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2022年、次の100年に向けて ~【コラム】 田嶋幸三の「フットボールがつなぐもの」vol.16~
2022年01月01日
皆さん、明けましておめでとうございます。遂にワールドカップイヤーが幕を明けました。
FIFAワールドカップカタール2022出場を懸けたアジア最終予選(Road to Qatar)は昨年9月に始まり、各チームが6試合を終えた今、SAMURAI BLUE(日本代表)はグループ2位につけています。
森保監督率いるSAMURAI BLUEは1月16日から始動し、同21日、ワールドカップ出場権獲得の重要な試金石となるウズベキスタン代表とのキリンチャレンジカップ2022を経て、同27日(木)に最終予選の中国戦、2月1日(火)には同サウジアラビア戦に臨みます(いずれも埼玉スタジアム2002)。
新型コロナウイルスの新たな変異株が出現するなどまだ予断を許さない状況にはありますが、日本サッカー協会(JFA)は「感染防止安全計画」を策定し、ルールを順守することを前提に埼玉県に対して収容率100%での開催を申請。中国戦とサウジアラビア戦は人数を制限せずに開催する予定です。
21日のキリンチャレンジカップを含め、ホームで行う日本代表戦としては実に2年ぶりに大勢のお客さまをお迎えします。選手らは高揚感に包まれながら、それぞれの持ち味と持てる力を存分に発揮し、ワールドカップ行きの切符を手繰り寄せてくれるでしょう。応援してくれる全国のファン・サポーターの応援を力に変えて勝ち星を重ねていきたいと思います。
SAMURAI BLUEは1月、2月の最終予選を戦った後、3月24日(木)にオーストラリア代表とのアウェイ戦に、同29日(火)にはホームのベトナム戦に臨みます。戦いはし烈を極めるでしょうが、何としてもワールドカップ出場を果たし、そこでベスト8以上の成績を挙げたいと考えています。
7月には、EAFF E-1選手権が開催され、なでしこジャパン(日本女子代表)と共に出場します。Jリーグに所属する選手らにとって国際経験を積める絶好の場。ワールドカップ本大会に向けてチーム内の競争も激しくなっていくはずです。
2024年のパリオリンピックに向けた準備もスタートします。U-21日本代表は5月にAFC U23アジアカップウズベキスタン2022を戦った後、9月からなでしこジャパンと共にアジア競技大会に出場。大岩剛新監督がその豊富な経験を生かして若い選手たちの能力を存分に引き上げてくれるはずです。U-19とU-16世代の日本代表も秋にAFCアジアカップ予選を控えており、冨樫剛一監督、森山佳郎監督の手腕に期待がかかります。
なでしこジャパンは1月20日(木)から、FIFA女子ワールドカップオーストラリア・ニュージーランド2023の予選を兼ねたAFC女子アジアカップに出場します。池田太監督の下、並み居る強豪を制してワールドカップに導いてくれると信じています。女子のU-20、U-17代表もそれぞれコスタリカ、インドで行われるワールドカップを控えています。フットサルも男女共に新監督を迎え、再び世界を目指す挑戦が始まりました。
各カテゴリー代表が成長して力をつけ、次の世代との融合を図りながら、世界最高峰の舞台へと歩みを進められるよう、JFAとして、最大限のサポートをしてまいります。
12月19日に国立競技場で開催された天皇杯 JFA 第101回全日本サッカー選手権大会決勝は、新型コロナウイルス流行後、国内の主要スポーツ行事では最多となる5万7,785人の観客を迎えて行われました。優勝に懸けるサポーターたちの熱い応援は見事なものでした。
101回目となる同大会には2,299のチームが参加し、各地で熱戦を繰り広げてきました。その激戦を勝ち抜き、決勝の舞台に進出したのは大分トリニータと浦和レッズ。浦和は、3大会ぶりの決勝進出でした。
九州勢の決勝進出は1965年の第45回大会の八幡製鉄以来56大会ぶりで、Jクラブでは初めて。大分県、そして九州の皆さんもこの熱戦を見守ったのではないでしょうか。前半、大分は押し込まれる戦いが続いたものの、後半終了間際に同点に追いつくスリリングな展開に。ピッチもスタンドもヒートアップしますが、アディショナルタイムに槙野智章選手が放ったヘディングシュートが決勝点となり、浦和が頂点に立ちました。槙野選手の、サッカーに対する情熱が表れた決勝弾だったと思います。まさにスポーツは筋書きのないドラマ。両チームの健闘を心からたたえたいと思います。
浦和は、前身の三菱重工時代を含め、慶応BRBの歴代最多に並ぶ通算8度目の栄冠です。リカルド・ロドリゲス監督の下、チームだけでなく、クラブ、サポーター、そしてホームタウンの皆さんが一丸となって成し遂げた優勝だと思います。また、今季で引退する阿部勇樹選手のこれまでの功績に心から感謝します。今後はサッカー選手として培ってきたその実績と経験を日本のサッカーの発展のために還元して欲しいと願っています。
準優勝の大分は、川崎フロンターレとの準決勝に続き、粘り強く戦ったと思います。来季はJ2リーグでの戦いとなりますが、天皇杯決勝の舞台まで勝ち上がってきた底力を維持し、J2リーグをもう一段高いレベルに引き上げてくれるものと期待しています。
一昨年から続くコロナ禍は収束の兆しが見えず、オミクロン株の出現など予断を許さない状況です。しかし、JFAは今後も「感染防止安全計画」と「JFA サッカー活動の再開に向けたガイドライン」に則り、また、この2年間の経験で得た知見を生かして安全・安心のサッカー活動を行ってまいります。
また、大会や試合の開催にあたっては、多くの皆さまがスタジアムで観戦できるように努めてまいりますので、引き続き、感染対策の徹底にご理解、ご協力いただきますようお願いします。
※2022年の会長メッセージはこちら
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