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JFAファミリーフットサルフェスティバル2008 with KIRIN スペシャルステージ in 静岡 7月20日に小笠山総合運動公園(エコパアリーナ)で開催
2008年07月25日
「JFAファミリーフットサルフェスティバル2008 with KIRIN スペシャルステージin静岡 inエコパ」が7月20日、静岡・エコパアリーナで開催された。静岡県、愛知県から24チームが参加。家族・仲間が勝敗を抜きにして、試合やキリンフットサル教室を心行くまで楽しんだ。
ファミリー賞
ファミリー賞は、昨年に引き続き「ITOHKE5」に贈られた。チーム構成は伊藤憲一さん(37)一家5人と助っ人の宇山哲太君(10)がサッカーを始めたのがきっかけで昨年1月に結成した。
「家族5人で楽しむにはフットサルがぴったりということで始めました」と母の直美さん(35)。インターネットで情報を集め、大会に出場している。直美さんは正GKだが、6月の試合で右ひざ靱帯(じんたい)を切断。急きょ宇山君を助っ人として招いた。
この日は1勝1敗1分けで、一家の目標は「次はあこがれのフットサル賞を取りたい」。1点を挙げた優太君は「サッカーの五輪代表になりたい」と話した。
フットサル賞
フットサル賞は「オーシャンブルー」が獲得した。愛知県豊明市の少年サッカーチーム「FC TOYOAKE」の保護者の集まりで、昨年2月に活動開始。
メンバーは4人家族12人、この日はそのうちの9人が集まった。責任者の海野哲也さん(41)は社会人リーグでプレーした経験がある。「子どもは中学になると部活が忙しくなって、親子で楽しむ機会が少なくなる。きょうはいい経験をしました」。
チームの得点王・中尾健人君(13)は「3点取れたのはみんなのおかげです」と喜び、1得点の青木優弥君(13)は「50%以上出せた」。海野朱里さん(11)は「中学生は強かった。ちょっと悔いが残りました」と感想を述べていた。
フェスティバル賞
最もアットホームなチームを表彰するフェスティバル賞は「おやまのこII」に贈られた。チームは静岡県菊川市にある堀之内幼稚園を今春卒業した5家族のメンバー。子どもたちは全員小学1年生でとても楽しそうにプレーした。
3試合して0勝3敗。すべてシャットアウト負けだった。通常の大会だったらすごすごと退散するところだが、この大会の趣旨である「勝敗を競うものではなく、家族・仲間で楽しむ」とピッタリ一致して、晴れの表彰を受けた。
責任者の八木紀寛さん(31)は「子どもたちはまだ体が小さいので、最初から勝てるとは思っていなかった。それにしてもよくやりました」と話した。相手チームの子どもたちは小学校の中・高学年や中学生ということもあり、終始押し込まれっぱなし。相手コートにはほとんど入れなかった。
子どもたちは、幼稚園の時からサッカーが大好きで「みんなで試合に出られたらいいね」と話合っていたという。辻野優人君と中尾悠人君は同じ小学校に通っているが、あとはほとんど別々。練習は週1、2回で、体育教室が終わったあとに行なっている。
大会出場は今回が2回目で、参加希望者が20人近く膨れあがったため2チームに分かれて参加した。チームのモットーは「心から楽しむ」で、ナイスプレーが出ると「かっこいい」「良かったよ」とベンチからは愛情あふれた声援が送られた。
お母さんたちも積極的で、公園などを利用して練習スペースを確保している。子どもたちは「勝てなかったけどとても楽しかった」と口をそろえた。次の目標は“目指せ1勝”。八木さんは「これから楽しみなチームです」と笑顔を浮かべた。
キリンフットサル教室
試合の合間にはフットサル元日本代表監督マリーニョさん(54)による「キリンフットサル教室」が開かれた。まず約120人の参加者に「うまくなるためには何が一番必要だと思いますか」と問いかける。「ものを大切にする」「練習をやる」「勉強をする」などの答えが返ってくる。どの目も真剣そのもの。
そこで先生のアドバイスが始まる。1番目は「どんな試合でもいいので、会場に行っていいプレーを数多く見ること」。見たことのないこと、やったことのないことは絶対にできないからだと説明する。2番目は「目にしたことは練習でやってみる」。最初からうまくできるはずはないので、失敗を恐れずあきらめないで繰り返す。その結果、体で覚えてうまくなっていくのだという。
続いて実戦練習。サイドラインに沿って2手に分かれ、3分の1までドリブルしてパス。ボールを受けた子はゴール前でキーパーをかわしてシュート。これはゴール前の経験を多く積むことと、何か1つ工夫することを狙ってのもの。練習後はゲームを行い、約1時間で終了した。
文・写真提供:日刊スポーツ