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第3回女性指導者スキルアップ研修会を宮城県で開催
2016年09月07日
9月2日(金)から4日(日)にかけて、第3回女性指導者スキルアップ研修会を宮城県で開催しました。本研修会はJFA公認指導者資格の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象とし、今年度から開始した試みです。大阪での第1回、山梨での第2回に続き、第3回となる今回は6名の指導者が参加しました。通常の指導実践に加え、同時期に開催されていたJFAエリートプログラム女子U-13のレクチャーやトレーニングを視察しました。
研修会初日はガイダンス後にエリートプログラムのコミュニケーションスキルのレクチャーを見学しました。その後「プレーの分析とプランニング」の講義を受け、7月に行われた全日本女子ユース(U-15)選手権大会の決勝戦「JFAアカデミー福島対ジェフユナイテッド市原・千葉レディースU-15」の映像からゲーム分析を行い、指導実践に向けてトレーニングメニューを組み立てました。
2日目は、午前中に「コーチング法」のレクチャーを、受講後にエリート女子U-13のトレーニングを見学し、続いて地元の女子中学生を選手として指導実践を行いました。午後にはトレーニング見学、指導実践とピッチ上での活動を行い、夜はJFAテクニカルスタディグループによるFIFA女子ワールドカップカナダ2015の分析報告を聞き、当日行った指導実践を振り返りました。受講生は夜遅くまで翌日の指導実践に向けてトレーニングメニューを練り直していました。最終日となった4日(日)は会場を移し、地元の高校生・大学生を選手として、ゲームで締めくくる指導実践を行いました。
今年度最後の女性指導者スキルアップ研修会は11月18日(金)から20日(日)まで静岡県で開催予定です。
インストラクターコメント
嶋田正照 ナショナルトレセンコーチ(女子、九州チーフ)/鳳凰高校
今回、ゲーム分析からプランニングし、ゲームまでの指導実践を行いましたが、「指導する選手のためにスキルアップしたい」という指導者の情熱を強く感じた研修会でした。この3日間で講義と3回の指導実践を行いました。実践→ディスカッション→トレーニングの構築を繰り返し、参加者の皆さんが経験からたくましく成長していく姿に感動しました。短い期間でしたが、コーチングスキルの向上を目指して、参加の皆さんとともに、これからも頑張っていこうと思える研修会でした。
西入俊浩 ナショナルトレセンコーチ(女子、GKチーフ)
限られた時間の中で、並行して行わていたエリートプログラム女子U-13の見学やゲーム分析からトレーニングプランの作成・指導実践と内容の濃い活動となりました。受講生の方々に積極的に取り組んでいただき、充実した研修会となりました。GKにフォーカスした内容も取り入れ、講義ではGKの役割、指導法、GKのプレー分析、FIFA女子ワールドカップカナダ2015のテクニカルスタディーグループ(TSG)・GKの報告を行いました。実技ではクロス(GKとDF連携)のコーチングデモンストレーションを取り入れて、GK指導に関しての情報の発信、共有、また理解を深めることができました。実際に行われた指導実践の中でも、GKも含めた指導や守備面だけでなく攻守にわたってGKの役割を理解し指導する場面も見られました。現場で起きているGK指導に関する悩みに関して、各指導者からの意見も出て、GK指導に関して共有を図ることができました。
受講生の方には、GKに対しての指導法や1/11の一プレーヤーであるということを再認識いただいた機会だったのではないかと思います。今後も各研修会や指導者講習会を通じて、GK指導に関して情報の発信や共有を図りながら、女子GK選手の育成を全国の指導者の方々と共に図っていかなくてはならないと感じました。あらためて、研修会に参加された方々、指導実践に協力いただいた選手・指導者の方々、施設関係者の方々に感謝申し上げます。
受講者コメント
田邊友恵 さん(兵庫県)
試合分析からの指導案作成は大変勉強になりました。ゲーム分析からのトレーニング組み立てはとても大事な部分だと思うので、分析からスタートする研修というのは大事だと感じました。コーチングの部分では、特に自分が普段使っている言葉、声がけを見つめ直す良い機会になりました。受講生が少ない分、一人一人と色々な話ができて、大変有意義な研修でした。
小倉咲子 さん(福島県)
東北開催だったので、この地域の人間として「参加しなければ」という気持ちと、「自分の現在地を知っておこう」と思い参加しました。同時に開催されていたエリートプログラム女子U-13を間近で見学することができ、この年代のトップレベルも知ることができました。研修会の参加者が6名と少なかった分、指導実践を多く経験でき、他の方の実践から学び自分の弱点を知ることで今後の課題が明確になりました。3日間でしたが、苦楽をともにし、同じ志を持つ仲間と過ごした時間はやはり格別なものでした。ここからまた、頑張ります。
石森由紀 さん(東京都)
普段トップクラスのサッカーに関わることのない私が参加して足手まといにならないかと不安がありましたが、素晴らしいインストラクターとオープンマインドな受講者の仲間たちがいたことで、気づけば不安はなくなり、研修に集中していました。発表の機会や指導実践を短い日程で可能な限り入れていただき、適切な評価とアドバイスをいただけたことは大変糧になりました。自分のこれからのサッカーとの関わり方に、よい刺激を持ち帰ることができました。本研修会開催に関わったすべての方に感謝を申し上げます。