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海外派遣指導者を対象としたGKレベル1インストラクター研修会を開催
2020年08月13日
日本サッカー協会(JFA)は8月3日(月)、海外派遣指導者を対象としたGKレベル1インストラクター研修会をオンライン形式で開催し、指導者11名が参加しました。研修会では、まず研修会のインストラクターとなった川俣則幸JFAゴールキーパープロジェクトリーダーがGKの指導における考え方などを説明し、その後各国GKやGKコーチの在り方について、現場の意見を踏まえながらディスカッションを行いました。
インストラクターコメント
川俣則幸 氏
アジア各国ではGKコーチ養成が課題となっています。
47の加盟協会(MA)が所属するAFCに、実は、GKコーチコースを開催できるGKインストラクターは14名しかいません。この為、各MAからのコース開催要請に対して十分に応えられないていない現状があります。
一方、JFAは2016年にアジアサッカー連盟(AFC)とGKコーチライセンスを互換化させました。これにより、JFAのGKコーチライセンスコースを行うことで、AFCのGKコーチライセンスに認定されることとなりました。現時点でJFA GKコーチコースを開催できるインストラクターの数は、GKレベル3が5名、レベル2が5名、レベル1が11名です。
今年新たにヨーロッパサッカー連盟(UEFA)GK-A級をモデルにGK-A級を新設し、2019年にはGKレベル3を1コース、GKレベル2を2コース、GKレベル1を10コース開催しました。(2020年は新型コロナウイルスの影響により開催が見送られたコースがあり、実数は異なります)
こうした背景を元に、JFAより海外に派遣されている指導者の皆さんに、GKレベル1のインストラクター研修会を開催しました。
JFA GKインストラクターになるためのライセンス要件はAFCの要件と同じため、A級ジェネラルとGKレベル3が必要です。この為、今回の研修会を受けても、すぐにインストラクターとして活動が出来るわけではありませんが、JFAのGKコーチコース、全体の考え方、レベル1で何をどこまで求めているのか、どのようにコースが作られ実際に進んでいくのかを知って頂くことは、各国でのGK育成、GK指導者養成に有益ではないかと思います。
JFA GKレベル1インストラクター研修会は、本来1泊2日の集合研修という形で行ってきましたが、今年は、新型コロナウイルスの影響でオンライン形式の研修としました。本研修会でも同じ形をとり、コース概要と講義の説明、そして質疑応答という形で約2時間の研修会を開催しました。皆さんから多くの質問を頂き、また各国のGK、GKコーチの状況を知る機会となりました。8月17日(月)には実技、ならびに指導実践について2時間の研修会を予定しています。
海外派遣指導者の皆さんの活動に本研修会がお役に立つこと、そして皆さんが指導されている各国のGKのレベルアップに少しでもお役に立てればと思います。
参加者コメント
埴田淳 氏(派遣先:ブルネイ・ダルサラーム)
2013年から2015年までの3年間、地域インストラクターとして旧GK-C級ライセンスの関東コースを担当していたので、GKの指導における原理原則について大きな変化はあまり感じませんでしたが、懐かしさを感じました。指導の本質は普遍的であるということ、それ自体がとても重要なことであると再認識しました。再度初心を思い出し、大変貴重な時間になりました。そして、ブータン、ブルネイ、台湾で指導させてもらいましたし、AFCのA、B、Cライセンスコースもオブザーバーとして見学させてもらいましたが、インストラクターの裁量が大きく、日本のように細かく整理されてないという印象でした。どの国でGKを指導していても各年代での基礎の積み上げの重要性を痛感しています。今後、日本のコーチングコースのようにしっかりと体系化され整理されたものを自国でマニュアル作成する際に参考にしたいと思いました。
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