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第2回 JFA U-18フットサルタレント育成普及事業②(U-18フットサルトレセン)を夢フィールドで開催
2022年12月19日
今年から立ち上がったJFA U-18フットサルタレント育成普及事業の2回目が12月17日(土)~18日(日)の2日間、高円宮記念JFA夢フィールドにて開催されました。本活動は将来、フットサル日本代表でプレーする可能性を秘めた18歳以下の選手に参加してもらい、フットサル日本代表や年代別代表でプレーする選手のようなトップアスリートの基準(プレー強度やピッチ内外の習慣)の一部分に触れ、今後の選手生活に新しい習慣のヒントを見つけ、所属チームに戻ってからもさらに研鑽してもらうことを目的にしています。活動に際し、今年8月に開催された全日本U-18フットサル選手権の本戦および各地区大会の事前視察を行い、全国から総勢18名の選手が招集されました。前回の1回目(11月に開催)は高校1-2年生が参加したのに対して、今回は高校3年生の選手たちが多く参加しました。参加コーチにはJFAフットサルインストラクターである西野宏太郎コーチと村上哲哉コーチ、GKコーチにはJFAフットサルGKプロジェクトの三浦拓コーチ、そしてフィジカルコーチにはJFAフットサルフィジカルフィットネスプロジェクトより大室龍大コーチが参加しました。フットサル日本代表の高橋健介コーチもプロジェクトリーダーとして選手たちの指導に参加しました。
冒頭のミーティングでは団長の小森隆弘ダイレクター(JFAフットサル育成ダイレクター)が選手たちに本活動の目的を説明し、その上でJFAフットサル委員会が目標として定めている「2036年のFIFAフットサルワールドカップでフットサル日本代表が優勝する」ことを伝え、今回参加している選手たちが同大会開催時には31-32歳であり、チームの核となる可能性が非常に高い年代であり、選手たちが競争力を持って今後プレーしていくことが重要になってくることが伝えられました。その後、村上コーチから2日間のスケジュールと期間中のルールが伝えられ、最後に高橋コーチからはお互いをリスペクトすることを忘れずに、個々の能力を最大限発揮できるよう頑張ってほしいと選手たちに伝え、フットサルアリーナへと移っていきました。
初日のトレーニングは13:30と18:00からそれぞれ2時間弱のセッションとなりました。昼間のセッションでは全選手を対象にフィットネステストからスタートし、その後はボールを使ってライン突破や4人組攻撃戦術、1×1、2×2、3×3の場面を想定したメニューに取り組みました。夕方のセッションではディフェンスの個人技術戦術、現代フットサルのトレンドであるGKを使った攻撃やスモールピッチでのゲームといった、より実践的な内容のメニューを実施しました。全日本選手権ではライバルとして対峙していた選手たちでしたが、限られた時間の中で積極的なコミュニケーションを取り、互いのストロングポイントを理解しながら呼吸を合わせて初日のトレーニングセッションを終えました。その後選手たちはフットサル日本代表も国内トレーニングキャンプの際に使用している施設内のロッカーとバスルームを利用し、翌日の紅白戦に向けたリカバリーを目的に交代浴を行いました。ロッカー内には歴代の各カテゴリーの公式大会優勝時の表彰式の写真が飾ってあり、今年10月に8年ぶりにアジアチャンピオンとなって額に収められたフットサル日本代表の写真を見て、選手たちは代表選手への敬意を示すとともに自身がいつこの写真の中に写れるか思いを馳せていました。夕食時には帯同ドクターより「トップアスリートになるための身体作りを意識した食事」をテーマに五大栄養素をバランスよく摂取する重要性について説明を聞いてから、選手たちはビュッフェ台から食事を取りました。翌日は全体でウォーミングアップを行ってから、2チームに分けて2本の紅白戦を行いました。ここまで過ごしてきた時間は僅かではあるものの、勝利に向けて本気でプレーしベンチでもコミュニケーションを取り続けました。両チームが互いに持ち味を発揮し、最後まで拮抗した試合展開となりました。
