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アルゼンチンサッカー協会 フリオ・グロンドーナ会長が死去 日本サッカー協会 大仁会長、川淵最高顧問、小倉名誉会長よりお悔やみ
2014年07月31日
アルゼンチンサッカー協会(AFA)の会長で国際サッカー連盟(FIFA)の副会長を務めるフリオ・グロンドーナ氏(82歳)が7月30日、ブエノスアイレス市内の病院で死去しました。
グロンドーナ会長は1956年、アルセナルFCを設立し、翌年にはインデペンディエンテの会長に就任。AFAの会長には1979年に就き、以降、35年間にわたってアルゼンチンサッカーのトップを務めました。
同氏の訃報に接し、日本サッカー協会 大仁邦彌会長、川淵三郎最高顧問、小倉純二名誉会長が以下の通り、哀悼の意を表しています。
大仁邦彌会長
アルゼンチンサッカー協会(AFA)との交流はどの協会よりも長く、FIFAワールドカップ招致をはじめ、様々なところでお世話になってきた。2020年のオリンピック招致には多大なるご支援をいただき、それが東京開催決定の大きな力になった。昨年9月、アルゼンチンのブエノスアイレスで開催された国際オリンピック委員会(IOC)総会の際に、AFAとの友好記念行事がAFAトレーニングセンターで開催された。式典の後、グロンドーナ会長に施設を案内していただいた。大きな体に満面の笑みを浮かべながら説明してくださる会長の話を聞きながら、JFAも早く自前のトレーニングセンターを持ちたいと気持ちを新たにした。
昨シーズンのコパ・トタル・スダメリカーナをアルゼンチンのラヌスが制し、来月行われるスルガ銀行チャンピオンシップで柏レイソルと対戦する。再びグロンドーナ会長とお会いできると楽しみにしていただけに、突然の訃報に言葉もない。
心からお悔やみ申し上げます。
川淵三郎最高顧問
南米の各国協会とJFAとは長きにわたり良い関係を築いていきた。特に印象に残っているのが、1996年2月にマルデルプラタ(アルゼンチン)で行われたアトランタオリンピック南米予選に合わせて2002FIFAワールドカップの招致活動に赴いたときのこと、南米サッカー連盟のニコラス・レオス会長をはじめ、グロンドーナ会長ら各国協会の幹部が集まった夕食会で、「南米の3票は日本を支持する」と、レストランのナプキンに血判状がわりにサインしてくれた。そのナプキンは大切にしまってある。
2022年のFIFAワールドカップ招致の際も僕が南米を歴訪して支援をお願いしたのだが、そのとき、スペイン語を丸暗記してグロンドーナ会長に支援をお願いしたところ、僕のスペイン語にものすごく驚かれた。そのときの表情が忘れられない。JFAとAFAが長い間、良い関係を築いてこられたのはグロンドーナ会長のお陰。心からの感謝とともに、哀悼の意を表します。
小倉純二名誉会長
グロンドーナ会長が1979年にAFAの会長になったときの初仕事が、日本で行われたFIFAワールドユース・トーナメントだった。グロンドーナ会長はそれをことあるごとにサッカー関係者に話し、日本びいきであることを表明していた。2002年のFIFAワールドカップ招致の際も、日本を支持してくださり、そのお陰で日本の国民がワールドカップの素晴らしさを体感し、各地で国際交流の輪が広がった。
2002年に私がFIFAの理事になってからも、経験豊富なグロンドーナ会長に色々教えていただいた。ともに働けたことを誇りに思う。心からご冥福をお祈りします。