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第58回サッカードクターセミナーを鹿島で開催
2016年03月25日
全国の医師・歯科医師を対象に、サッカーに関する医科学的な事象に関しての勉強会として年2回行われている第58回サッカードクターセミナーが3月12日と13日の2日間、茨城県鹿嶋市で開催されました。
今回のセミナーでは、1日目はスポーツ障害に対する体外衝撃波の応用や、スポーツ傷害に対するPRP療法をテーマとした講演の後、カシマサッカースタジアムに併設されているクリニックの取り組みについての講演と続き、約90名の医師・歯科医師の方々が参加し、積極的な意見交換が行われました。
2日目はカシマサッカースタジアムに会場を移し、元サッカー日本代表で鹿島アントラーズのCRO(クラブリレーションズ オフィサー)の中田浩二氏からは怪我と向きあった現役時代の経験をドクター・トレーナーとの関わりを通して講演いただきました。鹿島アントラーズの井畑社長からはクラブの地域に果たす役割というテーマで、サッカーを通して地域の価値を高めるための取り組みをご紹介いただきました。講演終了後には、カシマサッカースタジアム内に2015年に開設された「アントラーズクリニック」を視察し、医療とクラブが地域に果たす役割について考える良い機会となりました。
実技はカシマサッカースタジアムをお借りし、シーズン開幕後間もないスタジアムの空気を満喫して2日間のセミナーを終了しました。
コメント
山藤崇 鹿島アントラーズチーフドクター
この度、遠い遠い鹿嶋までたくさんのドクターが来てくれたことに深く感謝いたします。この遠さで「鹿島アントラーズがホームで強い」のを選手目線で体感していただけたのではないでしょうか。今回、カシマサッカースタジアムでは鹿島アントラーズのCRO・中田浩二氏の講演にて選手とドクターのコミュニケーションの重要性を、鹿島アントラーズ社長の井畑滋氏の講演にて鹿島アントラーズが地域に与える役割をお話しいただきました。今年、カシマサッカースタジアムに開院した「アントラーズスポーツクリニック」が誕生した経緯や熱意は、お二方の講演の中に大きな理由があったことをご理解いただけたと思います。とはいえ、結局みなさんが一番楽しんだのはカシマサッカースタジアムの緑の芝生の上でのサッカーでしたね。サッカーはやるのが一番ですね。また、みなさん鹿嶋に来てください!Obbligato, boa sorte!!!(ポルトガル語:ありがとうございました、幸運を祈ります!)
中村香織 東京医科歯科大学大学院 医歯学総合研究科 運動器外科学
今回のセミナーでは、近年増えてきているものの臨床経験のなかった体外衝撃波療法やPRP療法のお話を伺うことができ、勉強になりました。帯同報告では現場の新鮮なお話を聞かせていただきました。他のカテゴリーお話を聞く機会は貴重で非常に刺激になり、またこれまでの活動の課題を再認識することができました。今回、講演や帯同報告で学んだことを今後の活動に活かしていきたいと思います。
懇親会では全国から集まったサッカードクターやトレーナー、スタッフの方々から様々なお話を伺うことが出来、非常に有意義な機会となりました。
このような機会を与えていただいた関係者方々に感謝申し上げます。