最後のミーティングでは、高橋コーチより「強くなるため、よりよくなるための良い習慣を続ける」ことの重要性が再度伝えられました。最後に2日間の活動を見学していたフットサル日本代表の木暮賢一郎監督からも選手たちに激励のメッセージが送られて全プログラムを終えました。
日本サッカー協会では未来のフットサル日本代表選手の発掘や育成活動を継続して実施していきます。
コーチコメント
高橋健介 プロジェクトリーダー(日本サッカー協会)
今年からはじまり、先月に続いて第2回目となるこの事業についてトレーニングの内容を主に担当しました。
日本代表につながるタレントの発掘と育成を目的としていることを踏まえ、参加した選手たちには代表チームが戦う国際レベルでの競争を意識したプレーの強度やチーム戦術、そのベースとなる個人技術・戦術に触れてもらいました。
また、これらの基盤となるトップアスリートとしての生活習慣、思考習慣を特に強く求めました。
異なる背景を持つ選手たちが大きな負荷のかかる非日常の中で、最大限適応しようと努力してくれたと思います。
今回の合宿に参加した選手以外にも優れた才能を持つ選手がたくさんいることは候補選手のリスト作成時からわかっていましたが、その中から選ばれた選手たちを間近でみることで、この世代の選手たちに大きな期待を持つことができました。
この事業を一つのきっかけとして、今回参加していない選手も含め、今後アンダー世代の代表そして日本代表へと階段を登っていく才能が磨かれていくことを期待しています。
ご協力いただいた関係各所の皆さん、ありがとうございました。
村上哲哉 コーチ(JFAフットサルインストラクター/ティードリーム)
未来の日本フットサル界を担う選手たちと、共に充実した時間を過ごせたことを大変嬉しく思います。短期間でしたが、自分がこれまで経験してきたことを、全て還元させていただきました。誰もが憧れ、目標とする日本代表チームで求められる基準を選手たちはこの短期間で意識し、たくさんの刺激を得ることができたと思います。
これから一人一人がどれだけ本気で自分と向き合い、トップを目指していけるか、ここに未来の日本フットサル界がかかっていると思います。素晴らしいポテンシャルを持った選手たちと出会えたことで、自分自身も貴重な経験をさせてもらいました。
短い間でしたが、ありがとうございました。
選手コメント
鎌野憲佑 選手(湘南ベルマーレフットサルクラブロンドリーナU-18)
今回このような素晴らしい活動を行えたこと、この活動に携わってくださった多くの人に感謝します。短い間でしたが、とても濃い時間を過ごせました。普段は相手チームであるレベルの高い選手と共にフットサルを行えたことや一人一人ストロングポイントを持っている選手と対戦できたことは自分自身の成長に繋がったと思います。また、チームスタッフの方々に丁寧に指導していただき自身の課題が明確になりました。
この活動で得たものを所属クラブに持ち帰り還元できるよう、自分に厳しく感謝の気持ちを忘れずにさらなる高みを目指して頑張りたいと思います。
鈴木大輝 選手(聖和学園高)
今回このような活動に呼んでいただきとても嬉しく思います。初日に日本代表で求められている姿勢を理解してから、トレーニングが始まりました。同世代のトップ選手とやる中で求められているプレーを細かく教えていただき、自分のプレーの幅を広げることが出来た2日間でした。また、通用しなかったことなど課題が多く見つかったのでチームに帰っても、この環境で感じ取ったことなどを忘れずに、練習に励み日本代表に選ばれるように頑張っていきたいと思いました。
三宅悠斗 選手(藤井学園寒川高)
今回このような活動に参加させていただいたことにまずは感謝したいと思います。フットサルはまだ経験も浅く初めはついていくのも大変で、サッカーとは動きも違い、守備の場面でとても苦戦しました。でもその際、仲間のアドバイスやスタッフの指導もあり少しずつ理解することができました。
このような機会に参加するのは1人の力だけでは実現できなかったことですし、たくさんの人の支えがあったからだと思うので、親や高校のスタッフ、JFAの関係者のみなさんへ感謝したいと思います。過信せず自らのチームに戻って責任感を持って行動します。まだまだ未熟ですが、これからフットサルを盛り上げていけるような選手になれるように努力し成長をし続けていきたいと思います。
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