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国立競技場で天皇杯を掲げるのは初の神戸か、5度目の鹿島か 第99回天皇杯
2019年12月26日
天皇杯 JFA 第99回全日本サッカー選手権大会は、2020年1月1日(水・祝)に決勝が行われます。ヴィッセル神戸(J1)と鹿島アントラーズ(J1)によって、令和初の賜杯が争われます。
令和となって初めてとなる決勝に、フレッシュなチームが出場します。神戸にとって天皇杯での過去最高記録は、2000年度と2017年度のベスト4進出。“3度目の正直”で準決勝を乗り越え、初のファイナル進出を果たしました。もちろん勝てば初優勝で、クラブとしても初めてのタイトル獲得となります。
清水エスパルス(J1)との準決勝で輝いたのが、アンドレス・イニエスタ選手でした。開始13分に先制ゴールを挙げると、1点差に追い上げられていた69分には古橋亨梧選手へラストパスを通して、勝利を引き寄せました。
イニエスタ選手は昨季途中に加入し、この試合でキャプテンマークを巻きました。神戸の他のメンバーを見ても、今季加入の西大伍選手のほか、酒井高徳選手やトーマス・フェルマーレン選手らシーズン途中の加入者も多く先発するなど新陳代謝が進んでいます。清水戦でクロスから田中順也選手のゴールを導いた酒井選手や、好セーブを披露した飯倉大樹選手だけではなく、こちらもシーズン途中に神戸にやって来たトルステン・フィンク監督の下、新しい力が着実にチーム力へと昇華させられているようです。
リーグ戦の終盤も、3連勝で締めくくっています。シーズン最後の試合に向けて、上昇気流に乗っていると見て間違いないでしょう。しかもJ1でのラスト3連勝には、鹿島相手の3-1の勝利も含まれています。
鹿島は天皇杯5度の優勝を誇ります。この決勝をものにすれば、大会歴代単独3位の優勝回数となります。さらには、国内主要タイトルで20冠目を手にするチャンス。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を含めれば21冠目となると同時に、再びそのACLへの来季出場権獲得となり、アジアへの再挑戦が可能となります。
勢いに乗る神戸に対して、鹿島は「最後には必ず勝つ」との自らの哲学を貫くでしょう。準決勝のV・ファーレン長崎(J2)戦でも猛反撃に遭い、シュート数でも上回られながらも、1点差で勝ち切りました。今大会ここ3試合は相手よりシュート数が多かったことはありません。それでも横浜F・マリノス(J1)には4-1、Honda FC(静岡)には1-0、そして長崎にも3-2と勝利をもぎ取ってきました。今季限りで退任する大岩剛監督のラストマッチでも変わらぬ姿勢のまま、その歩みを進めるはずです。
急上昇中のクラブの初優勝か、それとも名門が新たな星をその胸に刻むのか――。シーズン最後にして、新年最初のゲームとなる夢舞台。大きな注目が、この一戦がこけら落としとなる新生・国立競技場のピッチに注がれます。
【1回戦】5月25日(土)、26日(日)
【2回戦】7月3日(水)、10日(水)
【3回戦】8月14日(水)
【ラウンド16(4回戦)】9月18日(水)、25(水)
【準々決勝】10月23日(水)
【準決勝】12月21日(土)
【決勝】2020年1月1日(水・祝)
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