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2020年度 JFAアスレティックトレーナーセミナーをJFAハウスで開催

2020年02月21日

2020年度 JFAアスレティックトレーナーセミナーをJFAハウスで開催

日本サッカー協会(JFA)は、2月9日(日)JFAハウス(東京都文京区)で、2020年度JFAアスレティックトレーナーセミナーを開催し、JFA加盟団体(※)のトレーナー、JFAトレーナー総勢約100名が参加しました。
 
本セミナーは、年に1回、各地域/都道府県協会から推薦された方とJリーグ以外のリーグおよび連盟の方を対象として実施しており、最新の医学的情報を提供し、トレーナーとしての更なるレベルアップの一助としていただくことを目的として開催しています。

本年度は、「アスレティックトレーナーの役割~育成年代の傷害について~」をテーマに、ドクター、アスレティックトレーナーそれぞれの立場から講演を行いました。また、特別講演には、ラグビー日本代表トレーナー井澤秀典氏を迎え「ラグビー日本代表ワールドカップのコンディショニング」と題し、昨年日本で開催されたラグビーワールドカップで大躍進を遂げたラグビー日本代表チームを支えたトレーナーとしての貴重なお話をいただきまた。その後、各カテゴリー毎に分科会を実施し、情報共有や意見交換等が行われ、それぞれが研鑽に励み充実したセミナーとなりました。

講師(敬称略/50音順)

池田浩(JFA医学委員長 順天堂大学医学部)
井澤秀典(ラグビー日本代表トレーナー)
太田原裕幸(2019年 U-17日本代表トレーナー)
立石智彦(JFA医学委員 同愛記念病院)
土肥美智子(JFA医学委員 国立スポーツ科学センターメディカルセンター)
中野江利子(なでしこジャパントレーナー)
檜山里美(JFAアカデミー福島女子トレーナー

スケジュール

10:00~10:05 開会挨拶
10:05~10:20 JFA医学委員会からの報告
10:20~10:50 アンチ・ドーピングについて
10:55~11:55 育成年代の傷害について~ドクターの立場から~
11:55~12:05 スポーツ救命ライセンス講習会の開催手続きについて
12:05~12:15 協賛企業からの御挨拶
12:15~13:15 ~昼食~
13:15~14:15 育成年代の傷害について~アスレティックトレーナーの立場から~
14:15~14:45 世界大会活動報告
(FIFA女子ワールドカップフランス2019、FIFA U-17ワールドカップブラジル2019)
15:00~15:50 特別講演「ラグビー日本代表ワールドカップのコンディショニングについて」
15:50~16:10 休憩(分科会移動)
16:10~17:10 分科会/閉会

※Jリーグのトレーナーを対象としたセミナーは、Jリーグにて別途開催されております。

主催者代表コメント

菊島良介 氏(JFAアスレティックトレーナー)
今回のセミナーテーマはアスレティックトレーナーの役割「育成年代の傷害について」で行われました。JFA医学委員の立石先生とJFAアカデミー福島女子トレーナーの檜山さんにJFAアカデミーでの傷害データや育成年代に多い傷害の情報をお話いただきました。アカデミー女子で収集された成長曲線の分布Typeは典型的な形のものだけではなく、半分以上が非典型的なTypeを示していたと興味深いデータも示されました。お二方ともに多くのデータを開示していただいたことは参加者からもとても好評でした。
一方、分科会では各地域・リーグに分かれ積極的な意見交換がなされていたように感じました。特に各地域でのスポーツ救命セミナー開催に向けて、各方面からの話し合いがされていました。各地域の世話人の方々には中心となって頂き、手を取り合いながら地域を盛り上げて頂きたいと考えております。
最後に、お忙しい中ご講演頂きました先生方には深く御礼申し上げます。また、参加者の皆様、本セミナーの企画・運営に協力してくださったJFAスタッフの方々に感謝いたします。

講師コメント

檜山里美 氏(JFAアカデミー福島女子トレーナー)
今回、「育成年代の傷害について~アスレティックトレーナーの立場から~」というテーマをいただきました。現在、JFAアカデミー福島で実際に行っているOsgood-Schlatter病の早期発見、早期治療の取り組みや、成長曲線を用いた個々の成長の捉え方についての話をさせていただきました。また、育成年代の選手の傷害を未然に防ぎ、かつ健やかに育てるためには、相対的エネルギー不足(relative energy deficiency in sport:RED-S)を防ぐ必要があります。そのためには、利用可能エネルギー(Energy Availability:EA) を確保することが重要です。JFAアカデミー福島では、成長期にある選手に対して傷害や、low EAを防ぐ観点から、トレーニング時間のコントロールや、OFFの日を増やすなどの取り組みを始めております。本講義でご紹介した内容が、今後の育成年代の指導の一助になれば幸いです。

受講者コメント

藤樫和彦 さん(富山第一高等学校)
世界レベルの知見や日本での傷害に対する取り組み、また普段拝聴することができない各カテゴリーのトップレベルの帯同報告、対応をお伺いすることができました。JFAアカデミー福島に限らず、JFAのアンダーカテゴリーのトレーナーの方の取り組みを普段の関わり方も含め、より詳しくお伺いしたいと思いました。分科会では、近隣県とはいえ、ディスカッションをできる機会がなかなかないので、よい繋がりができたことも含めて有意義なセミナーでした。

志小田正人 さん(東北学院大学)
JFAの活動やトピックスについての最新情報を共有させていただくことができ、特別公演については、毎回興味深く、今回もなかなか知り得ない現場のお話でとても印象的でした。育成年代の傷害について(アスレティックトレーナーの立場から)は、今回は女子についてでしたが、男子についてもお聞きしたいと思いました。今後も、サッカーの現場で役立つ、トピックスをどんどんご提供いただけたら幸いです。

杉本結菜 さん(デウソン神戸)
トップレベルのトレーナーによる、トップチームの管理体制や、ジャッジなど、直接現場で行われていることについて伺えて大変興味深い内容でした。分科会(Fリーグ)では、Fリーグ全体のステップアップを考えた意見交換ができた、自身のモチベーションアップとなるセミナーでした。

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