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私たちにとっての豊かさとは? スポーツマネジャーズカレッジ リフレッシュ講座 in 東京を開催
2013年12月19日
12月15日、JFAハウスにおいてスポーツマネジャーズカレッジ(SMC)リフレッシュ講座が開催されました。
今回リフレッシュ講座を受講したのは14名。関東圏だけでなく、四国や九州からも参加があり、楽しみながら学びの場が展開されました。
今年度のリフレッシュ講座は「豊かさとは何か」、「理想のクラブとは」を大きなテーマとして、講義やワークショップを行いました。
「豊かさ」をテーマとしたワークショップは、まずそれぞれが考える具体的な「豊かさ」を書き出し、グループ化する作業からスタート。「高級外車を購入すること」や「豪華な食事」、「ファーストクラス」といったものから、「自然」、「友達」、「笑顔」など、多種多様なキーワードをその性質によってグループ化してみます。
グループから見えてきたのは、それぞれの「豊かさ」が、「個人」や「競争」の中で得られるものと「周囲とのつながり」や「共創」から得られるものになんとなく分けられるということ。それぞれの価値基準が垣間見える作業でした。
次のステップは「いいクラブ」を考えるワークショップ。ディスカッションを行う中で「いいクラブ」に必要と考える要素を洗い出していくと、やはりここでも多くの意見が。大人にとっての「いいクラブ」と子どもにとってのそれを考えた時、その要素は異なるのでしょうか。「いい指導者がいる」ことや「グラウンドを持っている」ことは子どもがサッカーを楽しむための本質的な要素なのか、などなど奥深い議論が展開されました。
戦後、日本は高度経済成長期を経験、グローバル資本主義経済に巻き込まれていく過程において、人々の生活や企業が追い求めるものが様変わりし、人々の「豊かさ」に対する考え方、価値観が少しずつ変化してきました。
より多くのお金やモノを持っていることが豊かであるとし、効率化、合理化が進む一方で、「無駄と思われるもの」や「手間がかかるもの」はどんどん切り捨てられていくのが今の時代です。
しかしながら、そんな中で起こったリーマン・ショックや東日本大震災という未曾有の出来事は、私たちにそういった考え方を見直し、改めて「豊かさ」について考えることを余儀なくさせることになりました。
今回の講座においても、本当の「豊かさ」について再度問い直し、それをクラブでどのように達成するかを考えることで、「いいクラブ」や「理想のクラブ」を創りあげていくためのヒントが得られたのではないかと思います。
SMCでは、来年1月の大阪でのリフレッシュ講座をはじめ、今後もこのようなテーマについて皆さんと一緒に考える機会を設定する予定です。ともに理想のクラブを考えていただく皆さまのご参加をお待ちしています!
受講者コメント
宮田樹 さん
将来サッカー業界で働きたいと考えている私にとって、このような機会は大変有り難く、勉強になりました。「まず強く」、「まずお金を」と考えがちでしたが、根本の「楽しむ」ということを見直せた良い機会となりました。今後もお世話になると思うのでよろしくお願いします。
田中宏和 さん
定期的にSMCリフレッシュ講座を受講することで、チームマネジメント、クラブの在り方を改めて考える最高の機会となりました。またぜひ受講したいと思います。ありがとうございました。
小松寛規 さん
色々な人と出会い、意見を聞くことができて本当に勉強になりました。また、自身の勉強不足、経験不足を改めて痛感しました。一人ひとり考え方は違いますが、否定することなく、いいところだけマネしていこうと思います。ありがとうございました。
御姓達哉 さん
クラブを立ち上げて約1年弱、少し今後の方向性を考えていた時に良いタイミングで受講することができ先が見えてきたと思います。クラブは人を豊かにするための手段という考え方で今後のクラブ運営をしていきたいと思います。