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2018年度フットサル担当審判員研修会を実施
2018年06月05日
2018年度フットサル担当審判員研修会が5月18日(金)~20日(日)の3日間、JFAハウスにて開催され、54名の審判員が参加しました。前週に開催されたフットサル1級インストラクター研修会に続き、スペインから招へいしたPedro Angel Galan Nieto氏(FIFAインストラクター)と松崎康弘氏(FIFAインストラクター)から競技規則の正しい適用に向けた考慮点等テーマにした講義を、またRaymond Olivier氏(JFA審判委員会副委員長/レフェリー戦略経営グループシニアマネジャー)による「共感」を持ったレフェリングについての講義を実施しました。
最終日は各カテゴリーに分かれてディスカッションを行い、非常に有意義な研修会となりました。
受講者コメント
小曽根潮 フットサル1級審判員
今回の研修会で印象に残ったのは「game empathy」という言葉です。言葉で説明するのは少し難しいのですが、empathyは直訳すると「共感」となり、試合の流れを感じたり選手の気持ちを読んだりと審判が試合に臨む際にとても重要な要素であると感じました。sympathy(同情)ではなく、権威の押し付けになってもいけない。行動のさじ加減が非常に難しいのですが、逆にこれを正しく把握することができれば試合のコントロールの大きな助けとなります。これまでの自分の経験を生かし、試合の大局を適切に掴める審判員になりたいと思いました。
また、「第18条はコモンセンス(常識)である」であるというお話はこれまでサッカー・フットサルの両方の現場で何度も聞いてきましたが、今回はそれに加えて「第19条は効果的なコミュニケーションである」という旨のお話を聞きました。サッカーでもAARやVARが導入されはじめていますが、やはりピッチ内の4人の審判と選手のコミュニケーションで試合を運営することの重要性は変わりなく、テクノロジーが活躍しだして久しい世の中ですが、審判が人間に任されている意味や意義を十分に理解して、今後の審判活動につなげていきたいと考えています。
徳永光恵 フットサル1級審判員
この3日間の研修では、私にとってとても内容の濃い、貴重な時間を過ごすことが出来ました。初日に紹介されたスペインのフットサルリーグでは、発足後約30年間で多くのファンが熱狂し、多くの国内メディアも注目するまでに発展を遂げている、ということが紹介されました。ナショナルレベルの大会では大会規模も大きく、チーム数も日本に比べて格段に多く、審判員も約1,000人を要することを知りました。発展の背景には、元々インドアスポーツが人気で、『(サッカーのような)スペースを要さず、室内でできること』、『学校など活動の場が多くあること』が理由に挙げられていました。スペインの人口は日本の約半分にも関わらず、これだけ世界的にレベルの高い人気スポーツになるのは、『フットボール文化』の違いだと感じました。サッカーとフットサルの審判法の大きな違いの一つは、笛を持った審判員が2人居ることです。難しいのはお互いの『競技規則の解釈』ですが、Raymond OLIVIER氏の講義を通じて、担当審判員での『共感力』を共有し、3日間の研修で築いた協力関係を基に、6月2日(土)からの女子リーグ、16日(土)からのFリーグに主審・第2審判が、そして担当する審判員が全員で協力しながら取り組んでいきたいと思います。