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2018年度 第4回女性指導者スキルアップ研修会を静岡県で開催
2018年11月22日
2018年度最後となる第4回女性指導者スキルアップ研修会が、11月16日(金)から18日(日)にかけて静岡県で開催されました。本研修会は、JFA公認指導者の上位ライセンス取得を目指す女性指導者を対象に2016年から開始されたもので、第3回と第4回は2019年度A級ジェネラル養成講習会へのJFA女子委員会推薦枠のトライアルを兼ねています。
8名で実施となった第4回はこれまでと同様に、初日はガイダンスと「プレーの分析とプランニング」、「コーチング法」の講義が行れました。同日にSAMURAI BLUE(日本代表)のキリンチャレンジカップが行われており、その試合映像(後半)を見ながら、「日本の守備」「日本の攻撃」「ベネズエラの守備」「ベネズエラの攻撃」をグループに分かれてゲーム分析を行い、翌日からの指導実践に向けてトレーニングメニューを考えました。
11月とは思えない暖かな日差しの中、静岡商業高校サッカー部を選手役に迎えて指導実践がスタート。指導実践後は、オーガナイズやコーチングについて、インストラクターや他受講者、また、選手役の高校生も加わってディスカッションを繰り返しました。夜にはJFAテクニカルスタディグループによるAFC女子アジアカップヨルダン2018の分析報告とともに、なでしこジャパンのコーチも務める大部インストラクターから現場の声を聞きました。さらに指導実践の振り返りも行い、最後は翌日のゲームでの指導実践に向けた指導計画案を再度練り直しました。
最終日は、清水東高校男子サッカー部の選手たちに対し、ゲームにおける指導実践をそれぞれがチャレンジしました。
女性指導者スキルアップ研修会は2019年度も4回の開催を予定しています。
インストラクターコメント
大部由美 ナショナルトレセンコーチ(女子担当サブチーフ)
本研修会では、ゲームを分析し、プランニングをして、指導案を作成する一連の流れを習得することや、コーチングスキルを向上させることを目標としました。集合日に、日本代表のベネズエラ戦があり、ゲーム分析のレクチャー後に後半を観て分析し、指導案作成をしました。受講生はペアの方と長時間かけて試合分析し、トレーニングメニューを作成していました。
2日目・3日目の指導実践は、回を重ねるごとに選手への提示とジャッジが明確になり、褒める声が随所に出始め、選手たちの動きも良くなるのと同時に声も自然に出ていました。受講生からは「何度も指導実践することで、分かったことや感じることがたくさんあった」、「勉強したことを現場で落とし込めるようにレベルアップしていきたい」などの意見をいただき、自己研鑽の場として本研修会に臨んだ強い思いと意欲が伝わってきてました。
3日間という短い期間でしたが、指導実践を繰り返すことで受講者の皆さんのコーチングスキルが飛躍的に向上していくのが目に見えてわかったと同時に、彼女たちのサッカーに対する情熱に我々も学ぶものがありました。今後の経験を基に、受講生の皆さんには今後もスキルアップしていただき、地域のリーダー的存在になることを期待します。今回の研修会にあたって指導実践でプレーヤー役としてご参加いただいた、静岡商業高等学校サッカー部、及び清水東高等学校サッカー部の選手の皆様ありがとうございました。
受講者コメント
下小鶴綾 さん(埼玉県)
参加する前は、こんなにたくさん指導実践をすると思っていなかったので、とても緊張しました。実際に何度も指導実践をして、理解できたことがたくさんありましたが、それを表現することの難しさをとても感じました。
新甫まどか さん(埼玉県)
普段と全く違うやり方で指導し、いつも気にかけて観ていること、気にかけていることにもスポットに当てながら指導実践を行いました。周りの方々の観方、考え方、選手への接し方等も大変勉強になり、刺激になりました。レクチャーを受けたことにより、気づいた点も多く、考えさせられました。もっと教えていただきたいと思いました。
近藤菜美 さん(東京都)
初めはすごく場違いなところに来たな、と参加したことを後悔しました。が、実学にまさる勉強法はないという言葉を胸に、皆さんの温かいサポートもあって、とても素晴らしく貴重な体験ができました。これからも「楽しみながら」成長したいと思います。