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ビーチサッカー九州リーグ所属の選手に向けたクリニックを実施

2023年09月25日

ビーチサッカー九州リーグ所属の選手に向けたクリニックを実施

9月22日(金)から24日(日)にかけて、九州でのビーチサッカークリニックを実施しました。

今年6月に関東でも実施した地域ビーチサッカーリーグに参戦しているチームより推薦された選手たちに向けて、田畑輝樹ビーチサッカー日本代表コーチ、ゲストプレーヤーとして参加した小牧正幸選手(ヴィアティン三重BS)や赤熊卓弥選手(ラソアペーゴ北九州)から熱のこもった指導が行われました。

今回参加した選手たちも、日頃からリーグで対戦する選手同士ではあるものの、これからビーチサッカー日本代表を目指す仲間、ライバルとして切磋琢磨する姿が見られました。

集合時に参加した選手に向けて、田畑コーチからミーティングが行なわれ今回の合宿の内容心構えについて伝えました。また、JAPAN NATIONAL TEAM IDENTITYを示し、これからビーチサッカー日本代表を目指す選手たちに技術以外にも求めるものがあることを強調しました。

トレーニングでは、基礎技術の習得ということではなく、より実践に近い内容が多く実施されました。

田畑コーチからは、プレーを言語化して、選手が意図的にすべて連係し、動きをデザインしながらスペースを作り出すこと、マークを剥がすことなどを、それぞれiPadで映像を見せ、理解させながら進められていました。

練習中も小牧、赤熊両ゲストプレーヤーが、実際に選手の中に入りながらデモンストレーションを見せることで、より深い理解へと繋げていきます。

トレーニング中は、なかなか具体的な声掛けが出てこない時間が続くこともあったもののトレーニング後には所属クラブに関係なく選手同士で会話を多く持っている姿が見られました。

クリニック2日目も、細部まで細かい指示が出る中、選手たちは必死に食らいついてプレーしていきました。

コーチから求められたものに対するチャレンジが非常に多く見られます。

練習を重ねていく中で、3対1からバイタルのスペースを作り出す動き出し方では、はじめはミスも多かったものの徐々に成功回数も増え段々と形になるようになってきます。また、2対2からドゥワリダ*を2箇所で同時に行うことで選手がフリーな状態を作り出す練習では、回数をかさねるにつれイメージをしっかりと掴む事ができた選手も多くいました。

それでも、単純なミスでうまく進まない場面や、一旦流れが変わった時の動き直しやオフザボールでのポジションで、頭(思考・視線)や、身体が止まっていることがあり、その際には田畑コーチからも都度声をかけられます。

最終日には、セットプレーやこれまで取り組んだ攻撃守備の確認を行った上でラソアペーゴ北九州にご協力頂きトレーニングマッチを行いました。

関東で行ったクリニックより、各チームの主力メンバーが多く参加している今回では、田畑コーチからも「トレーニング内容をプレーとして見せることもそうだが、「勝ち」にも行く」と選手たちに伝えられ試合に臨みました。

■トレーニングマッチ ランニングタイム 15分×4本 vs ラソアペーゴ北九州
<第1ピリオド>
長廉太郎(アヴェルダージ熊本)

<第2ピリオド>
失点
失点
大田誠人(アヴェルダージ熊本)
失点

<第3ピリオド>
信末悠汰(ドルソーレ行橋)
信末悠汰(ドルソーレ行橋)
失点

<第4ピリオド>
白坂駿斗(エスターテ芦北)
鈴木嘉記(ソーマプライヤ沖縄)
濱津来偉(ドルソーレ行橋)
大田誠人(アヴェルダージ熊本)
失点
鈴木嘉記(ソーマプライヤ沖縄)

2泊3日の活動の中、多くの選手が田畑コーチやゲストプレーヤーの2人の元へ質問に来る姿が多くありました。
短期間ではあったものの、今回の経験を各クラブで生かしさらなる成長に繋げてほしいです。

*ドゥワリダ:2人の選手間で行われるパス交換やワンツーパスフェイクなどの戦術の総称

講師コメント

田畑輝樹 コーチ(JFAナショナルコーチングスタッフ)
九州でビーチサッカークリニックを行いました。
今回のクリニックでは「GK活用」「攻撃」「守備」と3つのテーマを軸にクリニックを行いました。参加選手は各自のチームとは違う戦術や言語、動きやコーチの要求などの違いもあってか、迷いや中々上手く行かない状況もありましたが、求めてることに対して答えようと真剣に取り組んでくれました。
最終日の午後にはラソアペーゴ北九州さんとトレーニングマッチを行いました。試合ではトレーニングでやってきた事を再現する動きや上手く行ったプレーが見られ、短期間での成長を感じる事ができました。
ただ、まだまだ各選手課題が見つかったと思います。このクリニックが少しでもヒントとなりきっかけとなり成長に繋がる事を期待したいと思います。そして、今後もこのような活動を継続的に行っていきたいと思います。

