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2017年度 第1回女性指導者スキルアップ研修会を熊本県で開催
2017年04月12日
2017年度の第1回女性指導者スキルアップ研修会を、4月7日(金)から9日(日)にかけて熊本県で開催しました。本研修会はJFA公認指導者の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象として昨年から開始したものです。今回は、なでしこジャパンの国際親善試合「キリンチャレンジカップ2017 ~熊本地震復興支援マッチ がんばるばい熊本~」に関連した「女子サッカーレガシープログラム in 熊本」の一環として位置づけられ、九州各県や海外から9名が参加しました。
初日はガイダンス後に、「プレーの分析とプランニング」、「コーチング法」の講義を行いました。その後、アルガルベカップ2017のなでしこジャパン対オランダの試合映像を見ながら、グループごとにゲーム分析を行い、翌日からの指導実践に向けてトレーニングメニューを考えました。
2日目はあいにくの雨の中、地元の高校生や大学生を選手として指導実践がスタート。実践後は、オーガナイズやコーチングについて、インストラクターや他受講者とのディスカッションを繰り返しました。JFAテクニカルスタディグループによるFIFA U-17女子ワールドカップヨルダン2016の分析報告や指導実践の振り返りも行い、最後は翌日に向けた指導計画案を練り直しました。
最終日は、高校生を選手役に、ゲームで締めくくる指導実践を行いました。大野真インストラクターから「いいプレーがあったら褒めることが大事。何が良かったのか具体的に褒めてあげること」とアドバイスが送られ、受講者は3回目となった最後の指導実践に取り組みました。
女性指導者スキルアップ研修会は、今年度だけで計4回(第2回:7月14日(金)~16日(日)、第3回:9月1日(金)~3日(日)、第4回:11月17日(金)~19日(日))の開催を予定しています。
インストラクターコメント
利光ちはる ナショナルトレセンコーチ(女子、九州担当)/カティオーラフットボールクラブ
3回の指導実践を重ねるごとに、参加者の「褒める回数」や「コーチングの声量」が上がっていきました。ライセンス保持の有無に関わらず、「目の前の選手たちをうまくする」ために、「サッカーの原理原則」と「サッカーの本質」からのコーチングを築き上げることができたと思います。研修会開催のために、2日間選手役としてご協力いただいた地元高校生や会場確保に尽力いただいた熊本県サッカー協会に感謝しています。笑顔で終えられたことで、ここからの「新たな第一歩」を関わった全員で踏み出せればと思います。
受講者コメント
赤瀬文 さん(愛媛県)
住む地域、出身地、経歴も違う人たちが集まり指導について学べたことはとても楽しかったですしプラスにもなりました。これまではTSGの報告を聞く機会もほとんどなく、試合分析の機会もなかったので、もっとやりたかったです。指導実践を3回も経験できたことで、自分の指導をあらためて見つめ直すことができました。課題が明確になったので、明日からその課題にチャレンジしていきたいです。
高見恵子 さん(熊本県)
初めてスキルアップ研修会に参加しました。不安もありましたが、実際に取り組んでみて指導の「質」の部分を学べたことがとても良かったです。今までモヤモヤしながら行っていた指導に少し見通しを立てることができ、選手への伝え方をいかに工夫するか考えるきっかけになりました。また今回、自チームの生徒を指導実践の選手役として使っていただきました。生徒たちにも、とても良い経験を積ませてあげることができたので大変ありがたかったです。
大津留康代 さん(大分県)
研修会に参加して、たくさんの仲間に出会うことができました。以前C級を受講した際、「もっと選手を褒めてみよう!」と言われました。褒めることが苦手だと感じている自分にとっては一番苦労した部分でしたが、今回の研修会でもやはり同じ事を指摘され、少しめげそうになりました。しかし、「失敗することは恥ずかしいことではない」と言ってもらい、所属チームの選手のためにも頑張ろうと思って取り組みました。まだまだとは思いますが、毎日ひとつでも多く「褒める」ことができるよう、今後も指導に取り組んでいきたいです。
小堺めぐみ さん(スペイン)
指導実践が3回もあり、フィードバックを毎回受けることができたので嬉しかったです。レクチャーも映像が多くて分かりやすく、グループでの試合分析も勉強になりました。指導実践を重ねるごとに他の受講者の変化がとても良く分かり、一回一回のトレーニングの積み重ねが大切だということをあらためて感じました。