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名古屋と立川が決勝進出を決める JFA 第29回全日本フットサル選手権大会準決勝

2024年03月03日

名古屋と立川が決勝進出を決める JFA 第29回全日本フットサル選手権大会準決勝

JFA 第29回全日本フットサル選手権大会は3月2日(土)、準決勝の2試合を駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場で行い、名古屋オーシャンズ(F1リーグ/愛知)と立川アスレティックFC(F1リーグ/東京)が決勝進出を決めました。

準決勝の第1試合では、名古屋とバルドラール浦安(F1リーグ/千葉)が対戦しました。この2チームは、2023-2024シーズン初めのオーシャンカップの決勝でも対戦しており、そのときは名古屋が5-1と大差をつけて勝利していました。

立ち上がりから両チームがチャンスをつくるなか、第1ピリオド4分に名古屋はキックインからの攻撃で鬼塚祥慶選手が鋭いシュートをゴールに決めて、幸先良く先制しました。負傷者も多く、特にフィクソの選手が不足している名古屋は、その後も浦安のプレスを破ってチャンスをつくりましたが、浦安のGKピレス イゴール選手が立ちはだかりました。第1ピリオドはこのまま1-0と名古屋がリードして終わります。

第2ピリオドに入ると浦安がチャンスを増やしていきます。しかし、空涼介選手や大島旺洋選手がチャンスで決め切れずに追いつくことができません。逆に名古屋は第2ピリオド9分に中盤でボールを奪って速攻を仕掛けると、金澤空選手の折り返しがオウンゴールを誘発して、リードを2点に広げます。浦安もこの直後に東出脩椰選手が1点を返しますが、しっかりと守りを固める名古屋から同点ゴールを挙げることができません。押し込まれていた名古屋ですが、第2ピリオド13分にはCKからダルラン選手が強烈なシュートを突き刺して、再びリードを2点としました。

残り時間が6分を切り、浦安はパワープレーを仕掛けましたが、最後まで名古屋の守備を崩せずにタイムアップ。2019年大会以来の優勝を目指す名古屋が、3-1で勝利して決勝進出を決めました。

ペスカドーラ町田(F1リーグ/東京)と立川の東京対決となった準決勝第2試合は、前日の準々決勝を延長戦まで戦った立川のコンディションが不安視されていました。しかし、ふたを開けてみると「昨日の試合より全員が走れていた」と、比嘉リカルド監督が胸を張る走力を見せ、今シーズンのF1で2位と躍進した町田を苦しめました。

第1ピリオド15分のCKからの攻撃で立川は皆本晃選手がシュートを放つと、GKがはじいたボールに菅谷知寿選手が、いち早く反応します。前日の大阪戦で失点につながるパスミスをして「明日はみんなに借りを返したい」と語っていた菅谷選手が先制ゴールを決め、立川が優位に立ちます。先制された町田も反撃に転じますが、立川の守護神GK檜山昇吾選手が立ちはだかります。立川も追加点は挙げられないまま、1点差のままでハーフタイムを迎えました。

第2ピリオドの立ち上がり、立川は疲労の色が見えて町田に押し込まれます。しかし、ここでもGK檜山選手が獅子奮迅の活躍を見せて、ゴールを許しません。守護神の奮闘もあり、難しい時間帯を耐えた立川は徐々に流れを引き戻します。第2ピリオド7分を過ぎたあたりからは、新井裕生選手が立て続けに決定機でシュートを打ちますが決め切ることができませんでした。

町田は残り7分を切ったところで、GKジオヴァンニ選手を投入。流れのなかでジオヴァンニ選手を含めたピッチ上の5人全員で攻めてゴールを目指しますが、第2ピリオド16分にはゴール前でミスが起き、菅谷選手に2点目のゴールを許してしまいます。2点差をつけられた町田はパワープレーを仕掛けましたが、逆に無人のゴールに中村充選手にロングシュートを決められてしまいます。町田の育成組織出身の菅谷選手と中村選手のゴールで3-0と勝利した立川が、2大会ぶりの決勝進出を果たしました。

決勝のカードとなった名古屋対立川は、立川が立川・府中アスレティックFCとして戦った最後の公式戦となった2大会前と同一の組み合わせです。このとき、優勝を逃した名古屋はフエンテス監督の下で、一度も全日本フットサル選手権大会のタイトルを獲れていません。F1では7連覇と圧倒的な強さを見せている名古屋がシーズン3冠を成し遂げるのか、立川が「立川アスレティックFC」としての初タイトルを獲得するのか。注目の決勝戦は3月3日(日)13時にキックオフを迎えます。

選手コメント

ダルラン 選手(名古屋オーシャンズ)
連日試合をする機会はなかなかないですし、特に日本のフットサルはフィジカル能力がすごく高いレベルにあります。加えて、相手には若い選手が多くいるので、非常に難しく厳しい試合になりました。それでも全員でしっかりとコントロールして勝つことができたので、決勝戦に向けて良い準備ができたと思います。明日の試合が名古屋での最後の試合になりますが、このチームでプレーする機会をもらえて本当にうれしかったので、最高の形で終われるように明日の決勝では全力を尽くします。

加藤竜馬 選手(バルドラール浦安)
本当にチームに感謝しかありません。九州ラウンド(1、2回戦)から勝ち上がり、こうしてプレーする場をチームがつくってくれたのはありがたいことです。最後に浦安のサポーターの方々の前でプレーできたのは、良かったです。負けてしまいましたが、オーシャンカップ決勝のときからのチームの成長は示せたと思います。練習中に半月板を負傷して今日も注射を2本打った状態でしたが、シュートを打つと痛みが激しかったですね。チームの浮き沈みを見てきましたが、育成が本当にしっかりしてきたと感じているので、今後にも期待をしています。

伊藤圭汰 選手(ペスカドーラ町田)
点が取れなかったことが悔しかったですし、3失点したら負けてしまうチームだと思うので、失点ももっと減らさなければいけません。点を取るというのはチームにとっても、僕にとっても課題です。相手が昨日延長までやったという意識がどこかにあって、少し合わせてしまったかもしれません。相手の方がきついのは確かだったので、そこで相手を上回らないといけませんでした。今季はメンタル面で成長しましたが、失点しても崩れないチーム、失点しても2点、3点取れるチームにならないと優勝はできないと感じています。

菅谷知寿 選手(立川アスレティックFC)
古巣との対決だから燃えていたわけではありませんが、昨日、自分がチームを窮地に立たせてしまったので、今日はしっかり結果を残せて勢いづけることができて良かったです。久しぶりに完封することができましたが、失点するときは自分たちのズレやマークミスが多かったので、今日しっかり守り切れたのは大きかったです。これだけ走れるのは、練習から手を抜く選手がいないですし、日頃の積み重ねが大きいと思います。明日が一番大事なので、全て出し切りたいと思います。

大会日程:2024年2月24日(土)~3月3日(日)
会場:愛知県/名古屋金城ふ頭アリーナ、大阪府/岸和田市総合体育館、兵庫県/グリーンアリーナ神戸、福岡県/久留米アリーナ、東京都/駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場
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