ニュース
審判交流プログラム実施報告:イングランドへ審判員と審判指導者を派遣
2023年04月04日
昨年11月に続き、審判員3名と審判指導者1名が3月の約3週間、イングランドでの審判交流プログラムに参加しました。現地での審判経験やトップレフェリー向けのキャンプ参加等を通じ、より楽しめるゲームにするためのゲームマネジメントや審判員が試合中に考慮すべきポイントを学びました。
担当試合
コメント
木村博之 審判員
イングランドとの交流プログラムへの参加は2012年に続き2回目でした。前回と同様に現地で3試合担当する機会があり、日本、AFC(アジアサッカー連盟)、イングランドそれぞれの試合の特徴を確認できる良い機会でした。イングランドではゲームマネジメントに関するフィードバックが多く、判定の一貫した基準だけでなく、時間帯や試合のテンポ、温度、雰囲気も含めたうえで個人のパーソナリティを使いながら、いかに試合を円滑に進めていくかを求められました。試合観戦の機会もあり、担当審判員は上記の点を常に意識しながらレフェリングをしていました。この観点は日本でのレフェリングにも非常に参考になる部分です。今回の経験を生かして良い試合環境を作れるように努力したいと思います。交流プログラムという貴重な機会をいただけたことに感謝申し上げます。
山下良美 審判員
イングランドでは、3つの異なるリーグを担当させていただき、SG1とSGWPG(Select Group Women’s Professional Game)の2つのキャンプにも参加することができ、大変充実した時間を過ごすことができました。機会をくださったPGMOL(Professional Game Match Officials Limited)、JFAの方々には大変感謝いたします。キャンプでは、PGMOLがプレミアリーグの魅力を理解し、それを守るための取り組みやアクションを聞くことがあり、日本の良さ、そして自分自身は審判員として何ができるのかを、改めて考えさせられました。たくさんの試合を現地で見ることができましたが、どの場所も、フィールドと観客席との距離が近く、サポーターの声も選手に直接届き、自分の住む町のクラブを応援するファンとチームとの一体感と試合の迫力を感じました。違った環境の中で、審判員としての活動に新たな視点を得ることができました。今後の活動に生かしていきたいと思います。
笠原寛貴 審判員
約3週間、イングランドで大変有意義な時間を過ごすことができました。プログラムの中でSelect Group 1(English Premier League=EPL担当)とSelect Group 2(English Football League=EFL担当)の研修にも参加させていただき、多くの審判員や指導者の方と交流することができました。また、現地でEPLやEFLの試合を観戦し、イングランドのフットボール文化や観客の熱量の高さ、スタジアムの雰囲気を肌で感じ、改めてフットボールの魅力と素晴らしさを実感しました。これまでの交流プログラムで日本とイングランドが積み上げてきた多くの歴史があり、そこに関わる多くの方々の努力があり、イングランドに行くことができたと思っております。今回の派遣にあたり、ご尽力いただいた多くの関係者の皆さまに感謝申し上げます。ありがとうございました。今回得た経験を今後の審判活動に生かしていきたいと思います。
佐藤隆治 審判マネジャー
イングランドでの研修プログラムには、審判員として3回(2010、2014、2016)、今回は指導者として参加しました。当時、一緒に試合で組みセミナーで共に学んだ審判員たちが現役を退き、コーチとして現役審判員に接している姿を見て多くの刺激を受けると同時に久しぶりの再会に話が弾みました。EPLはシーズン終盤の非常にピリピリした時期であり、セミナーでの緊張感も非常に高いものがありました。一つ一つの判定の精度はもちろんのこと、「いかにゲームをマネジメントするか?」というテーマで審判員自身に考えさせるスタンスを大切にしており、私も始まったばかりの指導者人生に学びの多い機会となりました。
審判交流プログラムは、異なる文化や試合環境での審判経験やトレーニングの機会を相互に提供し、将来のレフェリング向上を目指すとともに、両国間における友好関係の促進を目的としています。