗を流しました。
この日は狭いエリアでボールを奪われずに攻撃を継続することを目的に、ワンツーで相手を剥がすことを軸にしたトレーニングから始まりました。試合では、ショートパスを小気味よく回しながらここぞというところで相手の急所を突く展開を目指す日本のパスサッカーに対して、フィジカルの強さを全面に押し出す海外チームの力強い守備に押し込まれる時間帯もあれば、ゴール前の守備がタイトで狭いエリアを攻略しないといけない場面が多くあります。人数をかけずに、2人や3人の関係性で打開する一つの方法として、パスを出したら動き直して再びボールを受けるワンツーを駆使して流れを止めないことを心がけます。トレーニングの終盤に行った9対9、10対10というフルゲームに近いかたちでも、低い位置からのビルドアップから、特にサイドを崩す場面で中盤の選手とのワンツーで抜け出すシーンが多く見られました。
夜のミーティングでは、男子大学生をトレーニングパートナーに迎える翌日のトレーニングに向けて、セットプレーを復習しました。これまでの分析から、失点はセットプレーから、あるいはそれに絡んだものが多く、改善に向けて、海外勢のような高さと強さを持つ男子大学生に協力を仰ぎ、合同でトレーニングを行います。
選手コメント
DF 三宅史織 選手(INAC神戸レオネッサ)
今回は久しぶりのなでしこジャパンの活動で、新しい選手もいて常に入れ替わりがある中で、自分は追いつかないといけない立場だと感じています。久しぶりの代表キャンプですが、皆ゼロからやり直すのではなく、細かなズレを合わせる話し合いが多く、これまで以上に細かいところを突き詰めて話せていると感じています。コロナの影響で国際試合がなくなり、海外チームと戦う機会がなくなってしまいました。国内のリーグもレベルが上がってきているのでリーグ戦に出られたのは良かったですが、国内ではありえない海外勢のフィジカルやパワー、スピードという部分はまだ課題として残っています。日本人だから通用したというちょっとしたごまかしをなくして、海外相手だったらやられていたなという危機感を持ちながら質を上げていかないと大事なところでエラーが出てしまうと思います。そこは日本にいても突き詰めることもできますし、取り組んでいきたいところです。4月には親善試合が2試合控えています。こうした状況下で試合ができることはとてもありがたいことです。試合で自分の良さを発揮できるように、練習だけでなく試合でアピールしないといけないので、トレーニングからしっかり取り組みたいと思います。鮫島選手と髙瀬選手の聖火リレーを移動中のバスで見ました。率直にすごいなと思いました。なでしこジャパンのワールドカップ優勝や、オリンピック2位という成績はすごくて、あらためて結果を残すことが大事だと感じました。10年前には聖火リレーが走るとは考えられなかったので、今回の聖火リレーは福島にとって、そして日本にとっていいことだと感じました。
MF 三浦成美 選手(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)
シーズンが始まってまだ時間がなく、自チームでもフルピッチで試合などはしていなくて、他のチームからちょっと遅れている部分があります。今回の活動では、自分の良さをアピールしつつ、状態をMAXに持っていきたいと思っています。プレー面では、繋ぎのところに関わること、丁寧にリズムを作ること、守備面でもバランスをとりながら球際に強くいくところは確実にやっていきたいです。今シーズンはもっとゴールに向かうプレーやゴールに直結するパスなどを増やしていきたいと思っているので、意識を高く持って練習で取り組んでいます。初招集の木下選手はチームで一緒にプレーしているのでプレースタイルは理解していますが、なでしこに来ても上手いなと感じました。オフの時間ではサッカー以外の趣味の話をしたり、自チームにいるときより話している感じです。聖火リレーは私も移動中に見ました。バスの中で見ているみんなで盛り上がっていました。それに対して色々と考えるというよりは、本当にすごい!という感じで、一人のファンとしてテンションが上りました。そこに出ている先輩たちと関われていることが嬉しいですし、本当にすごいと思いました。2011年の優勝をはじめ、聖火リレーに選ばれるくらいインパクトを残したということですし、自分たちもそういう存在になりたいです。
MF 塩越柚歩 選手(三菱重工浦和レッズレディース)
昨シーズンになでしこリーグで優勝して初めてベストイレブンにも選出されましたが、絶対に代表に呼ばれる、とは思ってはいませんでしたし、キャンプが始まって9日ですが、通用しないことのほうが多いです。昨年から続けて選ばれていることでプレーに余裕が出てきている部分は手応えとして感じています。チームでやっているよりもプレー面や判断面で、あらゆるスピードが速くて、数多く行われるわけではない代表の活動においては所属チームとのギャップに慣れるまでに時間がかかり、リーグやチームだったら通用するところが通用しないものがあります。4月の2試合が発表された時点から、特に1試合は会場が国立競技場ということもありますし、そこを目指すために、この長いキャンプをアピールする時間と捉えて、活動を全力でやりきって、結果として4月の選出につながればいいなと思っています。WEリーグの開幕は9月ですが、その前にはプレシーズンマッチもあります。個人のレベルアップが代表チームのレベルアップに繋がるので、経験を自チームに持ち帰って生かしたいと思います。聖火リレーは、大きな結果を残した限られた人たちが選ばれる場所なので、そこで走るというのはすごいことですし、自分たちも東京オリンピックで結果を出して今後に繋げられたらと思います。今シーズンからプロ選手になり、以前は仕事を終えてから練習というサイクルだったので、サッカーに充てられる時間が長くなりトレーニングも増やしています。サッカーだけで生活するということで責任感も生まれますし、これまで以上に結果を残さなければと感じています。毎回の代表の活動に呼ばれないといけない、そういう選手になれるようにがんばるというのが、私の今の目標です。間のスペースで受けて前を向く、ドリブルで運ぶプレーが自分の得意とするところですが、代表にはそうした特徴を持つ選手が他にもいるので、自分はまだまだだと思いながら、他の選手のいいところを盗んで、自分の長所をもっと伸ばしたいです。
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