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チャイニーズ・タイペイ指導者陣が来日、Jクラブ視察など精力的に活動
2017年08月23日
日本サッカー協会(JFA)から派遣中の渡辺勉チャイニーズ・タイペイ技術委員長が率いるチャイニーズタイペイのコーチ陣13名が7月29日(土)~8月8日(火)の期間、日本の指導方法を学ぶために来日しました。
最初に訪れた川崎では、川崎フロンターレからクラブの理念、アカデミープロジェクト、地域と協力して行っている活動などについて講義を受けました。また、等々力陸上競技場で開催された川崎フロンターレ対ジュビロ磐田の試合、富士通スタジアム川崎で川崎フロンターレ・キッズリーグを観戦しました。
その後、研修場所を甲府に移し、ヴァンフォーレ甲府のトップチーム及びU-14 の練習を視察しました。さらに、塚田雄二JFAインストラクターから指導方法を学んだ後に、スポーツクラブに所属する小学生を対象に実際に指導しました。
最後は、御殿場市で行われた「JFAフットボールフューチャープログラム トレセン研修会U-12(FFP)」を訪れ、各都道府県のU-12トレセンチームの試合を視察しました。また、JFA公認指導者研修に参加し、コーチングの基礎を日本人指導者と共に学びました。
視察スケジュール
7月29日(土) | 来日、川崎フロンターレ対ジュビロ磐田(等々力競技場) |
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7月30日(日) | 川崎フロンターレ・キッズリーグ観戦(富士通スタジアム)、 川崎フロンターレによる研修(川崎フロンターレオフィス) |
7月31日(月) | 山梨移動、甲府観光 |
8月1日(火) | ヴァンフォーレ甲府トップチーム 及びU-14練習視察(昭和押原公園/八田グラウンド)、指導実践 |
8月2日(水) | ヴァンフォーレ甲府主催スクールキャンプ2017視察(道志村) |
8月3日(木)~6日(日) | 静岡移動、JFAフットボールフューチャープログラム試合観戦、 リフレッシュ研修会、コーチングプレゼンテーション及び実技、 日本コーチングシステムレクチャー(時之栖) |
8月7日(月) | JFAミュージアム視察、東京観光 |
8月8日(火) | 帰国 |
コメント
渡辺勉 チャイニーズ・タイペイサッカー協会 技術委員長
今年で3回目になります日本研修も、JFAの多大なご協力を得まして、とても充実したものとなりました。様々な細やかな配慮が行き届いた等々力スタジアムの見学、Jリーグの興奮も肌で感じることができました。また、川崎フロンターレ・川口氏からお話いただいたアカデミープロジェクトの試みは私たちへの多くの示唆に富んだものでした。甲府においてはトップチームとU-13のトレーニング、スクールのサマーキャンプなども視察し、クラブの哲学を学びました。さらに、地元のUスポーツクラブでは塚田インストラクターのレクチャー後、U-12の子供たちを対象にした指導実践で貴重な経験を積みました。そして、今回の研修における重要な目的の一つであったFFPの視察では、JFAの育成年代における強化策のコンセプトを脳裏に焼き付けました。「個」の育成に特化した研修内容はもとより、指導者、審判、保護者等関わるすべての人々を巻き込んだプログラムは、これから我々が台湾で取り組んで行く方向性を明確に示してくれました。さらに、山口指導者養成ダイレクターによるレクチャーや、日本の指導者と一緒に須藤ユース育成ダイレクターの実技指導を受けたことも彼らの大きな財産となったに違いありません。今回の日本研修にご協力いただいたすべての皆様に心から感謝申し上げます。
CHAO CHIH-HUNG U-12男女コーチ
日本研修に参加して衝撃と感動を覚えました。特にFFPを視察して彼らの技術レベルの高さを目の当たりにし、同年代の台湾の子供たちとの差を痛感しました。ある選手の母親は、「私は子供のやりたいことを阻害したくない。今は未熟でも成長過程で絶えず挑戦して、自信を持ってほしい。」と言っていました。台湾において、我々は子供の夢を尊重しているだろうか。進学のことばかりを重視してるのではないか。短期間ではこの発想を変えられないかもしれませんが、まずは自分がコーチをしている周りから概念を変えていきたいと思います。
WU HIS-HUA U-12コーチ
今回の日本研修で一番得たものは、アジアのサッカーの基準を知ったということです。プレーヤーのみならず、FFPの大会運営のプロフェッショナルさは台湾にとって学ぶべき対象でした。ここで私が感動を得たのは、日本が「夢」と「プラン」を子供たちに与え、その方向に彼らが進めるように土台を形成していることです。今後、台湾がコーチング制度とコーチの指導方法を充実させ、プロリーグを確立していけるようプランを立てていきたいです。
WU PO-HAN U-14コーチ
今回の日本研修は私にとって非常に興味深い経験となりました。アジアナンバーワンのサッカー文化を誇る日本でさえ、絶え間なく強化をし、発展させようとしている。サッカーは周りの支持が必要です。地域と協力したプランが社会貢献につながることはすばらしいと思いました。