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2019年度 JFA SMCサテライト講座 半期を終えて
2019年12月13日
2019年度のSMCサテライト講座は、8月の熊本県を皮切りにすでに8都府県にて開催が行われています。
講座は、10代から60代の方まで幅広い年齢層に受講いただき、またサッカーに関わる方からそうでない方までさまざまな立場の方が全国各地で受講されています。
今回は、そのSMCサテライト講座を講師として、またダイレクターとして支えている坂口淳氏に今年度の講座の印象について伺いました。
2019年度半期を終えて、今年の講座の印象についてお聞かせください。
今年も各都府県で、いろいろな立場でサッカーやスポーツに関わる方々に受講していただいています。多様な受講生一人一人が紡ぐ物語は、それはまだ荒削りな夢レベルの話であったり、すぐに実行可能な課題解決型または尖ったコンセプトのプランだったりします。熱量は高いがすべきことがぼんやりしていた方が3日間でやるべきことがはっきりする。そんな時間を受講生のみなさんで共有しています。今年はサッカーを単に「強い・弱い」「上手い・下手」という指標以外で考えられる方、より豊かな「スポーツの在り方」を考えられる方が増えてきたように感じます。
マネジメント講座に対して非常に難しい内容をイメージする方もいるかと思います。SMCサテライト講座の特徴について教えて下さい。
題材は身近な「自分のこと」か「自分のクラブや地域のこと」です。その少し先の未来を描くことを通じて、モノゴトの見方や考え方、考えのアウトプット、グループでの対話や議論、アイデア出しなどの話し合い、地域や社会の潮流などごく基礎的なマネジメントのスキルや知識を楽しく実践しながら学びます。クラブ運営はもとより職場や地域コミュニティなど暮らしの中でも活かせます。3日間でぼんやりしていた未来像が明確になって具体的な行動計画が手元に残り、同じ志を持った仲間ができる楽しい時間です。
講座にはさまざまな年齢や立場の方が受講されていますが、どのような目的を持って受講されているのか、また受講前後での印象をお聞かせください。
受講生は老若男女、属性も立場も関わり方も様々です。クラブやチームをいかに良い場にするか、これからの自身のキャリアをクラブや社会にどう役立てていくか、どうしたら地域社会や暮らしを楽しく持続可能なものにできるか、受講目的も描く未来像も多様です。育成年代のクラブ、部活動、社会人、シニア、女子など属性や背景も様々ですが、ここ1〜2年の傾向として、障がい者サッカー、子どもへの福祉など「福祉×スポーツ」を切り口にしている方が1割くらい参加されていて社会の変化を感じています。
ほとんどの受講生が受講後の感想で「ぼんやり考えていた未来像が明確になった」「やるべきことがはっきりした」「確信が持てなかったことに自信が持てた」「自分がやる覚悟が持てた」と言って頂いています。
これから受講される方に一言お願いいたします。
「マネジメント講座」というと「自分はマネジャーじゃないから」と敬遠されてしまう方も多いかもしれません。また、内容もハードな座学や認定試験などを想像されていて、趣味のサッカーでそこまではと尻込みされる方もいるかと思います。実際にはそのような孤独で苦しいことはなく、ひとりでじっくり考える時間と仲間と楽しく実践の時間を繰り返しこなすうちに、3日間があっという間に終わります。関わるクラブの活動や、地域の暮らしをスポーツで少し良くする、楽しく持続可能なものにしていくためのきっかけづくりと捉えて頂けると良いと思っています。たとえ今、マネジャーという立場でなくてもあらゆる立場の方に受講して頂きたいですし、もちろん本格的なプロ志向の方であってもその入門編としても十分な内容となっています。