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JFAファミリーフットサルフェスティバル2008 with KIRIN スペシャルステージ in 茨城 5月31日に茨城県立カシマサッカースタジアムで開催
2008年06月05日
「JFAファミリーフットサルフェスティバル2008 with KIRIN スペシャルステージ in カシマ」が5月31日、茨城県立カシマサッカースタジアムで行なわれた。スペシャルステージの開幕戦ということもあって、あいにくの雨にもかかわらず、最大規模の36チームが参加、大会の趣旨である勝敗よりもプレーを楽しむことに専念して、家族、仲間たちと汗を流した。
ファミリー賞
3歳の岡田理央斗君が懸命にボールを追う。そしてボールに触るとドリブルで一直線に前進する。相手ディフェンスにはねとばされても決してあきらめない。ほほえましいシーンの連続だった。
代表者の岡田知直さん(35)は元Jリーガーで、ヴィッセル神戸で2年間プレーした。チーム構成は岡田さん一家4人と長男雄斗君(9)のクラブ少年団の仲間2人の計6人。昨年のこの大会に出場するためにチームを結成した。
昨年は5人で出場し、3戦全勝。今年から理央斗君が新加入した。昨年からどのくらいレベルアップしたのかを楽しみにしていた。結果は1勝2敗に終わったが、フットサル暦2年でキーパーを務めた母親の千恵さん(35)をのぞく全員が得点。「それだけで満足です」(知直さん)。
チームのマスコット理央斗君は2歳から始めた。お父さんからの指示は「ボールがきたらとにかく前進すること」。時折交代を命じられるべそをかいていたが、同じ年ごろの子とかくれんぼや鬼ごっこをしたりするとすぐに機嫌を直していた。「もっとやりたかった。大きくなったら野球の選手になりたい」。
この日は朝7時過ぎに車で日立市を出発した。車での移動するときの子どもたちの楽しみはコンビニでお菓子を買い込むこと。赤津郁弥君(9)や寺山悠太君(9)も「これが楽しみです」と話した。試合後は地元でバーベキュー。千恵さんは「これからが私の本当の出番です」と笑った。
フットサル賞
少年団サッカーチームの3家族が4年前に結成、2年連続の出場だった。この日の目標は「明るく楽しくプレーすること」。結果は1勝2敗だったが、明るい笑顔が絶えなかった。高野翔太君(9)と山岸俊揮君(11)はそれぞれ1点を挙げて「とても気持ちよかった」と大満足。広原元君(10)が相手選手と接触して転倒、立ち上がったところへボールが直撃して再転倒するハプニングもあったが、見事フットサル賞に輝いた。山岸明美さんと高野洋子さん(いずれも41)は「日ごろの運動不足解消に役立ちました」と心の底から笑った。
フェスティバル賞
大石さん家族4人と堀江さん家族4人の計8人で構成。今年1月の埼玉大会での「フットサル賞」に次いで2度目の受賞となった。大石駿君(11)がシュート3本、弟の樹君(6)は試合で1本、フットサル教室で1本を決めた。成績は1勝2敗だったが、大きな声を出して楽しくプレーをしていたのが評価されたようだった。チーム内で決めるこの日のMVPは堀江紀子さん(36)だとか。雨で足を滑らせ転倒しながら放ったスライディングシュートでの得点が高く評価された。「ウチのチームのMVPはいつもお母さんたち」と全員が口をそろえた。
キリンフットサル教室
試合の合間に元日本代表MFでJFAアンバサダーの本田泰人さん(38)によるキリンフットサル教室が開催された。当初は雨のためメーンスタンド下のスペースを予定していたが、天候の回復もあってメーンピッチに変更され、本田チームと挑戦者チームに分かれたミニゲームを楽しんだ。本田さんは最後列に控え相手のパスをカットしたり、味方チームにアドバイスを送ったりと楽しそう。自らもドリブルで相手陣深くに攻め入るなど、妙技も見せた。5分ほどの試合を終えたあとは全員と握手、これを5、6試合行った。
「みんなの目の輝きを見ていたら自分の子どものころを思い出しました。あこがれの人に指導してもらったときの興奮と喜びは今でも覚えています。現在の自分のスクールやJFLの仕事で子どもたちを教えていますが、僕もそう思ってもらえるようになりたい」と話した。
文・写真提供:日刊スポーツ