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ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」賛同発表会を実施

2019年06月14日

ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」賛同発表会を実施

公益財団法人日本サッカー協会(以下、JFA)は、ユニセフ(国連児童基金)と日本ユニセフ協会が2018年11月に発表した「子どもの権利とスポーツの原則」に賛同することとし、6月13日(木)に発表会を行いました。
JFAでは、同原則を一部参考にして作成した「サッカーファミリー安全保護宣言」を2019年5月に発表しており、暴力・暴言の根絶、指導者の適正な配置、医学的なサポート、暑熱環境下でのサッカー活動の在り方など様々な角度から子ども達、そしてサッカーファミリー全員が安心・安全にサッカーを楽しめるための環境整備を進めていきます。

ユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」

出席者コメント

早水研 公益財団法人日本ユニセフ協会専務理事
昨年11月20日、ユニセフと日本ユニセフ協会は、スポーツが、真に子どもの健やかな成長と豊かな人生を支えるものとなることを願って、「子どもの権利とスポーツの原則」を発表いたしました。発表の際には、スポーツ庁の鈴木長官より、この「原則」がスポーツ基本法とその理念を共有するものとのお言葉をいただきました。また、日本スポーツ協会、日本障がい者スポーツ協会、日本オリンピック委員会、日本パラリンピック委員会などの皆さまにもご同席・ご賛同をいただきました。この度、中央競技団体として初めて、日本サッカー協会にこの「原則」にご賛同いただき、このような形でご一緒に発表できますことを、大変うれしく思っております。
スポーツは、年齢や性別、生まれた場所、障がいの有無等に関わらず、すべての子どもの成長を促す大きな力を持っています。ユニセフは、スポーツの力を、被災地での子どもの心のケアや、和解と平和のための活動、など、様々な場で活かして参りました。しかしながら近年、世界的に、暴力的な指導や子どもの心身への過度な負担など、スポーツが子どもたちに負の影響を与えるような問題があることもわかってきました。そのような中、スポーツが本来持っている価値をあらためて共有したいとの思いで、スポーツに関わるすべてのおとなが協力して、子どもたちの権利を守っていくための行動指針として、この原則」を作成しました。
日本サッカー協会におかれては、この原則に賛同されるとともに「サッカーファミリー安全保護宣言」という形で、サッカー界において、具体的にどのように取り組まれるのかを示していただきました。大変心強く思っております。サッカー界にならって、他の競技にも、このような輪が広がっていくことを期待しております。私どももそのために、取り組みを続けていきたいと思っております。

田嶋幸三 JFA会長
日本サッカー協会は、ユニセフの「子どもの権利とスポーツの原則」に賛同し、この権利と原則を基に「サッカーファミリー安全保護宣言」を策定しました。これまでJFAは暴力・暴言の根絶に向けて様々な取り組みを進めてきました。しかし、残念ながら指導現場での違反行為は一向になくなる傾向にありません。つまり、子どもたちが伸び伸びサッカーをプレーする機会やスポーツを楽しむ権利を奪っている状況がまだあるということです。
われわれは、子どもたちが好きなサッカーを心から楽しみ、生涯を通じてサッカーに関わっていけるよう、体罰や暴言といった問題にゼロ・トレランスの姿勢で臨むこととしました。具体的には、懲罰規程の改正や指導者の資質向上のための再教育、指導者メンター制度の構築など、多角的なアプローチでその根絶を図るとともに、医科学的な見地に立った選手のサポートや暑熱環境下での活動の在り方、子どもたちが自らの望む環境でプレーできるための配慮など、サッカーファミリーが安全に安心してサッカーに打ち込める環境を広げるための条項が盛り込まれています。
日本サッカー協会は国連グローバル・コンパクトに登録する一員として、SDGsの活動やこのユニセフの「子どもの権利とスポーツの原則」に沿った取り組みを推進していくとともに、サッカー活動が子どもの健やかな成長や地域社会の発展につながっているということを多くのサッカーファミリーが認識し、誇りを持って活動してもらえるような土壌をつくっていきたいと考えています。
この取り組みが、より良いサッカー環境を広げるとともに、子どもたちの権利を守り、子どもたちを取り巻く様々な問題の解決に少しでもコミットできればと願っております。

関塚隆 JFA技術委員長
2016年12月に日本ユニセフ協会大使に就任した長谷部誠選手は、2006年にSAMURAI BLUE(日本代表)に選出されてから約12年半にわたる日本代表の活動の中で、仲間やスタッフ、ファン・サポーターのみなさんへの感謝の気持ちを決して忘れたことはなく、常にプロのサッカー選手として、一人の人間として、全力で取り組んできました。その真摯な姿は、今も鮮明に思い出されます。長谷部選手だけでなく「自分にできることで社会に貢献していこう」と考える選手が増え、その視線の先は、サッカー界にとどまらず広く社会に向けられています。
「子どもの権利とスポーツの原則」は、スポーツが子どもの健全な成長を支え、子どもの権利の保障につながる社会になるよう、スポーツに関わる全ての人が協力して取り組むきっかけになればという願いが込められています。われわれ指導者は、経験値だけに頼るのではなく、常に最新の専門知識を学び、選手たちの技術的、身体的、精神的な成長をサポートすること、そして、子どもたちの無限の可能性に思いをはせ、その夢に寄り添い、彼らが未来をひらいていくことを応援するという重要な責任を負っていると思っています。
次世代を担う大切な存在である子どもたちが、楽しく、安全に安心してサッカーに打ち込めるよう、「JFAサッカーファミリー安全保護宣言」を推進し、サッカーを通じて「子どもの権利とスポーツの原則」に即して行動していきたいと考えています。

長谷部誠大使からのメッセージ~JFAによるユニセフ「子どもの権利とスポーツの原則」賛同に寄せて /日本ユニセフ協会

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