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「第13回フットボールカンファレンス」が開会
2023年01月15日
「第13回フットボールカンファレンス」が1月14日(土)に開会しました。今回は神奈川県・パシフィコ横浜での集合研修とオンライン研修のハイブリッド形式で2日にわたって開催されます。
フットボールカンファレンスは日本サッカー協会(JFA)の指導者ライセンスを保有する全国の指導者たちを対象とし、1998年に第1回を開催。2001年の第2回目以降は2年に一度、開催されています。JFAの取り組みや日本のサッカーの方向性を共有するほか、海外から講師を招き、日本の指導者が世界のサッカーのトレンドや各国の取り組みを知る機会となっています。
第13回を迎えた今回は、全国からおよそ500名の指導者が神奈川県に集結。オンラインでも約1000名が参加しました。FIFAワールドカップカタール2022の終了直後の開催ということもあって「FIFAワールドカップカタール2022 テクニカルレポート」をテーマにさまざまな角度からの分析やレポートが提供されました。
オープニングでは田嶋幸三JFA会長が開会の挨拶をしました。田嶋会長は「私たちは歴史を、過去をリスペクトしています。だからこそ未来を見ることができると思っています。このフットボールカンファレンスも13回目を迎えました。ここまで継続してきたことが代表チームの成果にもつながっていると思います」と継続の重要性を強調し、「『サッカーで、スポーツで幸せな国、幸せな世界をつくっていきたい』をスローガンとし、子どもたちが笑顔でいられる世界にしていきたいと思っています」と語りました。
「JFA ワールドカップTSG報告」では、木村康彦JFA指導者養成サブダイレクターから大会全体の得点シーンや攻撃パターン、守備戦術、全体的な傾向などの分析レポートがなされた後、SAMURAI BLUE(日本代表)の森保一監督、反町康治技術委員長も登壇してカタール大会における日本代表の振り返りが行われました。
大会に向けてどのような形で準備を進めたのか、試合ではどのような成果が出たのかについて、データや映像を交えて紹介。本大会出場前にキャンプ地を確定させていたことや、メディカルスタッフ、データ分析担当のテクニカルスタッフを増員したこと、ドローンや映像モニター付きカートを導入したことなどが反町技術委員長から紹介され、森保監督も万全のサポート体制について「メディカルスタッフ増員のおかげで、けが人が出てもリカバーさせて戦力として復帰できましたし、テクニカルスタッフがデータをより広く、深く収集してくれたことで、客観と主観を照らし合わせながらトレーニングできました。スタッフを増員していただいたおかげでいい準備ができました」と謝意を伝えました。
また、グループステージ最終節のスペイン戦からラウンド16のクロアチア戦までチームとしてどのような準備を進めたかの詳細や、初戦のドイツ戦で戦術変更に踏み切った経緯なども語られ、最後は森保監督が次のように呼び掛けました。
「これまで日本サッカーが積み上げてきた力を生かしつつ、2026年大会に向けて、まずはアジア予選をしっかり勝ち抜いていくことを考えながら、さらにブラッシュアップ、レベルアップしたいと思っています。また、今大会では日本サッカーが世界と戦えることを、指導者の皆さん、サッカーファミリーの皆さんと共有できたと思います。ここに参加してくださっている指導者の方々と、今後の日本サッカーを、より高い目標を見ながら一緒につくっていきたいと思っていますので、これからも応援、そして共闘よろしくお願いします」
その後はアンディ・ロクスブルグAFCテクニカルダイレクターが「AFC ワールドカップTSG報告」でアジア各国のカタール大会を総括し、オランダ代表のGKコーチを務めたフランス・フック氏は「ワールドカップの舞台裏」と題してオランダ代表の選手選考や大会に向けての準備の裏側を解説しました。また、ドイツサッカー連盟から参加したスポーツダイレクターのジョティ・シャツィオレックス氏と育成ダイレクターのギド・シュトライヒスビア氏は、カタール大会での成功のカギは「個のクオリティ」「バランス」「優位性」にあったと分析しました。
初日最後のプログラムは「ワールドフットボールフォーラム」。ロフスブルグ氏、フック氏に加えて元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が登壇し、アーセン・ベンゲル氏とユルゲン・クリンスマン氏もオンラインで参加し、カタール大会で成功と失敗の違いを生み出したものや技術面・戦術面におけるトレンド、印象に残った指揮官などについて語り合いました。
カンファレンス初日はカタール大会について充実した内容で振り返りました。15日(日)の2日目は今年、開催されるFIFA女子ワールドカップや日本サッカーの未来についてのセッションが行われる予定です。
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