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第2回女性指導者スキルアップ研修会を山梨県で開催
2016年07月13日
日本サッカー協会(JFA)は7月8日(金)から10日(日)にかけて、第2回となる女性指導者スキルアップ研修会を山梨県で開催しました。本研修会はJFA公認指導者資格の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象とし、今年度から開始した試みとなります。大阪での第1回目に続き、第2回となる今回は指導実践にフォーカスを当てた内容となりました。受講生は滋賀や長野、東京など日本国内にとどまらず、アメリカからも1名が参加し、合計9名の指導者で行われました。
研修会の初日はガイダンス、そして「プレーの分析とプランニング」「コーチング法」の講義から始まりました。6月に行われたなでしこジャパン対アメリカ女子代表の映像を見ながら、2人1組で、チームの守備と攻撃をテーマとしてゲーム分析を行い、トレーニングメニューを組み立てました。
2日目は、それぞれのグループで立案したトレーニングメニューをもとに、地元の女子中学生を選手として指導実践を行いました。夜にはJFAテクニカルスタディグループによるFIFA女子ワールドカップカナダ2015、そしてオリンピックアジア最終予選の分析を聴講し、当日行った指導実践を振り返りました。そして、翌日の指導実践に向け各グループで再度トレーニングメニューを練り直しました。最終日は晴天の中、地元高校生を選手とし、ゲームで締めくくる指導実践をグループごとに行いました。
女性指導者スキルアップ研修会は今年度、計4回(第3回9月2日~4日、第4回11月18日~20日)の開催を予定しています。
インストラクターコメント
田代久美子 ナショナルトレセンコーチ(女子、関東担当)/山梨学院大
女性指導者限定の研修ということで、緊張感の中にも打ち解けやすさがあり、9名という少人数ならではの一体感を感じた研修でした。指導実践を通じて、選手にチャレンジを促す一方、指導者自身も褒めることやジャッジすることに積極的にチャレンジしており、3回の指導実践を通して積み上げを感じることができました。参加者にはアメリカ在住の方もおり、海外から見る日本人の特徴など興味深い話を聞くことができ、新たな気づきをもらいました。様々なカテゴリーや環境の中で指導をしている女性指導者のコミュニティーが今後拡がることで、さらなる女子サッカーの発展に繋がっていくことを願っています。
受講者コメント
菊池美幸 さん(長野県)
期待よりも不安が大きく、申し込んだ後も参加を迷っていました。それくらい、レベルが高く敷居の高いイメージがありました。参加してみると、確かに内容が難しい所もあり、参加者も経験豊富な方が多かったですが、そういう場で学べてとてもいい経験になりましたし、そこを目指さなければいけないんだと自分の考えの甘さを痛感しました。大野インストラクター以外は選手も含め女性だけで、なかなかない良い経験をさせていただきました。女性のパワフルで活気のある雰囲気に圧倒されたり、共感したり励まされたり憧れたり、横の繋がりもできてとても良かったです。参加した多くの女性コーチに負けないように自分も頑張ろうと思いました。長野県はまだまだ女性指導者が少ないので、刺激的な3日間でした。
八木真琴 さん(富山県)
指導への関わり方はもちろん、年齢や現在の指導ライセンスも異なるメンバーでの活動でした。指導実践を通して、インストラクターやメンバー間で厳しい意見や改善された点など、忌憚のない意見交換があり、密度の濃い内容でした。他の参加者の良い点など、取り入れたいと思えることもたくさんありました。指導者としてより良くなるために必要と感じた内容を取り入れて、目の前の選手により良い指導ができるようになりたいと感じました。インストラクター、事務局、今回参加したすべての女性指導者との出会いに感謝したいです。参加して本当に良かったと思います。
橋部雅美 さん(滋賀県)
指導実践のあとに振り返りをすぐに行うことで、ディスカッションがより明確になり、わかりやすかったです。講習会とは違い、改善点を早く話せることが大変意味のある研修会になりました。短い時間でしたが、多くのことがすっきりしたように思います。また学んで指導できるように頑張ります。インストラクター、事務局、受講者、プレイヤーの方々にまたお会いできる日を楽しみにしています。すべてまとめて楽しかったです。
松本千晶 さん(東京都)
漠然と上手くいかないことは分かっていましたが、何をどうすればいいかについて常に疑問がありました。一般の指導者講習会ではなかなか率直な意見を聞きにくいこともありましたが、今回は女性のみだったため相手も自分もさらに良くなるために意見交換が活発にでき、何をどうしていくかについても具体的な解決策を得ることができました。またレクチャーを受けた上で試合分析をしたので分析するポイントを把握することができたことが収穫となりました。頑張っている女性指導者が多くいることがわかり、今後の励みになりました。