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都道府県サッカー協会取り組み紹介-ビーチサッカーの取り組み(長野県サッカー協会)
2014年12月29日
各都道府県サッカー協会の方針や活動内容を、「シニア」「第1種」「第2種」「第3種」「第4種」「キッズ」「女子」「フットサル」「ビーチサッカー」「審判委員会」「施設委員会(環境整備)」「技術委員会」の12テーマの下、ご紹介します。全国でどのような活動が行われているのか、この機会にぜひご一読ください。
今回はビーチサッカーの取り組みの2回目となります。
※以下の寄稿記事はJFA news 12月号「REGIONAL NEWS」コーナーにも掲載されています。
ビーチサッカーの取り組み~長野県サッカー協会
成田 和彦 長野県サッカー協会審判委員会フットサル・ビーチサッカー部 副部長
「感謝の気持ちを力に」
南アルプスを望む、中央アルプスの麓にある駒ケ根高原。そこに長野県で唯一、ビーチサッカーができる施設「森と水のアウトドア体験広場」があります。
信州ビーチサッカーは2011年7月にここで産声を上げました。これまで「全国ビーチサッカー大会」の予選となる4回の県大会を含め、10回を超えるイベントや大会を開催してきました。今年は北信越大会も開催され、県代表の「信州BSFこまカッパーズ」が準優勝。北信越第2代表として、岡山県で開催された全国大会に出場しました。
長野県には海がありません。ビーチサッカーへの挑戦は、ピッチ探しから始まりました。まもなくビーチバレーで実績のある駒ケ根高原にたどりつきましたが、使用許可をいただくまでには少し時間が必要でした。そしてなんとか環境が整い、「この指とまれ」と叫んだものの、返ってくるのは戸惑いの声。それでも地道に活動を重ねるうちに賛同者が増え、ついに「第1回長野県ビーチサッカー大会」が実現します。
ここで、ビーチサッカー界で起きていたひとつの問題について触れなければなりません。強豪ひしめく地元を離れ、未開の地から全国大会を目指すチームの「越境」問題です。本県の初代王者もそうした越境チームであり、彼らは北信越を勝ち抜いて全国のひのき舞台に立ちました。しかしそういった彼らの方法は多くの非難を浴び、私たちも徒手空拳で始めた挑戦に反省を迫られます。難産の末に実現した自分たちのビーチサッカーが歓迎されないというのは、非常に切ない体験でした。
このように生みの苦しみを味わった信州ビーチサッカーですが、いまや県内外から多くのご支援をいただけるようになりました。県大会にも2年連続で4チームが参加。この実績が地域全体の登録チーム数の底上げにつながり、1枠しかなかった北信越の全国大会出場枠が今年は2になりました。「信州BSFこまカッパーズ」の躍進も、これまで大会に参加した全てのチーム、関わってくださった全ての皆さんのおかげです。
「来た時よりも『美しい』サンドグランドに、広場に、高原にして帰ろう!」 それが信州ビーチサッカーファミリーの合言葉です。ビーチサッカーの魅力は、自然を舞台に裸足で蹴る「素朴さ」にあると思っています。この先もさまざまな試練が待っていると思いますが、海のない県において裸足で蹴られる喜びを感じながら、感謝の気持ちを力に挑戦し続けたいと思います。信州ビーチサッカーをどうぞよろしくお願いします。
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