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S級コーチ養成講習会2020 Module1・短期講習① 受講者レポート Vol.1
2020年09月07日
4月4日(土)に開講を計画していた今年度のS級コーチ養成講習会が約5か月遅れでスタートしました。
新型コロナウィルス感染症対策として、集合時に受講生、インストラクター他すべてのスタッフにSmart Amp法検査を実施し、全員の陰性を確認した後、鹿島ハイツへ場所を移し開講式を行いました。分析のための試合視察はテレビ観戦とし、野外研修はチームで課題をクリアしていくチームビルディングの実技に切り替えて実施。5日目の夜は、ヨーロッパ選手権で優勝したセビージャFCのアナリストとして活躍する若林大智氏によるオンライン講義を実施。質疑応答にも対応いただきました。
例年とは実施方法を大きく変更し、講義は全てオンラインで実施。指導実践は短期講習形式でのみ実施することとして、短期講習の回数を増やし、間の学習を充実させることで講習会全体の質の維持を図ります。講習会開催2週間前からの健康チェック、全員陰性が確認された後も手指の消毒、マスク着用を徹底し、食事会場や指導実践時の注意事項を全員で協力して実行しました。注意事項が多い中で初めて経験する講習会でしたが、受講生、サポートプレーヤーはじめ全員が細心の注意をはらい、協力して取り組んだ充実した6日間となりました。
9月7日(月)からの3週間はオンライン講義週間となります。
Module1 短期講習①
期間:8月29日(土)~9月3日(木)
会場:鹿島ハイツスポーツプラザ
8月29日(土) | 開講式、コースガイダンス、 チームビルディング(福富信也氏)、ゲーム分析、グループワーク |
---|---|
8月30日(日) | 分析発表、コンディションチェックゲーム、指導実践 |
8月31日(月) | 指導実践、振り返り |
9月1日(火) | 指導実践、振り返り |
9月2日(水) | 指導実践、振り返り ゲーム分析:アナリストという仕事について(セビージャFC Analista 若林大智氏) |
9月3日(木) | 指導実践、ガイダンス |
インストラクター:鈴木淳、大岩剛、池内豊、内山篤
受講生コメント
岩政大樹 さん
コロナ禍の中で、なんとか始まった今年のS級。様々な障壁がクリアされなければ、この日を迎えることはできなかったであろうことは容易に想像でき、受講生一同、感謝の気持ちを強く持った中でのスタートとなりました。
始まりは指導実践から。16人が4つのグループに分かれ、コーチングスタッフを形成。その中で役割を変えながらトレーニングセッションを作っていきました。一人一人のセッションが終わるとみんなでディスカッション。最初は少し遠慮も感じられた中でしたが、徐々にみんなが忌憚ない意見をぶつけ合い、語り合いました。体も頭も疲弊していく中、日々、睡眠時間はむしろ削られていきました。それはトレーニングを語り合い、サッカーを語り合い、ディテールを突き詰め合ったからです。セッションがうまくいく、いかないはここでは重要ではありませんでした。私たちは自分で考え、やってみて、そして振り返り、語り合った。そこから得られた学びは計り知れませんでした。実際、日常の中ではこうした時間はなかなかありません。自分を試し、試されて、初めて気づくことがあります。少しの時間ですが、解散をして自分のチームに帰る私たちは、一週間前よりも少しだけ、選手たちに対して”自分で考え、やってみること”=「チャレンジすること」を腹の底から勧めてあげられるような気がしています。そんな貴重な時間にできたのは、集った受講生たちが皆、オープンでフラットな人間であったからだと感じています。皆がそれぞれに学びの姿勢を持ち、内なる自信は持ちながらも謙虚です。だから、後腐れやくよくよした後悔とは無縁で、目線が常に”未来の自分”に向いています。そんな人たちが集ってサッカーを語り合うとこんなに楽しい時間になるんだ、日本のサッカーも捨てたもんじゃないな、と感じました。
さて、やっと走り出した今年のS級ですが、まだ始まったばかり。ここから休みなく一気に駆け抜けていきます。今はその終わりをまるで想像することができません。ただ、一週目を終えた今、確実に言えるのは、全日程を終えた時には今の自分たちとはまるで違う自分たちでそこにいるだろう、ということです。
来週は大谷武文さん(セレッソ大阪)よりお伝えします!
大島康明 さん
2020年のS級ライセンスが始まりました。4月開催予定でしたが、今年は新型コロナウイルスの影響で、8月29日から開始されました。
夢フィールドで集合し、受講生が接触しないよう検査を受け、全員の陰性が確認されてから鹿島ハイツに移動します。集合から解散までソーシャルディスタンスの確保や感染予防対策を徹底し開催していただいたJFAに感謝しています。
鹿島ハイツ到着後はリモートでの反町康治技術委員長のお話から始まり、鈴木インストラクターのガイダンスを受け、いよいよ始まるのだと期待と緊張感を感じました。ガイダンスの後は福富信也氏のチームビルディング。主に、受講生が実際に課題に取り組みながら問題解決していく過程について学びました。色々なアイディアを出し合いながら複数人で問題を解決していく過程と難しさ、面白さ、重要性を感じました。
夜には浦和vs大分(直近3試合を浦和側、大分側にわかれ事前に各自分析した状態)を分析し、4人グループで次節に向けての課題の抽出を行い翌日に各グループが発表、そこから課題修正に向けて4人が監督、コーチ、GKコーチ、フィジカルコーチを担いトレーニングのプランニング、指導実践、ディスカッションをするのが今回のテーマでした。その中で、受講生やインストラクターの方々とのディスカッション、夜の振り返り講習で改めてトレーニングの構築、コーチングのバランス、手法、提示(いつ、何処で、誰が、何を)の重要性、スタッフのリレーションシップ、非改善チームへのアプローチなど沢山の意見が飛び交い、またより良くしていくために夜中までグループや受講生でディスカッションし意見交換ができたことで、非常に濃く充実した時間を過ごすことができました。
9月2日の夜にはヨーロッパリーグで優勝したセビージャの日本人アナリスト、若林さんの講習がありました。ヨーロッパの分析について知ることができ、海外で活躍する同世代の姿に大きな刺激を受けました。
今回の鹿島ハイツでは 私の頭の中はまさにストーミング(嵐)の状態でした。沢山の意見、情報が頭の中に吹き荒れ、それらを整理してまた積み上げ、より良いものを目指し更にディスカッションを重ねる。今後も情熱を持って取り組んでいこうと強く思えた6日間でした。
最後にサポートプレーヤーとして、今回支えてくれた筑波大学の皆さん、ありがとうございました。
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