ゲストプレーヤーコメント

赤熊卓弥 選手(ラソアペーゴ北九州)
今回JFA巡回クリニックにゲストプレーヤーとして参加させて頂きました。
最初の挨拶では今後代表選手を目指していってもらう中で日本代表アイデンティティ「覚悟」「責任」「団結」「礼節」「誇り」を今の段階から意識して欲しいという話をされていました。
またクリニックでは攻撃、守備、GKと関わりを大きなキーワードにあげて、その中で細かな戦術を中心に行いました。
僕はゲストプレーヤーとして一緒に練習にしつつ、若い選手に声をかけながら参加させてもらいました。
もちろん選手としてもすごく勉強になる時間でしたが、僕の経験を伝えるという部分でもすごく勉強させて頂きました。
上手く伝えなかったと反省しつつ、またこのような機会があれば、より若い選手に色んな事を伝えれるようにしていきたいと思います。
このクリニックは若い選手の為にたくさんの方が動いてくれているこの環境はすごく恵まれていると思うので、この経験を大事にして今後に生かして欲しいと感じました。
若い選手が成長する事でビーチサッカーの未来も明るくなってくると思うのでがんばってほしいです。
そして若手の成長に負けないように僕もがんばります。
最後にこの素晴らしい活動と環境に関わっているJFA関係者のみなさん。田畑さん、小牧さん、今井さん、ラソアペーゴ北九州のみなさん本当にありがとうございました。

小牧正幸 選手(ヴィアティン三重BS)
今回の選抜合宿では基礎技術の能力が高い選手も多く戦術を理解出来ていた選手が多くいたと感じました。ラソアペーゴとのトレーニングマッチでは、練習してきた内容ができた場面やチャレンジする姿勢が見られ、成功している場面も多々ありました。一方練習をしていない場面になるとコミュニケーションがうまく取れず失点に繋がってしまう場面もありました。
今後実践的なトレーニングや合宿を繰り返し、参加選手が成功体験や失敗体験をし、本番に向けて経験値を上げていく事も大切だと今回ゲストプレーヤーとして参加させてもらった事で感じました。
今回とてもいい環境で合宿ができました。関係者の皆様ありがとうございました。

選手コメント

久保田健生 選手(ドルソーレ行橋)
今回、この素晴らしい場を設けてくださった田畑コーチをはじめ、今井さん、赤熊選手、小牧選手、ありがとうございました。
初めてこのようなクリニックに参加させていただいて、この合宿では僕自身学ぶことの多い3日間になりました。ビーチサッカーの本質を学び、動きの質やタイミングさまざまなことに取り組み、チャレンジすることができました。自分自身ビーチサッカー歴が浅い中で周りの選手に合わせてしまい、自分の特徴が出せなかったことは悔しいです。日本代表に入るということはこのような練習をクオリティ高くこなしていかないといけないのでまだまだ基礎の部分や判断の部分が足りないと感じました。
今回のクリニックで学んだことをチームに還元し、日頃の練習からひとつひとつのプレーにこだわり全てにおいてレベルアップできるように努力していこうと思いました。
日本代表の基準というものをしり、より一層目指したいと感じることができました。
改めて今回このような場を設けてくださった皆様ありがとうございました。

白坂駿斗 選手(エスターテ芦屋)
今回このような環境を作り、3日間協力してくださったJFAの皆様、3日間ご指導していただいた田畑さん、赤熊さん、小牧さん、本当にありがとうございました。
今回初めてこのような場に参加し、自分にとってとても刺激ある3日間でした。
この3日間では、様々な攻守の戦術のトレーニングを中心に行い学ぶことができ自分のプレーを見つめ直す良い機会になりました。
戦術練習では、「止まらない」「動き直し」という言葉が印象に残っています。様々なパターンでの戦術練習で中々上手くいかないこともありましたがとても勉強になりました。
レベルも高く緊張もあり本来の力を出せなく悔しい思いもありますが3日間この環境でプレーできたことがこれからの自分にとってとてもプラスに繋がりました。
この3日間で満足せず、できる部分できない部分も分かったので日々の練習から意識を変え、レベルアップしていきたいと思いました。
改めまして、3日間ご協力してくださった皆様に感謝申し上げます。

太田隆司 選手(ソーマプライヤ沖縄)
今回、JFAが開催するクリニックに参加させていただきました。一日目のミーティングで、この合宿の狙いや、ビーチサッカー日本代表がどのような所なのかなど、トレーニング前に重要な内容を説明していただき、トレーニングに入りました。
僕のポジションはキーパーですが、今回、キーパーが求められる能力は非常に高く、その分とても重要なポジションであるということを強く認識しました。田畑コーチの言葉を借りると、『8~9割がキーパーで決まる。』と言われていた通り、トレーニング内容もキーパーの周囲の認知力、ゴールへ向かう攻撃的な判断、イメージ、そしてそれを実現する技術。と、様々な能力が求められ、難しいと同時に、期待される役割を達成できれば、相手にとっての怖さも数倍になると実感することができました。
また、チャレンジすることを恐れず、要求されていることをとにかくやってみようという気持ちでのぞみました。その結果上手くいかなかったことがとても重要なヒントで、これを日々のトレーニングで改善することや、上達しようと行動することが、今、最も大切なことだと思うので、自分が世界で戦うキーパーになるために努力していきたいと思います。
田畑コーチを中心に、スタッフとして指導していただいた小牧さん、赤熊さんからの助言や実際にプレーでみせていただいた感覚も大切にして、その時のイメージを頭に入れて、自分の成長に繋げていきます。
クリニック開催にあたりJFAのスタッフ、指導していただいた田畑コーチ、小牧さん、赤熊さん、練習場所を提供していただいたラソアペーゴ北九州の皆さん、他にも携わっていただいた方々、本当にありがとうございました。

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