ニュース
今年度最初の女子GKキャンプを実施
2021年07月13日
2021年度第1回目の開催となる女子GKキャンプが7月9日(金)、千葉県で始まりました。今回はU-14・U-13年代の選手が全国から集まりました。 選手・スタッフは高円宮記念JFA夢フィールドに集合し、SmartAmp法検査を受けた後、トレーニング会場に移動し、活動をスタート。最初のトレーニングでは、それぞれ緊張した面持ちでピッチに立ち、フィジカル測定などに全力で取り組みました。夜は全体でミーティングを行い、キャンプ初日を終えました。翌日10日(土)は午前、午後と2回のトレーニング、最終日となる11日(日)は午前に1回のトレーニングを実施しました。気温が上がる中、選手たちは集中してGKのトレーニングに取り組むとともに、夜のグループ別ミーティングなどでGKとしての学びを深めていきました。キャンプは3日間の限られた時間ではありましたが、同じGKのライバルであり仲間である選手たちは、ともに取り組んだトレーニング、プログラム、ピッチ外での時間を通して成長した姿を見せました。解散時は名残惜しさのなか、また会えることを約束し、それぞれ帰路につきました。
GKコーチコメント
西入俊浩 GKチーフ(JFAコーチ/女子)
2021年度の女子GKキャンプを様々な方々のご尽力とご協力のもと実施することができました。
「世界のなでしこ」になり続ける。「なでしこらしさ」をミーティングで確認して、U-13、U-14各カテゴリーに分かれて2つのグループで年代に応じて、「攻撃参加」「シュートストップ」「ブレイクアウェイ」「クロスの守備」とテーマに合わせてトレーニングを構築し実施しました。「世界基準」という部分で、井嶋正樹 U-16日本女子代表GKコーチからU-16日本女子代表チームでの取り組みやこの「女子GKキャンプ」から代表チームへ繋がっていること、将来のなでしこジャパンを目指してという話をしていただきました。
また、今回のキャンプでは、大塚慶輔 U-19/U-16日本女子代表フィジカルコーチに帯同していただき、フィジカル測定や各トレーニング前にコーディネーションやアジリティのウオーミングアップの導入、フィジカル測定のフィードバックやコンディショニング面も含めてレクチャーもしていただき、大きな刺激となりました。
そして、テクニカルスタッフが撮影したトレーニング映像を用いてカテゴリーごとに分かれてミーティングを実施し、プレーの分析の中で何故良いプレーになったのかをGKプレーの3局面と合わせながら映像にて確認。トレーニングや自分のプレーを振り返る時間となりました。
コロナ感染予防対策を講じながら、様々な制限がある中でのキャンプとなりましたが、選手はトレーニングやミーティングにおいて積極的に取り組みました。「トライ&エラー」をしながら短い期間でしたが、選手の成長を感じられる3日間となりました。
最後になりますが、女子GKキャンプへご理解をいただき、選手を送り出していただいた保護者、学校、所属クラブ・チームスタッフのみなさま、素晴らしいピッチと環境を準備していただいた練習会場やホテルのスタッフのみなさま。そして、参加した選手、スタッフのみなさまに心から感謝申し上げます。
選手コメント
天野衣千花 選手(U-14/セレッソ大阪堺ガールズU-15)
私は女子GKキャンプに参加するのは2回目でした。前回は、トレーニングについていくだけで必死でしたが、今回はこのキャンプの中で一番になってやるという気持ちでした。この3日間あっという間で、トレーニングは学ぶことがとても多かったです。特にコーチングに自信がつきました。これまでしっかりと習ったことがなく、恥ずかしくて声量も出なかったので苦手でしたが、今回コーチングの大切さを学んだので、これからはトレーニングの中でも試合の中でも、どんどん声を出していき、仲間にコースを切ってもらって、シュート範囲を最小限にしたり、シュートを止めることで勝利に繋げていきたいです。コロナ禍のため、コミュニケーションが制限された中でしたが、参加したメンバーと仲良くでき、この仲間と全国大会などで戦ってみたいと思いました。
福田みのり 選手(U-14/NGUラブリッジ名古屋アスター)
これまで当たり前のようにやっていたトレーニングがコロナ禍になり思うようにできなくなりました。その中でもこのGKキャンプを行える環境を準備してくださったスタッフの皆さん、ホテル、バスの運転手さんや、親など、キャンプに関わってくださった方々に感謝をし、私たちは感染症対策に気をつけながら全力でトレーニングを行いました。トレーニングでは、フィジカル測定を行い、今、自分の力がどれだけあるのか、なでしこジャパンの選手とどれだけの差があるのかを知りました。また、その結果のひとつひとつにどんな意味があるのかを知ることができました。そして、トレーニングやミーティングを通して、GKはゴールを守ることだけではなく、攻撃参加をするためのパス&サポートも行い、FPとのコミュニケーションの大切さを改めて学びました。この3日間を無駄にしないように、チームに帰っても当たり前のことを当たり前にできる選手になり、なでしこジャパンになれるよう、日々の積み重ねをしていきたいと思います。
丹羽なるみ 選手(U-13/十文字中)
このキャンプに参加して、オーバーアームスローやダイビング、ローリングダウンなど基本的なことの正しいフォームを知ることができました。夜のミーティングでは、なでしこジャパンの選手たちの映像を見て、自分のひとつひとつのプレーの質の甘さを痛感しました。
なので、このキャンプでコーチに言われたこと、映像で自分のプレーを見て気づいたことをチームに帰っても忘れずにトレーニングしていきたいと思いました。また、GKに求める安定感、存在感、躍動感というものを忘れずに、将来自分がWEリーグや世界の舞台に立てるように頑張っていきたいと思います。そして、この状況の中、キャンプを開催してくれたことをとてもうれしく思います。
河内山命音 選手(U-13/AICシーガル広島レディース)
今回キャンプに参加し、私はたくさんの知識を覚えることができました。普段、チームではやらないようなトレーニングであったり、コーチのアドバイスを聞いていると、自分のためになるようなものばかりでした。特に印象に残っていることは、ポジショニングです。ボールが動いたら、その幅にあわせて動くのではなく、ほんの少し微調整程度に動くだけと聞いて、今まで苦手だと思っていたことが得意になるかもしれないと思えることができました。私の大きな目標は、なでしこジャパンの1番を背負って世界で戦うことです。でも、その目標を達成するためには、今の努力のままでは足りないので、まずコンディションをしっかり整えて、そして周りの選手よりも10倍、100倍の努力を積み重ねていこうと思います。今回は本当に特別な機会をありがとうございました。少しでも成長した姿を見てもらえるよう、自分のチームでも今回学んだことを生かして頑張ります。
スケジュール
7月9日(金) | PM | トレーニング |
---|---|---|
7月10日(土) | AM/PM | トレーニング |
7月11日(日) | AM | トレーニング |
女子GKキャンプとは
将来のなでしこジャパンのゴールキーパー(GK)を発掘・育成するプロジェクト。
日本女子サッカーの強化・育成の鍵であるU-15(中学生)年代前後の選手を「強化」「育成」「普及」の観点から選出し、継続したトレーニングを行う。