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JFA公認指導者研修2017 ゴールキーパーコーチ リフレッシュ研修会を実施
2017年11月17日
11月11日(土)、12日(日)の2日間、静岡県の時之栖スポーツセンターでゴールキーパーコーチリフレッシュ研修会を実施しました。
ゴールキーパーの指導に関するレクチャーやディスカッション・指導実践などを通じて、指導者としてのレベルアップを図る事を目的とし、初日は講義と実技、夕食後は指導実践案の作成を行い、2日目は指導実践をピッチで行いました。受講生同士が研修会のテーマをはじめ、日頃の指導現場での課題についても活発な意見交換を行うことができ、学びの多い研修会となりました。
インストラクターコメント
川俣則幸 JFA指導者養成サブダイレクター
今年のGKコーチリフレッシュ研修会は、各年代の世界トップクラスのGKの今と、各カテゴリー日本代表GKの今をFIFA U-20・U-17ワールドカップTSG(テクニカルスタディグループ)報告から共有し、国内大会からは愛媛国体を、そしてトレセン活動からはFFP U-12トレセン研修会を取り上げ、日本の育成年代のGKの現状と、立ち位置を共有しました。その上で、実技は、相手にペナルティエリアに侵入されたシビアな状況の中で、ゴールを守る為に、GKがしなければいけないことは何かを再確認し、その上で、「観る」ことの重要性と、いつ、どこで、なにを、どの様に観ることで、ゴールを守る確率をあげる事ができるのか。それを12名の受講者の皆さん、2名の講師で考える場といたしました。インストラクターからのデモンストレーションとして、U-18年代を対象にしたゴール前の2+GK対2+3サーバーというゲームに近い状況を先に行い、これをゲームと捉え、そこからU-15の発展、導入、U-13の発展、導入、U-12の発展、導入と通常と反対の方向に遡ることで、それぞれの年代、トレーニングの中で、「観る」がどの様に積み上げられていくのか、その要素と順番の妥当性について検証してみました。
最後に、U-12のシンプルで簡単な観るトレーニングを振り返ることで、また新たな視点でトレーニングすることが出来る様になったと思います。受講生の皆さんは3名1組で、U-12・13・15の3つのトレーニングを考えて頂き、指導実践、そしてその後のディスカッションを行いました。皆さん意見を出しあい、活発な実践が行えたと思います。また改めて基本の重要性を確認するとともに、日本のGK育成のため、気持ちを新たにする研修会となりました。
前田信弘 JFA GKインストラクター
研修会では、受講生の皆さんが各カテゴリーでのテーマの積み上げについてグループで話し合いながら指導計画案作成に取り組まれている姿や、実践前にも早めにピッチに出てオーガナイズの確認・微調整されている姿を見させていただき、GK育成への情熱を感じることができました。また、実践に際しては、各グループでのセッション、ディスカッションが進むごとに、コーチ役の方の理解だけでなく、選手役で参加されている方々の理解も深まっていき、最後のグループの実践では、テーマである「観る」ことについて、しっかりと積み上げられ、テーマにフォーカスされたトレーニングとなっていました。受講生の方々の、積極的な姿勢に感謝いたします。講義で報告させていただいたFIFA U-17ワールドカップでの日本GKのように、世界でも堂々とプレーできるGKを、また、更なる活躍ができるGKの育成をめざして、引き続きがんばっていきましょう。
参加者コメント
掛川誠 さん
世界基準からの日本のGKの分析が聞けたことは良かったです。特に直近で行われたU-17、U-20のワールドカップからの分析については非常に興味深かったです。講義中の映像もわかりやすく、今後の指導やトレーニング構築の参考になりました。インストラクターの説明もポジティブかつ分かりやすかった上、自身の指導環境における相談にも乗ってくれたことは非常に嬉しく感じました。
中島崇行 さん
今回は「観る+状況の認知」にフォーカスしたトレーニングの構築であり、ポイントが絞ってあった為、分かりやすかったです。特にどの要素を外したら守備の難易度がどう変化するのかが、実践を通じて実感できたことが良かったです。中でも特に印象的だったのは、指導実践ではハイレベルな条件を先に提示して、順を追ってレベルを下げる方法でした。また次回も参加したいと思います。