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[復興支援活動] 閖上スポーツ少年団が被災後初めて閖上小学校で練習
2013年09月19日
8月3日(土)、JFA復興支援特任コーチの手倉森 浩氏が閖上(ゆりあげ)スポーツ少年団の練習に参加にしました。
平日の練習場所がない閖上スポーツ少年団が被災後初めて閖上小学校で練習できるか試すことになり、練習の前にガラス片や石拾いを選手・指導者・保護者、ベガルタ仙台市民後援会の方々と行ない、練習を行いました。
手倉森 浩 復興支援特任コーチコメント
閖上スポーツ少年団とは4月に仮設住宅で毎週金曜日行われていた子供会議に参加したことから交流が始まりました。
最初の訪問時に、平日の練習グラウンドがないと聞き、閖上小学校の使用を提案しました。
しかし、閖上地区は避難先の仮設住宅から10㎞離れていることから、4月時点では保護者の方から安心できないという声もあり、賛同が得られませんでした。
8月に入り、監督から使用許可が下りたとの連絡があり、「一度試してみよう」ということで、選手・指導者・保護者の皆でグラウンドのガラス片や石ころ拾いをしてサッカーの練習をしました。子供たちは石ころなどを拾っている時に「早くサッカーしたい」とか、練習が終わっても「もう終わりなの」と言っていました。
今回練習を行ってみて、トイレは仮設であったり、水道の水が出ないため保護者が水を運ばなければならないなど、保護者の方に負担がかかってしまうことから平日での練習は難しいことがわかりました。
平日も練習をさせてあげたいという保護者の想いに反して、送迎・準備の負担が大きい現実を考えると、使用許可が出ても日常的に練習を再開させることの難しさを感じました。
また、保護者の方々にいろいろお話を伺い、震災から2年6ヶ月経った現在でも、生活はまだまだ大変なことが多くあることも理解しました。
閖上スポーツ少年団 保護者 コメント
・津波のあった場所に行きたくない保護者もいます。また、グラウンドはガラス片や釘などがたくさん散乱しているので子供の怪我が心配です。仮設住宅から遠くなったので逆に不便で送迎が大変です。でも子供たちは閖上小学校でも全く気にせず元気にやっていますね。子供の元気さが救いです。
・元居た場所に戻りたいかと言われたら、戻りたくない方もいます。遺体が全て見つかっていない状況で沿岸部をかさ上げ、埋め立てて、その上に住みたいとは思えません。また、新住宅移設が決まってもローンの問題もあるし、高齢者の方はローンをこれから組むのはどうかと思います。
・震災当初の仮設は何かと不便でしたが、その少し後にできた仮設住宅は防寒対策などもあり快適なところもあります。また、物資など頂いても置くところがないのも事実です。中には仮設住宅の外や部屋の中に棚を上手に作って収納している人もいます。
(ベガルタ市民後援会と手倉森復興支援特任コーチ)